たこ

特徴

 世界の漁獲量ぎょかくりょうの半分がアフリカ北西洋でとれています。日本の輸入ゆにゅう先はモロッコやモーリタニアなどが有名です。日本では、約4~5万トン漁獲ぎょかくされています。北海道ほっかいどうおきで約2.4万トン、瀬戸内せとうちおきで約1.1万トンの水げがあります。

 たこは日本では昔から食べられてきましたが、外国ではデビルフィッシュとして食べない国も多いです。そんな中で日本の消費量は約16万トンで、全世界の約2/3を消費する世界一たこ好きな国民です。

 
地域との関係

 兵庫県はマダコの漁獲量ぎょかくりょう全国2位をほこります。明石近海では、年間約1000tを漁獲ぎょかくしています。

 「明石のたこは立って歩く」といわれています。それは、しおの流れが速く、足腰あしこしが強くなっている(身がしまっている)からです。産地としては明石や淡路あわじなど播磨灘はりまなだが有名です。特に二見ふたみおき高砂たかさごおきがよい漁場です。浅い海なので日光がとどきやすく、えさになるエビ、カニ、アサリなどが豊富ほうふに生息しているためです。明石のたこは足が太短く、身がしまっているのが特徴とくちょうです。

 
生産者の工夫、ねがいや思い

 明石産のたこは全国的にも有名です。が、漁師りょうし高齢化こうれいかともな後継者こうけいしゃ不足や、燃料ねんりょう費の高騰こうとうにより漁をする人がっています。ですが、昔からの漁を続けていけるようにしたいと思っています。

 また、魚を料理しない人がえてきたので、いろいろな食べ方を知ってもらいたいと思って努力しています。

 
学びのひろがり

 明石といえば「たこ」といわれるほど明石のたこは有名です。たこつぼ漁、一本り漁、底引きあみ漁など様々な漁法について学ぶことができます。

 弥生やよい時代後期の遺跡いせき(二見町)からイイダコ漁のたこつぼが出土するなど、明石では古くからたこが食べられていたと考えられます。昔の人々の食生活について考えることができます。

 
給食にも登場!

たこめし・・・しだこをたきこんだ風味豊かなたこめしは、明石の郷土料理です。

◆材料(4人分)

2合
しだこ 1/4まい
油あげ 1/2まい
ごぼう 1/3本
しょうゆ 大さじ2
みりん 大さじ2

◆調理手順
①干しだこは軽くあぶり、5mmぐらいに切って、調味料につけておく。
②油揚げは短冊に切る。
③米を洗い、①の付け汁を入れて水加減し、①の干しだこと②を入れて炊く。

栄養士
 
給食一口メモ

 たこのしゅんは夏で、秋の産卵さんらんまでに栄養をたくわえます。たこにはタウリンというアミノさん豊富ほうふふくまれています。コレステロールを らしたり、動脈硬化こうか防止ぼうしなど成人病の予防よぼう効果こうかがあるといわれています。関西地方では、半夏生はんげしょうの日にたこを食べる習慣しゅうかんがあります。これは、田植えが終わるころなので、いねの根がたこのようにい付き、根付くよう祈願きがんされたとか、タウリンが豊富ほうふなため、夏バテ防止ぼうしのためといった説があります。

 半夏生はんげしょうとは、夏至げしから数えて11日目とされており、毎年7月2日頃にあたるため、7月2日は「たこの日」に認定にんていされています。