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館長室へようこそ!

兵庫県立歴史博物館
館長 端 信行
【プロフィール】
 私は2002年から、兵庫県立歴史博物館で館長をつとめています。
 大阪府に生まれました。専門は文化人類学と比較文明論です。京都大学文学部を経て、1974年に国立民族学博物館助教授となり、1992年からは同館の教授を、2001〜2007年には、京都橘大学で教授をつとめました。
 
 ※端館長は2014年3月末日に退任し、現在は名誉館長です。このページは過去ページを表示しています。
【「館長室へようこそ」について】
 「館長室へようこそ」では、歴史博物館に関する話題や、兵庫県の歴史・文化のニュース、私が折に触れて感じたことなどを、皆さんにお伝えしたいと思っています。「歴史ステーション」にお越しになった時に、気楽に立ち寄って、おくつろぎ下さい。  みなさんのお便りなども、お待ちしています。
あて先 : Rekishihakubutsu@pref.hyogo.lg.jp
 

  【臨時版】東北関東大震災の報を受けて 2011年3月23日

 3月11日から12日にかけておきた、東北三陸沖の巨大地震に続く巨大津波による災害の報には形容すべきことばもなく、ただただ被災され亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、残されたご家族の一日もはやい復興を願うのみであります。

 わたしたちは16年前に阪神淡路大震災を被ったのですが、そのときのことを思い出した人も多かったでしょう。また来たか、今度はどのような被害が出たのか、どのような復興の手順が講じられるのだろうか。16年にわたる復興の体験は無駄ではありません。すぐにそのような対応が生まれます。

 しかし報道が伝える内容はそうした予想をはるかに超えるものでした。阪神では経験しなかった巨大津波、そして原子力発電所事故。災害の影響が拡大するかにみえます。こうなると、直接震災被害に直面した被災者や地域の復旧・復興にとどまらない課題もあらたに生じてきます。まさに国難です。

 常磐大学の水嶋教授を通じて、博物館等の情報が送られてきました。本館でもかねてから赤坂憲雄館長(福島県立博物館)や中川志郎元館長(ミュージアムパーク茨城県立自然博物館)らにはご講演に来ていただいたご縁もあり、現在は両館とも休館中で被害の状況も分からず、心配にたえないところであります。

 博物館施設は、被災直後は休館を強いられますが、その復興・再開はしばしば地域の人びとの復興の力になります。生活復興は当初はなかなか活路を見いだしにくく、自宅再建はどうしても何年か先になります。そうした折りに地域の博物館施設などが再開すると、そのことが地域の人びとの復興に向けての道程の役割を果たすのです。博物館施設の一日もはやい再開を願っています。

 本館は、3月19日(土)から春季の特別展『宝塚歌劇〜咲きつづけて一世紀〜』を開会いたしました。地域の人びととともに、被災地の博物館や被災者の方々のお力になる活動をつづけたいと思います。どうか皆さまご協力よろしくお願いいたします。

   
 
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