朝からパクパク食べる大学生四人の食卓は賑やかなもの。
一人は息子、三人は前夜から泊まっている息子の友達。で、
並んだメニューはと言えば、おみそ汁、卵焼き、のり、納
豆、ちりめんじゃこ、レタス、いちご、とごくありきたり
の朝食なのに。
　「俺、いつもやったら、朝なんか食べへんのに。」
と言いながら、おかわりしている子もいる。
　「ギリギリまで寝てるから、食べてられへんのやろ。」
と言えば
　「ばれたぁ。」
とくる。
　すると横で息子が言った。
　「ええ事言うたろか。Ｓ先生が言
うてくれた事やけどな、何事をする
にも健康が第一や。それには快便である事や。そのために
は毎日三度の食事をきちんと食べること。特に、朝ごはん
はしっかり食べなあかん。これは人間の生活にとって、基
本的に大事な事やて。Ｓ先生は医者の息子だけあって言う
ての事がさすがやと僕は思うで。」
　ちなみに、わが家の食卓で食欲をそそっていたのは、朝
一番に、姑が畑から持ち帰ってくれたレタスといちごでし
た。（大）