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兵庫県立歴史博物館 館長 藪田 貫
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姫路城とブルーインパルス 2015年4月1日 |
夕闇の中に、白い姫路城が浮かぶポスターを姫路駅や周辺で目にして以降、3月27日(金)に始まる5年ぶりの公開を待ち望んだ人々がどれだけいたことか―。連日の好天にも恵まれ、ここ数日、姫路城に押しかけている観光客を見ていると、待っていた思いが爆発している気配がします。
一般公開の開始に先立ち、26日午前、平成の大修理完成記念式典が開催されました。三の丸広場に約1000人の招待客と共に招き入れられましたが、駅から大手前広場へ人の列。さらに広場の桜並木を境に仕切られた外側にも、人の列。その人の列を押しのけ、二重三重の仕切りの内部に招き入られ、岩見市長の挨拶に始まる式典を待ちました。とはいえ、わたしも含めほとんどの人の関心は、航空自衛隊精鋭による曲芸飛行ブルーインパルスにありました。
式典開始の10時少し前、アナウンスとともに開始が告げられると、白亜の大天守の後ろからジェット機5機が白煙を吐きながら登場。アッという間に扇を大天守の上に5条の筋が描かれました。その後も編隊飛行や、6輪の桜の花びら、二機によるハートマークなど、音楽に合わせて空中に自在に描く様は、「素晴らしい」の一言に尽きます。
城の北側に位置する歴史博物館では、館のスタッフが屋上から見物していたのですが、三の丸広場でわたした撮った写真を見せると、あまりの絵柄の違いに「役得ですね」と羨ましがられました。本当にその通りです。わたしの撮った写真は、DVDにして博物館に保存しておきます。姫路城の貴重な資料として。
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