ねぎ

特徴

 朝来市や三田市で作られているねぎは、太くて白い部分が多いのが特徴とくちょうです。関東の根深ねぎ(白ねぎ)と関西の葉ねぎ(青ねぎ)の中間的な特性とくせいをもちます。青葉の部分から白根の部分までやわらかく、全て食べられます。特に冬の寒さによりあまさととろみとかおりが一段いちだんし、さらにおいしくなります。

 根深ねぎは下仁田しもにたねぎ(群馬ぐんま県)、葉ねぎは九条くじょうねぎ(京都府)、万能ばんのうねぎ(福岡ふくおか県)が有名です。日本は世界一の生産量です。兵庫県では、朝来市(岩津いわつねぎ)や三田市(ごくぶとくん)、播磨地方で栽培さいばいされています。

 
地域との関係

 岩ねぎは、青葉の部分から白根まで大変やわらかく、すべてあますところなく食べられるのが特ちょうです。特に冬の冷えみがきびしくなるとあまさとやわらかさが一だんし、さらにおいしくなります。

 朝来・岩およびその周辺地いきの冬のてき度な「寒さ」とてき度な「雪」そして適度な「湿気しっけ」が加わり、やわらかな絶妙ぜつみょうの味、日本一の味の「岩ねぎ」に育ちました。朝来市のどく特の気候風土によりあまみとどく特の風味が生まれました。

 
生産者の工夫、ねがいや思い

 岩ねぎは、白い部分の長さが25㎝以上で太く(2cm5mm)ならないといけません。しかし、雨が多いと土せができなくてびず、料だけでは大きく成長しません。

 また、こう作面積がせまく大きなトラクターを使えないため夏の暑い時期に手で植え、冬の寒い時期に収穫しゅうかくしています。

 
学びのひろがり

 茶色の葉っぱや、土の中のうす皮をはがしたりすることで、まっ白のねぎになります。加熱のちがいによる食感や辛味からみ甘味あまみのちがいを感じることができます。しもや雪であまみがすという気候風土を利用して栽培さいばいするという昔の人の知を学ぶことができます。

 
給食にも登場!

すき焼き・・・熱を加えるととろりとしてあまくなります。

◆材料(4人分)

牛肉 160g
はくさい 1/4玉
たまねぎ 1/2こ
焼き豆ふ 1/3丁
糸こんにゃく 60g
にんじん 1/3本
ねぎ 1~2本
8g
さとう 大さじ2
こい口しょうゆ 大さじ2
小さじ2

◆調理手順
①牛肉を炒め、砂糖、しょうゆを少量加えさらに炒める。
②その他の材料と残りの調味料で好みに味付けして煮る。

栄養士
 
給食一口メモ

 太ねぎは、冬の寒い風にあたってとろみやあまさをします。白い部分には、ねぎ特有のにおいのもとであるアリシンという成分を多くふくんでいます。緑の部分には、ビタミン、カルシウム、カロテンをふくみ、風邪かぜ予防よぼうつかれをとる効果こうかがあります。

 ねぎの歴史は古く、中国で古代から栽培さいばいされていて、日本では、かなり古い時代から存在そんざいし、江戸えど時代にはすでに各地で作られていたと考えられます。