アトリ 07.10.23




アトリ到着!



 南但馬自然学校にアトリがやって来ました。アトリは秋になるとシベリア方面から日本へ越冬のために渡ってくる野鳥です。初秋には高い山で生活していますが、秋の深まりと共に低い山や里の田んぼにも姿を見せるようになります。

 アトリはほとんどの場合は群れで行動しており、日中は数羽から50羽程度の群れが大半ですが、ねぐらを取る時には万単位の群れになることもあります。
 現在、南但馬自然学校に飛来しているアトリは30羽ほどの群れで、朝来山の山中を、あちらこちらに餌を求めて飛び交っています。
 
 空を群れ飛ぶアトリを撮影し、写真を見ると面白いことが見て取れます。アトリの飛び方はスズメのように常に羽ばたかず、羽ばたきと翼を閉じて落下する飛び方を繰り返す“波状飛行”をしています。
 翼を広げているものは、羽の1枚1枚にしっかり風をはらませ、力強く羽ばたいています。そして翼をすぼめているものは見るからに空気抵抗が少なそうな流線型で、お腹の羽毛に足を引き込んだ姿はまるでロケットのようです。

 当地では“たますずめ”と呼ばれ昔から親しまれているアトリ。「ピヨピヨ」と聞こえるヒヨコのような声と共に、間もなく里のたんぼにも下りて来ます。今年も春まで赤茶色のチョッキを着たアトリたちが目を楽しませてくれそうです。

文責 増田 克也


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