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| 平成30年度入学式学校長式辞  この栄えある入学式に、公私ご多用のところ、ご臨席を賜りました育友会長様、同窓会長様をはじめとするご来賓の皆様に、高いところからではございますが、厚くお礼申し上げます。  また、今日まで新入生の皆さんを温かく見守り、励ましてこられました保護者の皆様にも、心からお祝いを申し上げます。  ただいま入学を許可いたしました七九名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。教職員をはじめ、在校生一同、皆さんを心から歓迎いたします。 
       本校は明治四十五年に創設され、今年で一〇六年目となる伝統校で、一万人を超える卒業生を輩出してきた県下を代表する定時制工業高校です。卒業生は、優秀な工業技術者として、県内各地で地域の産業の発展に大きく貢献しています。皆さんも、本校の伝統を継承しつつ、「ものづくり」を通して、新しい歴史を築いて欲しいと思います。  さて、いよいよ高校生活の始まりです。皆さんの胸の内には、希望と共に大きな不安があることと思います。新しい友人たちとの関係づくりや新しい環境での生活。「始まり」には不安がつきものかもしれません。しかし、実は「始まり」にはたくさんのチャンスもあるのです。一つは今までの自分から「変化する」チャンス。もう一つは新しいものに「チャレンジする」チャンスです。  どうかこの二つのチャンスを生かして本校での高校生活を充実したものにしてください。  そんな皆さんに詩人であり、教育者でもあった、宮沢賢治の「生徒諸君に寄せる」という詩の一節を贈りたいと思います。      諸君はこの颯爽たる      諸君の未来圏から吹いてくる      透明な清潔な風を感じないのか      それは一つの送られた光線であり      決せられた南の風である      諸君よ紺いろの地平線が膨らみ高まるときに      諸君はそのなかに没することを欲するか      じつに諸君はその地平における      あらゆる形の山岳でなければならぬ  この詩にあるように、春の日差しや暖かで清潔な風は、皆さんの明るい未来の予感であります。あらゆる形の山岳となって自分らしい生き方を見つけてください。  最後になりましたが、保護者の皆様にお願いがございます。お子様方にとって、本校が「本当の学びの場」となるよう、教職員一同、全力で教育活動に取り組む所存でございます。本校の教育活動にご理解を賜るとともに、温かいご支援・ご協力を賜りますよう高い席からではございますが、切にお願い申し上げ、式辞といたします。 
                      平成三十年四月十日 |