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第3学期終業式(H28.3.23)校長挨拶

 

  本日で3学期が終わります。1年間の終了にあたり、少し話をします。

まず、2月25日の卒業式のことです。66人の3・4年生が本校を巣立っていきました。

卒業式は、厳粛でそれでいて温かみのある卒業式になりました。卒業生の答辞も、在校生の送辞も立派だったと思います。私は、この演台で、担任の先生が卒業生一人一人の名前を呼びそれに対して返事をする姿を見ていましたが、どの卒業生も、3年間あるいは4年間、仕事との両立など、様々なことを乗り越えて卒業することができた自信と喜びにあふれた表情をしていました。私は、そんな卒業生の姿を見て、気持ちが温かくなりました。ここにいる皆さんも、必ず卒業まで頑張って、卒業の喜びを味わって欲しいと思います。

 さて、今日は乙武洋匡(おとたけ ひろただ)さんという人の言葉を紹介したいと思います。

乙武さんは、先天性四肢切断といって、生まれつき両腕と両足がないという障害を持った方ですが、障害を乗り越えて、小学校の教員になられ、現在は文筆家として活躍されています。「五体不満足」という有名な本も出版されています。 

その乙武さんが、ある著書の中で次のようなことを書かれています。「みんなには、それぞれ『できること、できないこと』『得意なこと、不得意なこと』がある。それは当たり前のことで、そんなことで友達をうらやましがったり、自分にがっかりする必要なんてない。自分には自分なりのよさがある。」

また、別の著書では次のようにも書かれています。

「日本中、いや世界中を見渡したところで、自分と全く同じ人間などいるわけがない。たった一人しかいない人間であれば、その人しかできないことがあって当然なのだ。そうであるならば、ボクらは、もっと自分自身を大切にしなければならない。誇りを持たなければならない。」

自分を大切にすることは、自分の周りの人を大切にすることでもあります。神戸工業高校を、これからも、みんなが自分を、そして自分の周りの人も大切にする、温かい学校にしたいと思います。

 今日で1年間が終わり、4月からは新しい年度が始まります。新入生も入学してきますので、新しい出会いも待っています。4月8日の始業式には、新たな気持ちで元気に集まって下さい。

 以上で、3学期の終業式の話を終わります。