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兵庫県立歴史博物館 館長 藪田 貫 |
歴博☆メイトたちが選んだ<ひょうごの美ほとけ> 2017年5月15日 |
当館ではいま、特別展「ひょうごの美ほとけ―五国を照らす仏像―」を開催中です。
仏教が伝来した直後の白鳳時代から江戸時代にかけて制作された仏像47点、大きいものは1b60a、小さなものは8aまで、本物の仏像が展示され、観覧者を迎えています。
近年、マスコミで「刀剣女子」や「仏女」などとよばれ、若い女性たちの間で文化財への新しい関心が高まっています。「仏像は、こう見なければならない」―という約束事から離れた、自由な鑑賞方法が生まれているのです。
そこで当館に勤務するメイト7名に「一日仏女」になってもらい、<ひょうごの美ほとけ>を見比べてもらいました。一番気に入った仏像と、その理由を自由に書いてもらったのです。メイトたちは通常、受付で観覧者を迎え、ギャラリーの出入り口で応対するとともに、十二単や鎧兜の着付け体験をサポートする仕事をしてもらっていますが、みなさん博物館好きの若い女性たちです。さてどんな結果になったでしょうか?
掲載は展示番号順です。
2 銅造菩薩像 飛鳥時代 清水寺蔵
正面のお顔は子どものようなあどけない表情ですが、角度を変えてみると違う表情が見えます。
あどけなさを感じさせない右斜めからの表情もステキです。
7 薬師如来座像 平安時代前期 栄根寺蔵
一番、目に飛び込んで来てビビビッと来たのがこの仏様です。毎日、手を合わせてお話ししております。
それからというものラッキーなことばかりあり、美ほとけの御利益〜有り難き幸せなのでございます〜。
19 聖観音立像 平安時代後期 博物館蔵
蓮華をもつ立ち姿がとてもきれいです。穏やかで優しい大きなお顔も好きです。
29 地蔵菩薩立像 鎌倉時代 成徳寺蔵
三途の川を渡れぬ幼子をも救って下さる地蔵菩薩さまが好きです。
この菩薩さまのお顔は端正な中にも穏やかな優しさが感じられます。
34 観音菩薩立像 中国宋時代 広岡コレクション記念財団蔵(2名推薦)
・一番中性的で美しく感じました。それでいて優しい雰囲気をお持ちなので、いつまでも眺めていたくなります。
・表情がやわらかく、装飾も今にも動き出しそうなリアルさを感じました。
47 不動明王立像 江戸時代 西光寺蔵
触れたくなるような質感、目が美しい、首飾りが素敵なところと、タッチが現代風なところが気に入りました。
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