自然学校秋深し

 

道路沿いのメタセコイヤが毎日のように大量の葉を落とす
   

キャンプ場から臨む、迫間区の民家にある大銀杏
   

但馬ふるさと館近くの柿の実も残り一つとなった
 

雨上がりにはいっそう鮮やかなエントランス広場のモミジ


 カメラを片手に、校内を一回りしてみることにしました。外へ出ると「ヴォ〜ブウォ〜ン」施設管理(しせつかんり)のスタッフが使う、ブロアのエンジン音が聞こえてきます。進入路沿いに植えられた、メタセコイヤが美しく赤茶色に色づいたまではいいものの、一斉(いっせい)に葉を落とし始めたから大変です。道路はじゅうたんを敷(し)いたように細かい葉が降り積もるので、これをブロアで吹(ふ)き飛ばして片付ける作業が連日のように続いています。

 キャンプ場まで進むと、誰(だれ)もが思わず立ち止まる大銀杏(おおいちょう)が、「これぞ黄色だ!」と言わんばかりに目の覚めるような色彩(しきさい)を放っています。
 いつからここに立っているのでしょう。本校が開校するずっと以前から、民家の庭先にある大銀杏。今は住まう家人がいなくとも、ますます勢いは盛んです。

 ぽつん・・・カキの実がぽつん。但馬ふるさと館の側に植えられた柿(かき)の木に、実が一つだけ残っていました。他は鳥や動物が食べたのか、空の青に柿色がわびしく映ります。

 先ほどまでの青空が一転して雨模様に。晩秋にもなると南但馬の天候は、猫(ねこ)の目のように変わります。雨に洗われたエントランス広場のモミジが、雲の隙間(すきま)から差し込(こ)む光を反射して、いっそう鮮(あざやか)やかに輝(かがや)いていました。

文責 増田 克也



“自然のページ”のご意見ご感想をメールでお寄せください