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兵庫県立歴史博物館 館長 藪田 貫
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ガチャガチャで「海洋堂」をゲットする 2015年5月1日 |
ガチャガチャ、と言うのがお分かりになるでしょうか?擬音語ですが、れっきとした日本語です。文字通り、ガチャガチャとハンドルを右に回すと、コトンと、丸いカプセル容器に入ったものが落ちてくるという仕掛けです。
わたしが子どもであった時代にはありませんでしたが、子育てしていた昭和60年代には、玩具店や文具店、ゲームセンターなどに、その仕掛けが並んでいたことを記憶しています。今では駅の構内などにも並んでいるので、目にする機会が多いと思いますが、そのガチャガチャが、博物館の特別展示室の入り口に5台並んでいます(写真1)。1台は神田明神縁起物、2台は日本の郷土玩具、あと2台は妖怪根付とカッパの四万十根付というシリーズで、中のフィギュアーは海洋堂特製のものです。価格は300円から400円と少し高めですが、質量感溢れたフィギュアーが手に入ります(写真2・3)。
こんな特別な仕掛けが、おカタイ歴史博物館にどうして?といぶかられる向きもあるでしょうが、特別展<美似>the NIPPON―海洋堂のミニチュアコレクション―を開催に合わせて置かれています。展示されているフィギュアーは、大小合わせて数百点に上ります。ミニチュアといっても大小さまざま、いずれも、その精巧ぶりには目を見張ります。展示は、第T部<美似>のなかの日本、第U部ミニチュアの伝統、第V部海洋堂のミニチュア・フィギュアと展開していきます。ミニチュアファンには、食玩が並ぶ第V部がタマラナイでしょうが、第T部と第U部を見ると、海洋堂のフィギュアーが、江戸時代以来の模型・ひな形の伝統をしっかりと受け継いでいることに納得されます。
ともあれ、チャガチャでお気に入りのフィギュアーが手に入るかどうか、運試しして下さい。
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