黒大豆

特徴

 大豆の品種ひんしゅのひとつで、黒豆、ぶどう豆とも呼ばれます。黒大豆は、お正月のおせち料理に欠かせない一品となっています。全国の出荷量しゅっかりょう は、兵庫県が第1位です。

 
地域との関係

 丹波黒大豆は、大粒おおつぶで甘みがあり、皮がやぶれにくいのが特徴とくちょうです。上がりの味やつやが良く、ポリフェノールなどの体によい成分が多く含まれています。全国ブランドにもなっています。標高ひょうこうが高い盆地ぼんちで、平均気温は14~15度、昼と夜の気温差が大きく、晩秋ばんしゅうにはきりが発生し、収穫期しゅうかくきとなる11月下旬にはしもりる丹波篠山地域の気候が、黒大豆栽培さいばいに最も適しているからです。県下では、但馬地域(朝来あさご市)や播磨地域でも、さかんに栽培されています。

 
生産者の工夫、ねがいや思い

 畑には有機ゆうき肥料ひりょうを十分にほどこし、有機ゆうき成分せいぶん豊富ほうふな土を作ります。丹波黒大豆は、10月には枝豆として食べます。枝豆として収穫しゅうかくせずに11月下旬まで育てると、黒大豆となります。葉が落ちてさやが黄色くなると収穫しゅうかくします。暑い時期のつちせは大変ですが、根を大きくするために大切な作業です。一株ひとかぶのさやつきが多いもの、粒が大きく、良く太っていて立派りっぱ品質ひんしつの黒大豆を作っています。

 
学びのひろがり

 総合的な学習の時間を活用して、黒大豆の栽培、収穫、調理、販売はんばいなどの学習を展開することができます。おせち料理につめられる黒豆には、まめに(真面目まじめに)、まめに(健康けんこうに)くらせるようとのねがいがこめられています。おせち料理の由来ゆらいや献立にこめられたねがいを調べてみるのもおもしろいです。

 
給食にも登場!

黒豆ごはん・・黒大豆にふくまれる天然色素しきそ「アントシアニン」の美しい色合いと、黒大豆のうまみが味わいを深めます。

◆材料(4人分)

2合
黒大豆 40g
小さじ2
小さじ1/2

◆調理手順
①黒豆を洗い、一晩水につけておく。
②米をといで、黒豆をつけておいた水と調味料を入れて水加減する。
③黒豆を入れて炊く。

栄養士
 
給食一口メモ

 黒大豆は、大粒で甘みが強く、篠山では「丹波黒」という品種が有名です。「畑の肉」といわれるほど、タンパクしつ豊富ほうふで、ビタミン、ミネラル類や食物しょくもつ繊維せんいなども含んでいます。

 大豆は、古代中国で野生のツルマメから栽培されたと言われていますが、長い時間をかけて種の選別がされ、現代のような黒大豆になりました。