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兵庫県立歴史博物館 館長 端 信行
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見どころ一杯の『国宝・沖縄 琉球王国の美』展 2009年10月15日 |
いよいよ特別展『国宝・沖縄 琉球王国の美』がはじまりました。開会が連休と重なったこともあって、観覧者の出足は好調です。是非とも一人でも多くの県民の皆さんにご観覧いただきたいと願っています。
「数奇な運命をたどる」のは、人ばかりでなく文化財についても言えます。今回の特別展では、旧琉球王家尚家に伝わる、国宝に指定された調度の数かずを展示していますが、これらの文化財はずっと東京で保管されていたものです。明治維新後の廃藩置県のおりに、琉球王国は沖縄藩になり尚家は大名扱いになりますが、明治12年にはこれを廃して(いわゆる琉球処分)沖縄県に編入され、尚家は華族に列せられ侯爵家として東京に住まいすることになったのです。周知の通り、沖縄本島は第二次世界大戦末期に焦土と化し、すべての文化財が焼失しました。残ったのは東京の尚家に保管されたものだけなのです。これらの貴重な文化財がごく最近になって那覇市に寄贈され、そして今回、沖縄県および那覇市のご厚意により本館で一般公開の運びとなったわけです。
沖縄県と兵庫県は、本土復帰のおりに「友愛県」としての契りを結んでいます。その由緒についても展示しています。今回の特別展では、琉球・沖縄とわたし達を結ぶたくさんの物語にも耳を傾けていただきたいと思います。