「兵庫の教育推進月間」推進フォーラムを開催しました

−県民すべてがかかわる兵庫の教育をめざして−

 

主 催 : 兵庫県教育委員会

後 援 : 神戸市教育委員会 兵庫県市町村教育委員会連合会 兵庫県PTA協議会

協 力 : 地域教育推進会議

日 時 : 平成18年8月10日(木)  13:00〜16:30

場 所 : 兵庫県公館大会議室   

 

兵庫県教育委員会では、「県民すべてがかかわる兵庫の教育」をめざして、これまでも「トライやる・ウィーク」や「高校生地域貢献事業」「いきいき学校応援団」「PTCA活動」など、様々な活動が学校と家庭、地域の連携のもとに展開されてきました。これらの教育活動を支援するとともに、県民の皆様の教育への理解を一層深めるために、平成16年から11月を「兵庫の教育推進月間」としました。

  8月10日には、この「兵庫の教育推進月間」に先立ち、オープンスクールなど開かれた学校づくりの取組について広く地域住民の方々の理解を促し、子どもの安全・安心など学校と地域の協働を深めるための具体的な方策について考える「兵庫の教育推進月間」推進フォーラムを開催しました。

  フォーラムには、学校関係者や地域教育推進委員等、約400名が参加しました。

 

 

 

 

県立志知高等学校和太鼓「翔」 

           〜志知永翔〜

 フォーラムに先立ち、県立志知高等学校の和太鼓チーム「翔」により和太鼓の演奏が行われました。

和太鼓チーム「翔」は平成12年に音楽選択の男子4名によって文化祭の舞台発表を目的に結成され、以来その活動は後輩たちに受け継がれ、淡路島を中心にイベント、音楽鑑賞会、施設慰問等ボランティア演奏、小・中学生との交流など、幅広く活躍しています。
 この日の演奏曲「志知永翔」はオリジナル組曲で、「己の志を知り、永遠に翔(はばた)け」という思いと、位置・立場を示す「シチュエーション」の2つの意味を持っています。

息のそろった、若さと躍動感あふれる演奏で、会場からは盛んな拍手が送られました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吉本県教育長あいさつ

あいさつでは、学校をはじめ、トライやる・ウィーク推進協議会の構成団体や地域教育推進委員、各市町教育委員会などに対し、子どもたちの教育への日ごろの支援について感謝の意を表すとともに、11月の「兵庫の教育推進月間」における各地での取組への協力を呼びかけました。

 

 

講演 教育をめぐる最近の動き

〜「真」の開かれた学校とは〜

「教育をめぐる最近の動き〜『真』の開かれた学校とは」と題して、兵庫教育大学長 梶田叡一氏から講演がありました。学校が本当の意味での「開かれた学校」となるにはどうすればよいのかについて、@安全性の確保A学校単独ではできないことを家庭や地域の協力で行うB学校の教育活動の中に家庭や地域が入る、という3つの視点で話をいただきました。また、現在中央教育審議会委員を務めておられる梶田先生ならではの国の教育改革の動きについてのお話も伺えました。

 

兵庫教育大学長 梶田 叡一氏

 

 

実践事例発表

「県民すべてがかかわる兵庫の教育をめざして」をテーマに、学校と家庭、地域の連携について、実際に様々な取り組みを行っている学校や教育委員会の方に事例発表していただきました。

 オープンスクールに保護者だけでなく地域の人々に来ていただく取組みの工夫や、日頃からの地域との連携を取り入れた取組み等の発表が行われました。

 

篠山市立城北小学校長

松本 清一 氏

 

「1回目は子どもとして、2回目は保護者として、3回目は地域の人として学校に来ていただく」ことをオープンスクールのキャッチフレーズとし、地域の人に学校の活動内容や、先生方が一生懸命やっていることを知ってもらう手段だと考えている。「ありのまま」を見てもらうとは、「時間割そのまま」という意味ではなく「普段している教育活動をその期間にちりばめて見てもらう」ということと捉え、学校の特色をアピールするための取組を期間中に行うようにした。

 取り組み例)・お苗菊展示・俳句大会・人と自然の博物館の出張フォーラム・ALTを使った国際理解教育・昔話を聞かせるサークル活動

この様な様々な取組みを行ったことで、人の輪が拡がり、その後に活かされている。

 

 

 

淡路市立北淡中学校教頭

山添 繁 氏

 

平成16年の学校統合を機に建てられた学校の施設・設備は地域の方々に積極的に利用していただけるよう整備され、施設・設備そのものが開かれた学校づくりの象徴となっている。また、学校教育においては図書ボランティアの取組を核として開かれた学校づくりを行っている。

図書ボランティアの方に様々な提言をいただき、それを元に読み聞かせや本の紹介などを行ったことで、生徒たちにとってメディアセンター(図書室)が魅力ある場所となり、気軽に立ち寄り読書に熱中する生徒が増えつつある。

 

 

 

小野市教育委員会学校教育課長

服部 公一 氏

 

開かれた学校づくりを推進するためには、教育行政を変える必要があるという視点から、学校支援を行ってきた。学校訪問や市の指定研究事業を廃止することで、それよりも自分たちの足下や先を考えるという教職員の意識改革を行うことができた。その取組から、不登校対策、現場の教員参画の委員会の設置、プロの警備員配置、小野の教育リーフレット全戸配布、学校裁量権の拡大、おの検定・短縄跳び検定等の新たな試みが生まれ、実際に教育現場での効果もあがってきている。

このように「教育と人づくりは街づくりと一緒である」というのが小野の教育戦略である。

 

 

 

兵庫県立千種高等学校教諭

浅田 尚宏 氏

 

平成17年度からコミュニティスクール(学校運営協議会)の調査研究の指定を受けている。学校と地域との連携、協働を研究する中で地域から意見をもらい、その中のいくつかは実際に動き始めている。

また、「アクティブ」という独自の学校設定教科・科目の中で、地域の方々にたくさん講師やボランティアとして協力してもらったり、PTCA活動で生徒がPTAや地域の人々とともに川のクリーンアップを行ったり、生徒が地域の老人宅や老人ホームを訪れるといった地域との連携を行っている。

この様な連携の中で学校の課題が見つかり、その解決に向けて動き出している。

 

 

 11月は「兵庫の教育推進月間」です!

兵庫の教育推進月間の取り組み

 「兵庫の教育推進月間」を中心に、オープンスクール(学校公開)や地域教育フォーラムなど、学校・家庭・地域の連携のもと、多彩な教育活動が展開されます。

(1)オープンスクール(学校公開)の実施

 保護者や地域の皆さんに、学校教育に関する理解を深めていただくとともに、地域と連携し開かれた学校づくりを一層推進することを目的とした「オープンスクール(学校公開)」の取り組みを進めます。「オープンスクール」は、従来から実施されている授業や学校行事の参観をはじめ、普段の学校の教育活動を保護者や地域の皆さんに公開しようというものです。

(2)地域教育フォーラムの開催

 各教育事務所で活躍する地域教育推進委員の企画・運営によって、「子どもたちを地域で育む環境づくり」を考える地域教育フォーラムを県内各地域で開催します。

オープンスクール(学校公開)とは

 従来から実施されている授業参観や学校行事の参観をはじめ、普段の学校の教育活動を保護者や地域住民に公開しようとする取組で、学校を身近に体感していただくことをめざしたものです。

オープンスクール(学校公開)推進の趣旨

 「開かれた学校づくり」を推進する上で、保護者や地域に対する学校の積極的な情報提供は、欠かすことができません。したがって、各学校においては学校便りの発行やインターネット上にホームページを開設するなど、情報提供に努めているところです。中には、学校評価結果を地域に公表したり、授業だけでなく他の教育活動を公開するなど、学校の教育方針や実践等の情報を積極的に発信し、地域住民の学校教育への理解を深める取組が進められています。学校の教育方針や実践等の情報を積極的に発信し、地域住民の学校教育への理解を深める取組がすすめられています。こうした「開かれた学校づくり」の取組を通して、学校と地域住民との交流が進む中で生まれた信頼関係をもとに、授業等で地域住民の協力を得たり、通学路や校門での不審者対応に地域住民の支援を受けるなど、成果が得られた学校が数多く見られるようになりました。
 そこで、県教育委員会では学校の積極的な情報発信として、学校のありのままを公開する「オープンスクール」を一層推進し、地域の「子どもたちの教育活動の当事者意識」を高めるとともに、「開かれた学校づくり」を推進しています。