縫工

 高等養護学校の縫工の授業では、学年によって様様なことをしています。1年生では、全員が「ジャバクロス」と言うものに挑戦しています。それは、クロスステッチ用の布の目の粗い物に、毛糸で模様を作っていくものです。布目を数えながら、織目の下をトンネルのようにすくっていき、さらに階段のように布目を上がり下がりすることによって、模様ができていきます。色々な色を使い、学年の終わりには、1年生全員が見事なクッションを作り上げます。

 2年生になれば、第1選択で縫工を選択した生徒はさをり織りかエプロン作りを、第2選択で縫工を選択した生徒は刺し子を学びます。

 さをり織りでは、自分たちで染めた糸で、それぞれが個性的な作品を織り上げます。文化祭では織り上げた5〜6mもの作品を天井からつるし、それは見事な、美しい光景です。

 エプロン作りでは、ミシンを使って、エプロンだけでなく、お弁当袋や、レッスンバッグ等も作ります。自分たちで作ったエプロンをつけて、調理実習をする生徒たちの顔は、心なしか満足げです。

 刺し子では、自分の好きな色を使い、並み縫いで、色々な模様を作っていきます。ふきんや、コースター等を作るのですが、選ぶ模様と糸の色によって、カラフルなもの、シンプルなもの等、それぞれ個性的な作品が仕上がります。

 3年生で縫工を選択した生徒は、パジャマを作ります。自分の好みの布を買ってきて、型紙を切る段階から、自分たちの力で行います。1年間かけて作ったパジャマは、文化祭でお披露目です。

 このように、学年や選択によって様様ですが、一人一人が個性を出し、作品完成に向けて頑張っています。