兵庫県防災教育副読本「明日に生きる」
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地震直後阪神・淡路大震災を語り継ぐじ震宿す計よなす然しんけいぜんぜんなんねがいたやど62 地のすぐ後に、学校の運動場にひ難「おばあちゃんの家を見に行こう。」と、お父さんが言い、二人で走り出しました。板走れなくなりました。屋根のかわらが落ちていたり、たおれてきそうな家もたくさんありました。おばあちゃんは、お母さんのお姉さんと二人ぐらしだったので、余んだん強くなってきました。 もうすぐで、おばあちゃんの家というところで、ぺっちゃんこの家がありました。そこのおばあさんが泣「むすめを助けてください。お願とさけんでいました。わたしは、通り過父さんが、「これ持っといて。」と、ひとこと言ってから、わたしにジャンパーを投げて、ぺっちゃんこになった山みたいな家を登って行きました。わたしは、ふさがった道の真ん中につっ立っていました。「おばあちゃんたちが、死んでたらどうしよう。死なないでよ。お願い」と思いながらも、どこかで「知らない人なんかより、おばあちゃんたちを先に助けてよ」と思っていました。すると、なみだが急にぽろぽろと出てきました。いつもだったらすぐになみだをふくのに、人にじろじろ見られていても全「見つかったぞ。」に心配になりました。けむりくさいにおいもだ気になりませんでした。しました。きながら、いします。」ぎようとしました。すると、おを過ぎてから、もう明日に生きるお父さん

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