sleipnir presents  cross

 最終章 『其の体に流るるは……』

 

あれから―人、神、魔、三界を巻き込んだ反乱より10年の歳月が流れた。

世界は、驚くべき速さで復興を遂げ、まるで、そんな事実は無かった様にさえ見える。

しかし、ルシファーの1件について、話はどこからとも無く広がり、

あるいは吟遊詩人、あるいは村の老人によって、人から人へと語られ、

多くの人にこの世界のありようについて、考えるきっかけを与えた。

そして、世界は少しずつ、しかし、確実に変わり始めていた。

そんな中、神界で、魔界で、祝福の鐘が鳴らされた。

そこには、衝撃こそあれ、暗く、冷たい感情は無かった。

人の心も、確かに変わっていた。

それより1年の後、魔界では、神魔の血をひく王子が、皆の祝福を受けて、この世に生を授かった。

 

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END

 

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