小豆

特徴

 大納言だいなごん小豆あずきは、種皮しゅひが赤く、大粒おおつぶで色つやがよく、ても形がくずれない品質の良い小豆です。大納言の名前の由来は、いくら煮ても皮がれないことから、切腹せっぷくをさせられることがない、ぎょうの身分の「大納言」にたとえられました。丹波の大納言だいなごん小豆は、甘味が強く、風味は豊かで、皮がうすく口当たりがよいことから、昔から京都の和菓子わがしに使われています。全国の生産量は、北海道1位、兵庫県2位です。中国、カナダ、アメリカなどから輸入ゆにゅうしたものも多いです。

 
地域との関係

 丹波地域の温暖で、きり深く、昼夜の温度差が大きい気候が、大納言小豆の栽培さいばいに適しています。丹波市春日町では、江戸時代から大納言だいなごんという品種の小豆が作られてきました。県下では、播磨はりま地域(神河町)や、但馬地域でも多く栽培されています。

 
生産者の工夫、ねがいや思い

 小豆は、7月中旬~下旬に種をまき、11月上旬~中旬にかけて収穫しゅうかくします。小豆栽培では、排水はいすい(水はけ)の良い畑作りが大切です。水はけが悪いと、まいた種がくさったり、根ぐされをおこしたりします。また、実のつきが悪くなり、色つやの良い小豆が収穫しゅうかくできません。夏場の草引きや、出荷しゅっか前の選別作業は大変ですが、大納言だいなごん小豆の特長である、大きくてたわら型をしたもの、さらに色つやのあるものがたくさん収穫しゅうかくできたときはとてもうれしいです。この小豆を食べた人に「甘くて美味おいしかった。」と言ってもらいたいです。

 
学びのひろがり

 算数の「大きな数」の学習のときに、小豆で数を数える勉強をすることができます。小豆は、そのままても加工してもおいしくいただくことができるので、生活科や総合的な学習の時間で小豆を栽培したり、家庭科で「小豆ごはん」や「あんこを使った和菓子わがし」を作ったりすることができます。

 
給食にも登場!

赤飯・・・毎月1回、お誕生たんじょうこんだての日には赤飯を炊いてお祝いします。

◆材料(6人分)

2合
もち米 1合
小豆 30g
小さじ2
小さじ1

◆調理手順
①米、もち米をといで、ざるにあげておく。
②小豆をゆで、小豆と煮汁に分けて冷ます。
③米、もち米に煮汁を入れて  水加減し、小豆を入れて炊く。

栄養士
 
給食一口メモ

 赤色には邪気じゃきばらい、やくける力があるとされ、赤飯が祭事さいじに用いられてきました。家庭で赤飯を炊くことも少なくなる中、お誕生たんじょうこんだてとして日本の食文化を伝えています。

 小豆は、たんぱく質やカルシウム、ビタミンB1、食物しょくもつ繊維せんいなどを多くふくむ食品です。