6.水平投射

[目的]水平に投げ出された物体は、重力の影響を受けて運動する。その運動のようすを、水平方向と鉛直方向とに分けて解析する。
[準備]水平発射装置 球 ストロボ装置 カメラ
[操作]水平発射装置から、球を水平に投射し、ストロボ写真に記録する。
[留意点・工夫点]
撮影は暗室で行う。
球の落下距離を求めやすくするために、25cm間隔で水平に2本の糸を張っておくとよい。
物体の落下運動や振り子の運動を撮影するときには、0.1〜0.05秒間隔で発光するように調節するとよい。
撮影に入る前にカメラをのぞいて、壁面からの反射光がないことと被写体が球形に見えることを確認しておく。(発光器とカメラを近づけると、被写体は球形に写るが、ストロボ光の壁面の反射により、背景が写ってしまう。壁面の反射光がカメラに入りにくい位置に発光器を置くと、球が約半分しか写らなくなる。)発光器の反対側にアルミはくなどで作った反射板を置き、球形に写るように工夫するとよい。
<関連実験>
 硬貨を飛ばそう
  [目的]2枚の硬貨を同時に飛ばして、自由落下と水平投射を行わせる。
  [準備]硬貨2枚 ものさし 厚紙
  [操作]
  1)ものさしに厚紙を図のように垂直に固定し、硬貨をとばす道具を作る。
   
  2)2枚の硬貨を厚紙にのせて飛ばし、硬貨の落ちる軌跡や床に到達する時間を比べる。
   後へ曲げて離すと、前方の硬貨は水平投射、後方の硬貨は自由落下する。
  [留意点・工夫点]
  プラスチックのものさし(たわみやすいもの)を使用する。
  ものさしの高さを変えてみる。
  ものさしの曲げる強さを変えてみる。
  異なる種類の硬貨を組み合わせてやってみる。
<関連実験>
 モンキーハンティング
  [目的]標的に向かって投射された物体は、投射と同時に自由落下する物体と衝突することを調べる。
  [準備]空中衝突実験器 可変抵抗 直流電源
  [操作]空中衝突実験器に小球をセットし、発射させる。
  
  [留意点・工夫点]
  投射装置と落球保持装置の電磁石、直流電源装置(または電池)を直列につなぐ。
  投射装置と電磁石をスタンドに固定するときには、側面に刻まれたけがき線が手前にくるようにする。2つのスタンド間の距離を1.0〜1.5mぐらいにする。
  投射装置後部の切りこみに木綿糸を引っかけるとき、結び玉が切りこみより大きくないと簡単に糸が抜けてしまうので気をつける。
  木綿糸とけがき線が、上下、左右に少しでもずれていると、うまく衝突しないので、完全に一致するように調整する。
  鉄心入りのプラスチック球を電磁石にセットするときには、球の鉄心部分を落球保持装置の吸着保持棒に触れさせるようにする。
  電磁石の残留磁気の影響を防ぐため磁石の電流は、できるだけ小さくする。吸着棒と球の間に薄い紙片を挟むのもよい。
  投射装置の電圧を変化させると、初速度を変えることができる。