18.ボイルの法則

[目的]一定量の気体の圧力Pと体積Vとは温度が一定のときには反比例すること(ボイルの法則)をガラス管に封入した空気について検証する。
[準備]メルデ管 分度器 糸 おもり 巻き尺 水銀気圧計
[操作]
1)水銀気圧計で、大気圧(外気圧)P0を測定する。メルデ管を水平に置き、空気柱の長さL〔mm〕および水銀柱の長さh0〔mm〕を測る。封じた空気柱の圧力Pは大気圧P0に等しい。
2)装置を図のように、空気柱が水銀柱の下になるように傾け、正確に角度θを変え、そのつど空気柱の長さを測定し、 P11を求める。
        P1= P0+h0sinθ
3)装置を図のように空気柱が水銀柱の上になるように傾け、同様の実験を行い、P22を求める。
         P2=P0−h0sinθ   (θは絶対値)
[留意点・工夫点]
管内に閉じこめられた空気の圧力P〔mmHg〕は、大気圧P0〔mmHg〕と水銀の重力が空気を斜めに押すことにより生じる圧力Ph〔mmHg〕との和である。
空気柱の長さLは、空気柱の内径が一定なので空気柱の体積Vと比例する。求めた値がPL=一定ならば、PV=一定といえるのでボイルの法則が導かれたことになる。
グラフ用紙を用いて、hを直接求めてもよい。
メルデ管は常にゆっくりと取り扱う。管を落としたり当てたり衝撃を与えると水銀柱が切れる。開放部を下にして急に持ち上げると、水銀がこぼれる。
水銀が切れた場合や水銀の位置をずらしたい場合は、細いステンレス線で水銀を移動させる。
メルデ管の製作
 [準備]ガラス管・・・内径 1 mm外径8mmのガラス管105 cm 水銀 注射器 ステンレス線
板・・・幅 3.5 cm長さ120cm メジャ− 分度器 糸 おもり 画鋲
 [作り方]@ガラス管の片方をバ−ナ−で完全に封じる。
 Aステンレス線で導きながら注射器で水銀を入れる。
 B板にメジャ−とAで作ったガラス管を強力な接着剤や透明テープで貼りつける。
この時、ガラス管の内側の0点がメジャ−の0点に来るようにするとよい。