小麦

特徴

 小麦は世界三大(こく)物の1つです。広く世界中で栽培(さいばい)されています。収穫(しゅうかく)された小麦のほとんどは(せい)粉して小麦粉にして利用されています。日本で1年間に消費される小麦のおよそ8(わり)()入に頼っていて、主にアメリカ、カナダ、オーストラリアから輸入しています。

 日本では二毛作といって、夏に米、冬に麦を栽培(さいばい)する気候にむいているので、田んぼで米と麦を交()に作る地方もあります。

 
地域との関係

 兵庫県の生産量は全国16位で、雨が少なく、温(だん)播磨(はりま)(いき)阪神(はんしん)(いき)を中心に栽培(さいばい)されています。

 播磨(はりま)(いき)の特産品しょうゆ、手()べそうめんに昔のように地元の小麦を使いたいということで、食品メーカーが地元農家と小麦の(けい)栽培(さいばい)をしています。しょうゆの原料には「ゆめちから」というしょうゆ用の品種が栽培(さいばい)され、そうめんには、「シロガネコムギ」と「ふくほのか」などのモチモチ感がでる小麦が栽培(さいばい)されています。  

 
生産者の工夫、ねがいや思い
収穫

 品(しつ)のよい小麦を栽培(さいばい)するために、栽培(さいばい)方法を(くわ)しく決めた「栽培(さいばい)こよみ」に従って手間を()しまず栽培(さいばい)されています。しょうゆにむく小麦を栽培(さいばい)するために、栽培(さいばい)期間が長くなり、田植えのタイミングを(のが)す問題がありました。それで「小麦・大豆・米」の2年3毛作の輪作を行っています。地産地消を進めるためにも学校給食のコッペパンに県内産小麦の使用を広めたいと考えています。

 
学びのひろがり

 麦は乾燥(かんそう)に強く、米ほど水の管理がいらないので、学校園での栽培(さいばい)に向く作物です。ドライフラワーとして楽しめます。

 麦はヨーロッパで昔からよく作られてきた食べ物です。米はアジアを中心とした地方、トウモロコシはラテンアメリカ地方の食生活を(ささ)えてきました。それぞれの土地にあった食文化などの学習につながります。

 
給食にも登場!

コッペパン・・・ふっくらしたコッペパンはおいしいです。

栄養士
 
給食一口メモ

 小麦粉に水を加えてこねると、特有の弾力性だんりょくせいがでてきます。これは、小麦にふくまれているグルテンの働きによるものです。パンがふくらんだり、うどんや中めんのシコシコしたコシもグルテンによるものです。強力粉はパンに、中力粉はめんなどに、はく力粉はケーキやてんぷら、クッキーにてきしていて、料理によって使い分けます。学校給食のコッペパンに、西播磨にしはりま産小麦「ユメチカラ」の小麦粉を使っている市町もあります。「こうばしくておいしい」と好ひょうです。