サクラ  06.04.25    
咲いた咲いた桜が咲いた



 「さいた、さいた、さくらがさいた」 遙か昔、小学一年生の国語の教科書に出てきた一文ですが、桜の花を見ると、なぜかこのフレーズを思い出します。

 南但馬自然学校の生活棟周辺には、いろんな種類のサクラがありますが、名前がよくわかりません。それもそのはず、サクラの種類は園芸種を入れると、分厚い本ができるほど多いのです。毎年、サクラが咲くと「名前が判ればいいなぁ〜」と思っているうちに花が散ってしまいます。でもやっぱり名前が知りたくて、今年は図鑑を片手に名前調べに挑戦しました。

 まず、このピンクのサクラは、がくがまっすぐで、毛がはえていないので、オオヤマザクラでしょうか?

 これは、朝来山の山中でもよく見かけますね。花と葉っぱがいっしょに出ていることと、花の付け根がベルのような形になっているのでヤマザクラでしょう。

 こちらのサクラは、生活棟ひのきの館の前で、ちょうど見頃を迎えています。全体の感じはヤマザクラに似ていますが、花の柄に毛があることから、カスミザクラだと思います。

 これもひのきの館の側に咲いています。花は終わりに近づいていますが、他のものよりひとまわり小さく、がくにはギザギザがあるので、オオシマザクラでしょう。

 最後は、生活棟さくらの館のシンボルツリーです。拡大写真を見てください。少しくびれているのが分かりますか?これは、みなさんお馴染みのソメイヨシノです。
 
 ソメイヨシノを見ていると、ヒヨドリがやってきました。ヒヨドリやメジロはサクラの蜜が大好きです。くちばしの先が黄色くなっているのがわかりますか?
 この野鳥は南但馬自然学校では珍しいノビタキです。春に南の国からやって来て、南但馬自然学校を通過し、本州中部より北の地方で子育てをします。旅の途中で立ち寄り羽を休めたのでしょう。

 南但馬自然学校には、他にも、養父市大屋町国指定天然記念物“樽見の大桜”の子孫のエドヒガンや、ヤエザクラの類、シダレザクラの類、既に散ってしまったものや、ようやくつぼみが膨らんだものとたくさんあります。しかし、やっぱりサクラの名前調べは難しいですね。また来年の宿題にしたいと思います。

文責 増田 克也

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