稲刈り後には



 上の写真の、本日刈(か)り取りがされる田んぼでは、ほ場にコンバインを入れるための事前作業が、山裾(やますそ)に霧(きり)がたなびく早朝から行われています。
 当地では、8月の終わりから稲刈(いねか)りが始まり、今や半分以上の田んぼで刈り取りが終わりました。

 稲刈りが済んだ田んぼに、野鳥を探してみましたが、落ち穂(ぼ)を拾うカラスの群れや、餌(えさ)を求めて畦(あぜ)を歩くサギ類が目に付いたものの他にはなく、北国からやってくる渡り鳥に会えるのは、もう少し先になりそうです。

 視線を足元に落とすと、畦にはいつも見慣(みなれ)れたツユクサが朝日を浴びています。改めて花をのぞき込むと、青く大きな2つの花びらと、下に突(つ)き出した小さな白い花びらで構成された独特な形をしています。
 田んぼの周辺には、青空をバックに風に揺(ゆ)れるツリガネニンジンや、細い花びらを四方に伸(の)ばしたカワラナデシコ、そして下から順序よく花を開かせるツルボなどが目を楽しませてくれました。

 農道の脇(わき)に止められた、軽トラックのバンパーに張り付いたオオカマキリが獲物(えもの)を捕(と)らえています。近づいて見ると、なんとその獲物はアマガエルでした。肉をむさぼるオオカマキリの姿に「弱肉強食」の四文字が頭を過(よ)ぎりました。

文責 増田 克也


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