ニホンヒキガエル(卵塊)  06.04.07    
祝☆ご出産!



 まずは上の写真を見てください。これは何でしょう?宇宙空間に浮かぶ謎の物体か?はたまたみつ豆に入っているお豆さんか・・・?
 ではヒントです。写真の下に書いてある文字を読んでください。もう大体わかったでしょ?そうです、これはニホンヒキガエルの卵です。大人の親指くらいの太さで、なが〜いヒモのような形をしています。このゼラチンのようなヒモのかたまりを“卵塊”と言います。
 それではこの卵塊を少し離れて見てみましょう。木の枝にじょうずに巻き付けて産んでいますね。この中に時には1万個以上の卵が産み付けられているとは驚きです。

 南但馬自然学校では、毎年決まった場所に産卵します。3月の初めには親ガエルが産卵場所にやってきます。今年は3月4日に親ガエルを発見し、その1週間後には産卵していました。今頃はそろそろオタマジャクシ(2003.04撮影)になっているはずです。そして6月には小さな小さな子ガエル(2003.06撮影)になり陸に上がって散らばっていきます。ですから6月までは、いつでもニホンヒキガエルのオタマジャクシに会えますよ。えっ、どこで会えるかって?それでは教えましょう、産卵場所はこんなところです。わかりますか?よく見てください。写真の右下に水たまりがありますね。ここは散策道くまコースですが、ニホンヒキガエルはこんな何でもない場所で産卵するのです。うっかりすると見過ごしてしまいそうな水たまりが大切な産卵場所になっています。

 この卵塊の様子は観察を続けて、またこのページでレポートしていきたいと思います。そうそう、大切なことを忘れていました。親ガエル(2003.06撮影)の姿を見てもらわないとね。
 どうですこの貫禄、スゴイ迫力!立派なものでしょ?

 産卵場所の近くには、卵の誕生をお祝いするかのように、白いアセビの花が咲きました。少し離れた草の陰からは、夏毛に着替えたニホンジカがこっそりこちらを覗っています。南但馬自然学校はもうすっかり春です。

文責 増田 克也

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