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館長室へようこそ!

兵庫県立歴史博物館
館長 端 信行
【プロフィール】
 私は2002年から、兵庫県立歴史博物館で館長をつとめています。
 大阪府に生まれました。専門は文化人類学と比較文明論です。京都大学文学部を経て、1974年に国立民族学博物館助教授となり、1992年からは同館の教授を、2001〜2007年には、京都橘大学で教授をつとめました。
 
 ※端館長は2014年3月末日に退任し、現在は名誉館長です。このページは過去ページを表示しています。
【「館長室へようこそ」について】
 「館長室へようこそ」では、歴史博物館に関する話題や、兵庫県の歴史・文化のニュース、私が折に触れて感じたことなどを、皆さんにお伝えしたいと思っています。「歴史ステーション」にお越しになった時に、気楽に立ち寄って、おくつろぎ下さい。  みなさんのお便りなども、お待ちしています。
あて先 : Rekishihakubutsu@pref.hyogo.lg.jp
 

  祈りの春 2012年3月15日

 3月にはいってこの一週間、新聞やテレビは東日本大震災一周年の報道で埋めつくされた感があった。各紙各局は、それぞれに工夫をこらし、さまざまな記事や映像をおくりつづけた。そして3月11日を迎えた。各地で犠牲者への追悼の祈りがささげされた。あまりにも大きなそのドキュメントのかずかずに、背負っているわけでもないのに背なかが重くなってくる。

 昨年から復興の合い言葉になりつつある“絆”に焦点を合わせた報道が多かったので、ミュージアムや文化財をとりあげたものが少なかったように思われた。ミュージアムの力がまだまだ十分でないことを示しているのかもしれない。これまで以上に、地域の活力となるミュージアムの活動をめざさなければならないとの思いをつよくした。

 いま館内では、4月からはじまる春季特別展の準備がたけなわである。テーマは、祈りの春にふさわしい、兵庫随一の文化財である『国宝 鶴林寺太子堂』である。太子堂建立から九百年目にあたる本年を記念して、鶴林寺の貴重な寺宝や美術品のかずかずを展示する計画である。ご期待ください。

   
 
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