cross解説講座 第ニ回

〜中世の戦闘方法〜

 

ベル(以下B):今回は、何だか難しい単語だらけだったわね。

ゼフ(以下Z):まぁ、あーゆー話は、知らない人には本当に分からないですからね。

B:で、またここで話す訳ね?

Z:そーゆー事です。

  まぁ、あんまり役には立たないですけど、小説とか書く時の資料位にはなるでしょうから。

  まず、兵の関係から話しますね。

  強さは、基本的に、戦車>騎兵>歩兵と言う順番になります。

B:しつもーん。中世に戦車なんてあったんですかぁ?

Z:あぁ、この戦車と言うのは、簡単に言ってしまえば馬車みたいな物で、

  今の戦車とは似ても似つかぬ代物です。馬車のところに人を乗せて、

  それで突撃したり、中から弓を引いたりするんです。

B:ふーん。なんか、あんまりカッコよくないわね。

Z:……まあ、そんな事もありますかね。

  じゃあ、ついでに他の兵についても説明しておきます。

  騎兵は、読んで字の如く、馬に騎乗した兵の事で、高い突撃能力を備え、

  代表的な物には、武田の騎馬隊、モンゴルの覇王チンギスハン率いる蒙古騎馬部隊、

  十字軍最大の攻撃力を誇った重装騎兵団、などがあります。

  次に歩兵。実際、馬は高価なものなので、ほとんどの兵は歩兵でした。

  大抵重い鎧は着こまずに、大半が軽鎧です。

  弓や槍、剣など、様々な武器を巧みに操り戦います。

  じゃあ、次に戦闘における基本をお話します。

  まず、本文にもある様に、夜中に戦闘を行なわない。

B:同士討ちとかの混乱を避ける為よね?

Z:そう。これは本文にも載ってるんでこの位にしておきます。

  で、次。城攻めで、敵が篭城したときは周囲を取り囲むのではなく、1箇所、

  敵が逃げられる隙を作るんです。

B:何で? 逃げられちゃったら包囲する意味無いじゃない?

Z:これは、完全に包囲されると、敵は死に物狂いで戦います。

  この死に物狂いと言うのは、実際に恐ろしいもので、

  本来の人の力の120%を引き出すような事があるんです。

  だから、隙を作ることで敵の気持ちを揺さぶって離反、つまり脱走兵を誘うんです。

  こうする事で、敵陣の兵の減少も狙えるんです。

B:なるほど、一石二鳥って訳ね。

Z:これを逆に利用したのが督戦隊。味方の兵を指揮、監督すると言う任と、

  それに加えて逃げ出そうとする味方の兵を殺す、と言う任も負っているんです。

B:うわぁ、えげつないわねえ。

Z:これは、特に奴隷兵等がいるときに使われます。

  あと、戦闘で一番危ないのはどんな時か分かりますか?

B:う〜ん?突撃するとき?

Z:いえ、答えは撤退する時なんです。

B:何で?

Z:例えば、後ろに走りながら剣を振るうのと、前に走りながら剣を振るうのでは、

  どちらが有効だと思いますか?

B:そりゃあ、前に走りながらの方がいいわよね。

Z:そう。それに、逃げる部隊を、後ろから敵が追いかけてきます。

  敵が一番後ろの兵に追いついて、剣を振るったとき、その兵は、

  そのまま切られる訳にもいきませんから、剣を取って応戦しますね?

B:まぁ、そのままタダ死になんてカッコ悪いもんね。

Z:で、応戦している間にも味方の兵は遠くへ、敵は後から後からやって来ますから、ほとんどリンチですね。

  それを繰り返すわけですから、もう一方的な殺戮です。

B:うわぁ、なんかスゴイの想像しちゃった。

Z:それと、最後に、電撃作戦。

B:あ、コレは、なんかおもしろそう。

Z:これは、騎兵を使った戦法で、まず、突破力をもつ騎兵部隊が先頭を走り、敵陣に突撃をかける。

  次にその後ろに歩兵が続いて白兵戦に持ち込む。

  現在でも、騎兵を戦車に変えて使われる代表的な戦術です。

  他にも色々ありますが、まぁ、あまり時間も無いんでこの位にしておきます。

  もっとも、戦争なんて、ないに越した事は無いんですけどね。

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