国際理解だより第2号    2004.11.4 
NEWS
LETTER from the committee for promotion of education for international understanding

                                                                                       
国際理解教育推進委員会

 

松江二中創立100周年記念式典へ出席

    去る10月16日(土)本校の姉妹校である,中国・上海,松江二中の創立100周年

  記念式典に,本校の代表として桂教頭先生,中原先生(国際理解教育推進委員会

  委員長)が出席しました。以下,今回の訪問のレポートをします。(文責;中原)


まず,松江二中
(Songjiang No.2Senior High School)とは・・・・    
 中国,上海市にある高等学校。(上海市中心部から南西へ約30km)
1999年(平成11年)3月に,兵庫高校生10名が松江二中に第1回の訪問。
2000年(平成12年)2月,兵庫高校と姉妹校提携を結んだ。
  (このとき,元校長藤原周三先生が同校を訪問)
2000年,2002年,2004年に本校生徒が松江二中を訪問。
2001年,2003年に松江二中生徒が本校訪問。
交互に訪問を繰り返すので,2005年は松江二中が本校を訪問する年となる。
上海市にある約700校の高校のうち,約30校の指定を受けた教育重点校の一つ。
入学試験の難易度は上海高中についで第2位。
大学進学率は98%で,そのうち65%が北京大学,精華大学など重点大学に進学。
国際交流にも熱心で,アメリカ・カナダ・イギリス・タイ・インドなどとも交流。
本校およびオーストラリアの高校と姉妹校提携をしている。

近くて近い国中国
  関空を飛び立って2時間余りで上海へ到着。これは,沖縄・北海道あたりと時間的には同じ。顔・形は日本人とは見分けはつかない。(事実,飛行機の中では我々は中国人と見間違われた。) 使ってる文字はもちろん「漢字」。トイレは「便所」,校訓は「○○的精神」,ジャニーズ系のアイドルグループの名前は「○○組合」(これには笑った)。日本語と意味が一緒という文字も多い。日本が長い歴史を経て,「漢字」を自分たちの文字文化として受け入れたことを改めて認識した。
  やっぱり中国は「近くて近い国」?

美しい中国語に感動
  100周年記念式典の前半は校長先生や来賓の挨拶。後半は生徒,卒業生を中心とした歌や楽器演奏。特に感動したのは中国語。もちろん意味など理解できるわけもないが,司会をしていた男女2人の生徒の言葉の美しさ・力強さにうっとりとした。歌うように聞こえるとはこういうことかな?日本語もきちんとしゃべればこうやって聞こえるのか?来年松江二中の生徒が来たときは是非生の中国語を聞いてもらいたいね。
  もう一つ驚いたのは,式典中の出席者の態度。挨拶の最中になにかざわついているので後ろを振り返るとみんな結構しゃべっている。この日集まった卒業生は約1万人。そのうち式典会場に入れたのは500人ぐらい(お年寄りが多かったです)。みんな再会を喜んでいたのか。そんな中でも挨拶は力強く進められる。挨拶中に盛り上がるところは挨拶している人が自分自身で拍手するのだ。みんながお祝いする気持ちがあれば,多少騒がしくてもいいのかな?おおらかな中国を見た気がした。

図書館に噴水が・・・
  松江二中の校内については行った人に色々聞いていたが,やっぱりすごかった。まず校門は700年ぐらい前に建てられたという歴史のある,日本で言えば京都や奈良にあるような建物。入って左には1周400メートルのトラックのある陸上競技場。校内の庭には色とりどりの花や樹齢何百年もあろうかと思われる木々が植えられていた。そして,図書館1階のロビーにはなんと噴水が・・・。これは日本で言うと私立の大学並みですね。国家がそれだけ人材育成に費用を投入している訳ですね。

とにかくまっすぐな中国
  国土に平野の多い国中国。空港に着いてから上海・松江までの道路はほとんど真っ直ぐ。どこへ行くにもカーブする必要はなかったような。空港から上海までの間で見た超高速(少なくとも新幹線よりは速くしかも静かに)で走る物体。リニアモーターカーだった。もう実用化しているらしい。最高時速は400km以上とか。未来都市に来ているようだった。それもこれも真っ直ぐでないと走れませんよね。
  でも水が流れにくいので雑菌が繁殖しやすく,水道の水は飲めません。(日本の上水道は世界最高水準だそうな) そういえば日本は山が多いから雨はすぐ海に流れてしまうんですね。
  それにしても話には聞いていたが,町中の交通事情はかなりびっくり。自動車・自転車・バイク・リヤカー,そして歩行者がほとんど信号のない広い道路を勝手に()行き交う。町中は朝から晩までクラクション鳴りっぱなし。日本では喧嘩になりますよ。私たちも何回か横断をしましたがスリルありました。(結構おもしろかったけど)

やっぱり黄海は黄色い?
  上海の空港へ着陸する直前に下に見えた茶色い平面。砂漠?川?海?よくみると船が進んでいるような。後で聞くとこれが黄海だそうです。(東シナ海との境界?)上海はちょうど長江の出口にあたり中国奥地の砂漠からの砂が流れ着くところ。そのまま海も濁っているのでした。

中華料理は回転式テーブルで
  松江二中の先生方と食べた中華料理はやっぱり例の回転式テーブルで。みんなで直箸でつつきあう。これって打ち解け合いますね〜。フランス料理だとこういう訳にはいきませんが。みんな同じ食べ物をつつき合うと,自然と仲間になった気分でした。(ちなみに中国の箸は先端まで同じ太さで長い)
  味付けは醤油味?っぽいのが中心。生水は使いにくい(上述した理由で)ので,生ものは(サラダとか)ほとんどでません。みんな炒めるか,蒸すか,茹でるかしています。一度だけ刺身がでましたが,とてもめずらしいそうです。そういうと,甘い味付けもあまりなかったなあ。朝食で1回だけ,緑色したぜんざいの様なものが甘かった。

そして2005年2月松江二中生来校!!
  今年度は松江二中の生徒が本校へ訪問する年。予定は2005年2月。その日は,我が校全体で熱烈に歓迎してあげましょう。
 本校の国際理解教育委員会は生徒会と協力して,来校日に合わせて歓迎行事を企画しています。午前中は講堂で全体行事,各ホームルーム教室での交歓会などを予定しています。全体行事では挨拶のほか,各校の紹介や質問コーナーなどを企画しています。
  なお,松江二中の生徒が来日したときは2日間神戸でホームステイをします。そのときに受け入れてくれる家庭を募集する予定です。皆さんのご協力をお願いします。


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