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兵庫県立歴史博物館 館長 藪田 貫
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特別企画展「こどもの科学―ふしぎ玩具のいま・むかし」始まる 2014年7月15日 |
7月5日(土)から特別企画展「こどもの科学―ふしぎ玩具のいま・むかし」が始まりました。出勤日の13日(日)に会場を覗いてみました。官兵衛展とは反対の左回りで、1.江戸の科学遊び、2.明治大正の科学玩具、3.科学のお化け屋敷、4.「子供の科学」の時代、5.科学の夢、6.学研「科学」のふろく、と展開し、出ると常設の「こどもはくぶつかん」のコーナーに続くという仕掛けです。
もちろん展示なので、本館屈指の入江コレクションの優品、たとえば最古の盃運び人形などが多数、並べられているのですが、注目は、展示品の傍に付けられた「のぞいてみよう」のマークです。子どもたちの身長に合わせてあるので、大人は少し屈まないといけませんが、あら不思議!タコが万華鏡よろしく8匹に見える。グラスをかけ、青いグラスから赤いグラスに目を移すと、女の子が動く。円筒を回転させると、隙間から見える人間がバク転を繰り返す――といった学芸員特製の仕掛けが施され、遊び心ゆたかなこどもたちは大喜び。途中のお化け屋敷でも、最後の遊びコーナーでも黄色い歓声があがります。
そんな賑やかな二階展示場から一転、地下の体験ルームに足を運ぶと、そこででは学芸員が講師となって、古文書講座が開かれていました。30名弱の受講生が、地元広峰神社所蔵の中世文書の解読に取り組んでいました。
二階展示室では小学生の歓声、地下の体験ルームでは「センレイノゴトクサタイタスベシ」と大人の声があがる。日曜の博物館はいいな・・・と思った次第です。