イワツバメ  06.06.13


白いパンツをはいたツバメ




 南の国からツバメがやって来ました。みなさんの家でも巣作りをしているのではないでしょうか?南但馬自然学校の空にもツィーツィーとツバメたちが飛び交っています。
 “ツバメ”と一口に言っても色々な種類があります。普段、南但馬自然学校で見られるのは3種類です。上の写真を見てください。仲むつまじいカップルですが・・・「あれっ、普通のツバメと違うぞ!?」と思った人は、日頃からツバメをよく観察している人ですね。このツバメの名前は「イワツバメ」と言います。名前が示すように、以前は山の中の岩場などに巣をかけていましたが、近年、コンクリートの建物や川にかかる大きな橋の下などに巣を作り、すっかり身近な野鳥となりました。イワツバメを近くで見られるのはうれしいことですが、山から下りて、巣作りを始めたのはいったいなぜでしょう?みなさんも考えてみてください。

 イワツバメも普通のツバメと同じで、土を材料に巣を作ります。巣作りシーズンの田んぼは、土を採りに来たイワツバメたちで大にぎわいです。小さなくちばしいっぱいにこぼれんばかりの土をくわえ込んでいますね。これを持ち帰り、だ液と混ぜ合わせて上手にお椀形の巣を作ります。巣の色が違うのがわかりますか?色が濃いところは、今日の工事で土を積み上げた部分です。よく見ると植物の根っこのようなものも見えますね。
 自然学校のプログラムで、竹田城登山やウォークラリーに出かけたときには、円山川にかかる朝来橋の下を、そーっとのぞいてください。たくさんの巣を見ることができますよ。

 さて、題名の「白いパンツ・・・」が気になっていませんか?それではちょっと失礼して、飛んでいる後ろ姿をのぞいちゃいましょう。ほら、しっかり白いパンツをはいているでしょ。 どうですか、「白いパンツをはいたツバメ」に会いたくなってきませんか?
 南但馬自然学校でもイワツバメをよく見かけますが、ツバメたちは飛ぶスピードが速いので、普通のツバメと区別するのは少し難しいですね。そこで、わかり易いように普通のツバメとの違いを絵にしました。ポイントは次の3つです。
 
 @ 体が小さい A 尾羽が短い B 腰の部分が白い

 この3点のどれかがわかれば見分けは簡単ですが、なんと言っても決め手はB番、白いパンツがチラッリと見えれば、イワツバメに間違いなしです。

文責 増田 克也


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