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兵庫県立歴史博物館 館長 端 信行
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夏休みの楽しみ方 2008年7月15日 |
梅雨明けも目前、もうまもなく夏休みですね。わたくしはこれまで博物館での仕事が長かったので(いまも続けていますが)、夏休みをゆっくりとったという記憶はあまりないのですが、小学生の頃は本当に待ち遠しかったものです。
夏休みの直前になると、あれもこれも、やってみたい、行ってみたい、が山のように浮かんできて、頭のなかの整理がつかなくなるほどでした。しかし実際に休みに入ると、大阪市内に住む小学生にはそれほど行くところがあるわけでもなく、当時は現在のようにはいろんな施設が整備されてはいなかった。それで学校のプールや近くの川(淀川)などへ泳ぎにゆく以外は甲子園球場へ行った。
とくに夏の高校野球の頃となると、地方の親類がやって来るので、連日おつき合いということも多かった。本館で現在、開催中の特別展『夏・甲子園』は、その意味でもとても懐かしい。特別展の開会式には現在はタレントの板東英二さんもみえたが、彼と投げあった村椿投手が活躍した夏は、母の郷里の富山からきた親類の兄さんたちが何日もわが家に泊まり込んでの観戦・応援だった。特別展『夏・甲子園』を訪れているたくさんの方々は、それぞれにそうした懐かしい夏休みの思い出を反芻されたのではないでしょうか。
そう思うと、現在の子どもたちは選択肢がたくさんある。たくさんありすぎて困っているのかも。本館でもこの夏休みには、親子で楽しむシリーズとして特別企画展『光と影のワンダーランド』を8月9日(土)から開催します。いま人気のアニメはどのようにして生まれたのか、アニメのルールをさぐる楽しい企画です。これに合わせて、わたくしも子どもたちの創造性を高めるワークショップをおこなう計画です。どういう結果になるか、ご期待ください。