21.波の観察

[目的]波の伝わり方を調べる。
[準備]平巻きばね ウェーブマシン
[操作]
1)横波と縦波の違いを調べる。
 
2)重ね合わせを調べる。
 
山と山

山と谷
3)自由端・固定端による反射を調べる。
 
4)定常波を作って観察する。
 
[留意点・工夫点]
ばねの端を、ばねと垂直な方向に数p程度振動させることにより、横波を作ることができる。横波とは、媒質(波を伝える物質)の各点の振動方向が波の進行方向に垂直な波をいう。(ひもを伝わる波、電磁波)
ばねの端を、ばねと平行な方向に数p程度振動させることにより、縦波を作ることができる。縦波とは、媒質の各点の振動方向が波の進行方向に平行な波をいう。(ばねを伝わる疎密波、音波)
向かい合って進む山と山が重なると振幅が大きな山になり、山と谷が重なると振幅は小さくなる。これを波の干渉という。
山が自由端に入射した場合は山として反射し、固定端に入射した場合は谷として反射する。
定常波を作るには、最初に低周波発振器の振動数を少しずつ上げていき基本振動を作る。振動数を2倍、3倍にすることによって腹の個数が違う定常波を作ることができる。
床の上で波を作る場合できるだけ滑らかな場所で行い、ばねの途中に目印(ビニールテープやリボン)をつけて動きを観察すると見やすい。
ウェーブマシンのかわりにレイリーのすだれを作り、波を観察することができる。角棒に小さな穴を2つ開け、糸を通し、つまようじで固定してつるす。軽すぎて波がうまく作れない場合はおもりをつるす。
 
<参考>
 波とは、ある場所に起こった状態の変化(単振動)が順々に隣に伝わっていく現象である。媒質は、つりあいの位置付近で振動しているだけで波と共に移動するわけではない。