校内にイソヒヨドリが初めて巣をかけました。イソヒヨドリは名前にイソ(磯)の文字があるように、本来は海岸に生息している野鳥でしたが、近年どんどん内陸部に進出し、今では山間(やまあい)の本校周辺でも普通(ふつう)に見られる、すっかり身近な存在になっています。
本校には2004年から姿を見せるようになり、それ以降というもの、毎年3月から7月頃(ごろ)まで、お気に入りの大屋根広場の煙突(えんとつ)やその周辺で日々、美声を響かせています。
そんなイソヒヨドリですが、今年は春先から少し様子が違(ちが)っていました。メスに対してオスがアピールする求愛ダンスや、時には縄張(なわば)り争いでしょうか、オス同士で追いかけ合う姿が見られ、これまでになく賑(にぎ)やかです。
「これは、もしかして巣を作るかも?」と期待していたところ、案の定、浴室棟の軒(のき)から続く空間に巣を設け、親鳥が頻繁(ひんぱん)に虫をくわえて出入りを繰(く)り返しています。巣の中にいるヒナを確認することは、到底(とうてい)かないません。しかし、日に日に力強くなるヒナの声が、巣立ち間近であることを伺(うかが)わせます。
親鳥がエサを運ぶ様子を、ビデオカメラで撮影(さつえい)しました。それでは、上のフレームをクリックしてご覧ください。
文責 増田 克也
追 記
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5月28日、2羽のヒナが巣立ちを迎(むか)えました。1羽が本館から浴室棟へ続く、渡(わた)り廊下(ろうか)の端(はし)にうずくまっていましたので、そっとカメラを回しました。あどけない姿で、よろめきながらも一人前に羽繕(はづくろ)いする様子を、下のフレームからご覧ください。
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