ずわいがに

特徴

 山いんおきは変化にんだ岩しょうが多く、魚のみやすい条件じょうけんが整っています。日本海の陸だなしゃ面にかけての水深200~400mはずわいがにの漁場となっていて、より深い水深いきべにずわいがにの漁場となっています。兵庫県の水げ量は全国第1位で30%を占めています。兵庫県の但馬たじまふくむ北近から島根県へまたがる山いん地方では、水げされるおすがにのことを「松葉がに」と呼んでいます。

 
地域との関係

 ずわいがには、但馬たじまの代表的な産業であるおき合底引きあみ産業の主要魚種で、「冬の味覚の王者」です。日本海側では、有数の漁港が数多くあり、ずわいがにが水げされています。太平洋地いき比較ひかくしても魚の種類が豊富ほうふで、季節に合わせてつねに美味しい魚を食べることができます。

 
生産者の工夫、ねがいや思い
 ずわいがにの漁獲量は、最盛期の20分の1までげん少しました。漁業者は、ずわいがにをけい続的に漁かくするために、自主的に漁の期間を短くし、漁かく量の制限せいげんなどの取り組みを行っています。また、少しでも新せんさをたもつために、セリの前は海水でらしたスポンジやタオルをかぶせてカニが乾燥かんそうしないように工夫しています。かには危険を感じると、自ら脚をおとします。出荷前に死んでしまったり、脚がおちてしまったりすると鮮度や価格が下がるのでかにが傷つかないよう気を配って漁をされています。
 
学びのひろがり

 通じょう生きているカニは、「一ぴき、二ひき」と数えて問題ありません。しかし、食用としてならべられた場合には、「一杯、二杯(いっぱい、にはい)」と数えます。また、甲羅こうらを外してあしかたの部分をまとめて一つにしたときは、「一肩、二肩(ひとかた、ふたかた)」と数えます。このようにどく特な食材の数え方について学ぶことができます。

 
給食にも登場!

かにずし・・・かにが入ったちらしずしはごちそうです。かにのうま味とすしめしの酸味がよく合います。

◆材料(4人分)

2合
大さじ2
さとう 大さじ3
小さじ1
かにむき身 80g
ごぼう 1/3本
にんじん 1/4本
ししいたけ 2枚
しょうゆ 大さじ1
さとう 小さじ2
みりん 大さじ2/3
たまご 1こ
さやいんげん 5本

◆調理手順
①飯を炊き、合わせ酢を合わせる。
②戻した干ししいたけ、にんじん、ごぼうは適当な大きさに切り、ごぼうは水にさらした後、煮含める。
③①と②を合わせ、ほぐしたかにむき身、炒り卵、塩ゆでしたさやいんげんを飾る。

栄養士
 
給食一口メモ

 ずわいがには、冬の味覚として人気が高い食材です。体色は暗赤色ですが、熱を加えると赤くなります。塩でやしがに、かになべ(かにすき)などで食べられ、新せんなものはさし身にしても食べられます。松葉がにの名前の由来は、①細長いあしの形が松葉のように見えるから。②あしの肉を水につけると身が松葉のようにひろがるから。③昔、調理のさいに松の葉を使ったから。と言われています。