お茶

特徴

 チャの木の若葉を加工したものに湯をそそいでつくる飲み物が「お茶」です。日本はもちろん、世界各国で飲まれています。緑茶、紅茶など種類しゅるい豊富ほうふです。歌にあるように八十八夜はちじゅうはちやころの新茶がおいしいのは、二枚の若葉のついた新芽の先端せんたんだけをんだもので茶を作るからです。全国の出荷量しゅっかりょうは、静岡県1位、京都府2位です。

 
地域との関係

 丹波地域は盆地ぼんちきりの発生が多く、お茶の栽培に適しています。また、昼夜ちゅうやの気温差が大きいことで、しぶみとほのかな味わい、さわやかな香りを楽しめる「丹波茶」ができます。丹波地域では、「やぶきた」という品種のお茶が一番多く栽培されています。丹波茶は、平安へいあん時代じだいから栽培さいばいが始まり、薬用やくように使われたり、天皇てんのうけんじょうされたりしました。今では、兵庫県の代表的産物として各地に出荷しゅっかされています。阪神地域(三田市)、但馬地域、播磨はりま地域など、県下各地でも栽培されています。

 
生産者の工夫、ねがいや思い

 お茶を栽培している農家で生産組合を作り、製茶せいちゃ工場でり取った茶葉を製茶し、販売はんばい しています。多くの方に丹波茶のおいしさを知ってほしいという思いから、毎年5月には「丹波茶まつり」を開催かいさいしています。おいしいお茶を作るために肥料ひりょうをやったり、虫の被害ひがいにあわないように消毒しょうどくをしたりしています。また、しもによる被害を防ぐために、茶み前の3~5月の期間は、茶畑に設置せっちしている防霜ぼうそうファンを回しています。収穫しゅうかく時期の喜びをかてに農作業にはげんでいます。

 
学びのひろがり

 社会科の室町文化の学習で、お茶を取り上げることができます。いり方を変えることで、一つの茶葉から緑茶、紅茶、抹茶まっちゃなどいろいろなお茶を作ることができます。きき茶会をすることで、お茶の風味ふうみを楽しみ、お茶の作法や心得こころえを学ぶことができます。

 
給食にも登場!

緑茶和え・・・緑茶の色合いや香り、味わいを感じることができます。

◆材料(4人分)

キャベツ まい
きゅうり 1/2本
にんじん 1/8本
かまぼこ 20g
粉(こな)茶 小さじ1
さとう 大さじ1
大さじ1
うす口しょうゆ 大さじ1/2

◆調理手順
①きゅうり、きゃべつ、にんじん、かまぼこは適当な大きさに切る。
②①のきゅうり、きゃべつ、にんじんはさっとゆでてさまし、水を切る。
③②とかまぼこを調味料であえ、粉茶をふりかける。

栄養士
 
給食一口メモ

 緑茶は古来より薬用として用いられてきました。特に、ポリフェノールであるカテキンには、抗菌こうきん作用・こう酸化さんか作用・消臭しょうしゅう作用があります。その他にも、カフェインやビタミンA・C・Eをふくみ、老化ろうか防止にも有効です。お茶は飲むだけでなく、お茶の葉を粉にして食べることで、その香りや味わいをさらに楽しむことができます。