23.弦を伝わる波の速さ

[目的]弦にできる定常波の波長を測定することにより、弦に伝わる波の速さがで与えられることを確認する。
[準備]打点式記録タイマー 滑車 糸 おもり メジャー 天秤
[操作]
1)弦(糸)の長さを調整し定常波を生じさせ、腹の数nと弦の長さ(振動片から滑車まで)を測定し、弦を伝わる波の波長λn=2/nを求め、タイマーの振動数 f (関西では60Hz)と波長λnより、弦を伝 わる波の速さvn= f λnを求める。
2)波の速さvnが弦の線密度ρ=M/L(L:糸の長さ、M:質量)と弦の張力S=mg(m:おも りの質量)より求めた弦を伝わる波の速さにほぼ一致することを確かめる。
3)糸の種類とおもりの個数の組み合せを変えて確認する。
[留意点・工夫点]
定常波を作るには、打点式タイマーに弦をつけて振動させ、弦がタイマーにふれないようにする。
弦は、カタン糸・タコ糸を使えばいろいろな太さを選ぶことができる。
滑車は、弦が水平になるようセットする。
60Hzの振動は、「ブーン」としか聞こえない。タイマーが「ガー」という音を出しているときは、 2倍振動、3倍振動になっているのでタイマーの鉄片を指で押さえるとある程度防げる。隙間をやわらかい物(スポンジ、ティシュッペーパー等)で埋め、固定してもよい。また、λ/2は最低でも30cm以上あり 、基本振動の他に複合した波形が観測される場合は、最も波長が長い振動のみに注目すること。
この実験は一般的にはメルデの実験と呼ばれている。