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兵庫県立歴史博物館 館長 藪田 貫 |
私の心の宝物です 2017年3月15日 |
1月28日(土)にオープンした特別展「人間国宝桂米朝とその時代」は、3月10日(金)、観覧者数が1万人を超えました。その日、折よく館内で開催された高座に来られていた桂米團治師匠にプレゼンターになってもらい、広島からお母様と来られた大学生の方に1万人記念の品を贈呈させて頂きました。
開会直後は地元姫路からの観覧者が多かったのですが、マスコミでの取材を通じて、その範囲が全国に広がり、大阪や東京はもちろん、沖縄からわざわざ見に来られた人もあり、あらためて米朝師匠の人気の高さが伺われます。なかには3回も展示を見に来た人、入館から退館まで5時間滞在した方などもおられ、人数では計りきれない密度の濃さが今回の特別展の特徴です。
ギャラリーの出口にアンケートコーナーを置いていますが、1万人となるとアンケートの数も半端ではありません。さらに展示の途中には、付箋による「声のコーナー」も設けられており、そこにもぺたぺたと様々な筆跡で思い出が書き込まれています。以下に、それらの中の一部を紹介します(原文のまま引用)。
・姫路市民として誉りに思っています(40代、女性、姫路市)
・米朝さんの姫中時代にデートした女性が同じ会社に居られました(70代 男性)
・大げさではありませんが、私の心の宝ものです(70代、男性)
・子どもの頃、TVをつけると見る米朝さんに久しぶりに会うことができました(40代、女性)
・顔良し、声良し、姿良しの素晴らしい落語家さんの人生をじっくり味わせていただきました(40歳、女性)
・米朝一門の噺家さんの中に米朝師匠の血をあらためて感じることができました。
・生の高座を聞くことは叶いませんでしたが、こんな素晴らしい展覧会で足跡をたとれてよかったです。
・圧倒的な史料の多さ、常設で記念館を作って欲しいくらいのレベルです。
・全国各地の歴史博物館を訪れていますが、こうした近年まで第一線でご活躍されていた方の企画展は珍しく貴重といえます(40代、男性、愛知県)
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