たけのこ

特徴

 竹の地下ちかけいからのびたおさなくきがたけのこです。竹の種類によって大きさや味、出回りの時期がちがいます。最も多く栽培さいばいされているのはモウソウチクで、ほかに、マダケ、ハチク、スズタケなどがあります。

 国内の主な生産地は福岡ふくおか県、鹿児島かごしま県となっています。平成24年の消費量の84%が輸入ゆにゅう品で、その大半は中国です。

 
地域との関係

 姫路ひめじおおいち地区には江戸えど時代後期に親竹として『モウソウチク』が移植いしょくされ、以来栽培さいばいが続いていて、皮つきの生は3月末~5月初めに、水缶詰かんづめなどは年中出回っています。日本では古来より京都山城やましろが名産地として知られていますが、姫路ひめじ太市のたけのこは、鉄分を多くふくむ粘土質ねんどしつの赤土と温かい気候風土にめぐまれ、『姿すがた山城やましろ、味の太市』と言われるほど、白くてやわらかくアクの少ないおいしいたけのこが生産されています。

 
生産者の工夫、ねがいや思い

 太市のたけのこの収穫しゅうかくは、3月から5月ですが、毎年良いたけのこをとるために、10月末ごろに「伐採ばっさい」といって7~8年たった古い竹をる作業や、12月から1月の寒い時期に「土入れ」といって山一面に土を入れる重労働をしています。

 たけのこは日がさして乾燥かんそうすると品質ひんしつが下がるため、朝早くにります。地面を見ながら歩きまわり、地上に出る前のたけのこをさがして「トンガ」という道具を使って1本1本ていねいにりしています。

 
学びのひろがり

 わずか1か月間の収穫しゅうかくのために1年中、山の管理が必要なことや、気候に左右されるなど、農業の大変さや苦労を学ぶことができます。あわせて、竹林のてき切な管理によって、里山を守る環境かんきょう学習の教材にもなります。また、竹の皮には防腐ぼうふ効果こうか殺菌さっきん効果こうかがあり、サバ寿司ずしや、おにぎりを包んで運んだ昔の人の知恵ちえにふれることができます。

 
給食にも登場!

若竹わかたけ・・・わかめとたけのこ、しゅんの食材を組み合わせた煮物にものです。

◆材料

たけのこ 小1/2本
塩わかめ 20g
こいくちしょうゆ 大さじ1
みりん 小さじ1
だし じる  

◆調理手順
①材料を適当な大きさに切る。
②だし汁に調味料を加え、たけのこを煮る。
③わかめを入れて仕上げる。

栄養士
 
給食一口メモ

 たけのこは、竹の芽で、春がしゅんの食べものです。成長が早く、地上に芽が出て1じゅん(10日)で竹になるので「たけのこ」という字を書きます。ビタミンやミネラルは少なく、あまり栄養は高くありませんが、食物せんいなど体の調子をよくする成分がたくさんふくまれています。

 若竹わかたけはわかめとたけのこの煮物にものです。たけのこと同じころに収穫しゅうかくされるわかめには、たけのこをやわらかくする成分がふくまれているので、「若竹わかたけ」や「若竹わかたけじる」など、いっしょに料理をすることがよくあります。