豪快、食べ物探し!

 本校の生活棟(せいかつとう)周辺にある雑木林は、すっかり冬枯(ふゆが)れて地面にはたくさんの落ち葉が積もっています。その雑木林の近くを通りかかると、何やら「ガサゴソ」と音が聞こえて来ることがあります。
 「モグラか? いやネズミ? ひょっとするとリス・・・?」心踊(こころおど)る出会いを期待して、目は音がする方向へ釘(くぎ)付けになりますが、音の主はネズミやリスではなく、シロハラであることがほとんどです。

 シロハラはロシアや中国の北部から、越冬(えっとう)のために日本へやって来る渡(わた)り鳥です。山地から都市部の公園まで広い範囲(はんい)を住み処としていますが、込(こ)み入った茂(しげ)みに潜(ひそ)んでいることが多く、気をつけて野鳥を観察している人以外は、目にする機会が少ないようです。
 その上、人などの接近を察知すると「クワックワックワックワッー!」と尻(しり)上がりに大きくなる、けたたましい声をあげて逃(に)げてしまうので、なかなかじっくり見られません。


 そんなシロハラでも、うまく接近できることがあります。それは食べ物探しに熱中する余り、こちらの存在に気付かない時で、そうなれば、思いの外近くで見られるため観察するには好都合です。
 
 先日、生活棟のすぐ近くで、食べ物探しに精を出すシロハラに出くわしました。その様子は臆病(おくびょう)なイメージとは裏腹に、豪快(ごうかい)そのもの。邪魔(じゃま)な枯(か)れ草などをくちばしや足で蹴散(けち)らす様を、スライドショーにしましたので、上の画像をクリックしてBGMと共にご覧ください。

文責 増田 克也



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