だいこん

特徴

 みずみずしくてあまみがあり、日本の食たくには欠かせない野菜です。青首だいこん、白だいこん、聖護院しょうごいんだいこん、桜島さくらじまだいこんなど種類も豊富ほうふです。全国的には、北海道、青森県、千葉県などでたくさん作られています。また、日本全体の生産量は、世界一とされていますが、作付面積、収穫しゅうかく量とも減少げんしょう傾向けいこうにあります。

 
地域との関係

 県内ではいろいろなところで作られていますが、特に、播磨はりま地方や但馬たじま地方で多く作られています。

 たつの市のだいこんは、揖保川いぼがわ支流しりゅう河口かこうに広がる干拓かんたく地のすな地を生かして栽培さいばいされているため、大きく育ち、塩分をふくんだあまいだいこんができます。また、但馬たじま地方では、すずしい気候を利用して、夏にもだいこんが作られています。

 
生産者の工夫、ねがいや思い

 冬から春にかけて収穫しゅうかくできるように、種をまく時期を何回かに分けて行います。台風の季節と冬にとれるだいこんの種をまく時が重なるので、天候や気温などを調べ、まく時期を決めます。また、太さ約5ミリに細長く切っただいこんを、乾燥かんそう台の上に手作業でならべ、乾燥かんそうさせ、切りしだいこんにします。天日しにするとあまさがします。

 
学びのひろがり

 物、しる物、なべ物、け物、サラダ、しだいこんなど、日じょうの食たくでだいこんほど使われている野菜はありません。子どもの一番身近な野菜を取り上げることで、日本食にきょう味を持って学習に取り組むことができます。また、代表的な冬野菜として季語にもなっており、俳句などの学習につなげることができます。

 
給食にも登場!

だいこんサラダ・・だいこんの根と葉、まるごと使ったサラダです。

◆材料(4人分)

だいこん 1/4本
だいこんの葉 40g
とりささみ 2本
マヨネーズ 大さじ2
しょうゆ 小さじ1
ごま 小さじ1

◆調理手順
①だいこんとだいこんの葉は、適当な大きさに切ってゆで、冷まして水気を切る。
②とりささみは酒蒸しにしてほぐしておく。
③①と②を調味料で和え、煎ってすったごまをふる。

栄養士
 
給食一口メモ

 ビタミンCや消化を助けるジアスターゼなどの酵素こうそを多くふくんでいます。春の七草の一つである「すずしろ」はだいこんのことです。原産地は、地中海沿えん岸とされています。古代エジプトでも栽培さいばいされ、日本には中国をて入ってきました。戸時代には、け物や切りしだいこんなどに加工され、保存ほぞん食として利用されることが多かったようです。