金ごま

特徴

 西脇市の金ごまは、農薬を使用せず栽培さいばいされており、兵庫県認証食品として認証されています。かおりがよく、熱をくわえると独特どくとくの風味があり、数少ない国産ごまとして、市場でも高い評価ひょうかを受けています。「白ごま」「黒ごま」「金ごま」は種皮の色のちがいにより分けられたび名で、品種による分類ではありません。

 
地域との関係

 国産ごまの生産は、輸入ゆにゅうごまのわずか1000分の1で、国産で産地表示のあるごま商品は、全国的にも希少きしょうな存在です。西脇市は、将来のブランド化が期待できることから、2008年度から栽培さいばいを開始しました。東経とうけい135度と北緯ほくい35度が交差する日本の中心点に位置し、「日本のへそ」と知られていることから、「へそごま」のネーミングがつきました。西脇市周辺の土地は、金ごまの栽培さいばいに適しており、3年間で作付面積が4倍に広がり、生産量も増えてきて、全国的にも知られるようになってきました。

 
生産者の工夫、ねがいや思い

 ごまは、指定された農薬がないため、雑草駆ざっそうくじょ害虫がいちゅう退治たいじを手作業で行っています。また、専用せんよう機械きかいもないので、栽培さいばいには手間がかかります。かり取ったごまは、1週間ほどしてかわかし、軽くたたいて実を出します。さややゴミがいっぱいの状態からきれいに選別するのは大変な作業です。

 手間てまひまかけて大切に育てた金ごまを、全国の人に知ってもらえるとうれしいです。

 
学びのひろがり

 ごまは、栄養価も高く、様々な料理に利用できるので、日本人にとって身近な食品です。「ごまをする」「ごまかす」など、食べ物に関することわざや慣用句を調べてみるのもおもしろいです。

 
給食にも登場!

きんぴらごぼう・・・金ごまの香りを感じ、食物せんいたっぷりの一品です。

◆材料(4人分)

ごぼう 1本
にんじん 1/3本
金ごま 大さじ1
さとう 大さじ1
しょうゆ 大さじ1
みりん 大さじ1
大さじ3
ごま油 大さじ1

◆調理手順
①ごぼう、にんじんはささがきにし、ごぼうは水にさらしておく。
②①をごま油で炒め、調味する。
③煎ってすったごまをふりかける。

栄養士
 
給食一口メモ

 金ごまは、たんぱく質や鉄分てつぶん、ミネラル、食物しょくもつ繊維せんいなどが豊富ほうふに含まれている食品です。また、動脈どうみゃく硬化こうかかん機能きのうの回復に良いとされ、コレステロール除去じょきょ老化ろうか防止や美はだにも良いなどすぐれたパワーを持っています。

 ごまは、アフリカが原産といわれています。日本では縄文じょうもん時代じだい遺跡いせきからごまが見つかっています。奈良時代に栽培さいばいされ始めました。いずれにせよ、かなり古くからなじみのある食品だったことがいえます。