NO,538(仮題)
ここは上の里幼稚園。わたしが通っていた幼稚園。わたしはいつもここに武器”ビームサーベル”を預けているの。だから1日必ず1回はいくの。 「あれ?チャージ終わってないじゃん。」 「ことねちゃん〜ちょっと〜」 園長先生がわたしを呼んだ。先生のところへ行くと、彼女はにこにこした顔でわたしに少し大きめの箱を渡した。開けてみると・・ダサイギリギリのデザインの羽型のおもちゃのようなものが入っていた。 「・・・これ・・なに?」 「あら〜ことねちゃん忘れちゃったの?空飛ぶアイテムよ!!」 「えっ?あっこれが、あれ?”はね”なの?」 「ええそうよ。ちょっと昔のものだから安定悪いけど、ほしかったでしょ?」 ”はね”というのは正式名称”エンジェルスター”靴の両サイドにつけることで空中に浮くことができる誰もがあこがれるアイテム。最近のはかなり安定度がいいけどめちゃめちゃ値段が高い。 「ほんとにいいのー?」 「ええいいわよ。」 「・・・ありがと!!」 「いいなーわたしもほしい〜!!」 そばにいたえみがうらやましがる。”ほしいほしい〜”と何回もだだこねる。気持ちはわかるけどね。 「さあいくわよ〜!!」 まだわたしをうらやましがるえみを強引にひっぱって幼稚園をでた。 「ほんとに浮いてる〜」 さっそく”はね”を靴に取り付けてみた。安定が悪いから右手でえみの肩をもって泳ぐように足を動かしながら空中で浮いている。ちょっとばかっぽい。そうするとなにかもめている人達がいた。無視しようと思ったけどよ〜くみると・・ 「このやろ〜はなせ〜!!」 「うるさい!いま昼休みだぞ!!どうなるかわかってんだろ!」 同じクラスの男子生徒、すばるだった。どうやら生徒指導の鬼頭に捕まった様子。 すばるの手にはラッピングされた箱が握られている。それを買った帰りに鬼頭に見つかったみたい。 しかしここにいるとあの超最悪のペナルティをくだすと言われる鬼頭にきづかれるとまずい なんで忘れてたんだろ!!?武器なんざあとでとりにいってもよかったのに〜!! あいつにきずかれないようにそ〜とその場を離れようとした。ところが・・ 「あ〜すばる!!なにしてんの!!」 えみが言った・・
CHAPTER2 END
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