よ〜そろ  よ〜そろ

学校長 清水 温幸

 昨年は、5月から新型インフルエンザの流行のため学校行事が中止や延期になるなどバタバタした一年の始まりでした。
 今年は、順調な滑りだしで、春の交流会にも多くの生徒が参加してくれました。好天に恵まれ、青雲の仲間同士、動物たちとのふれあいを通し、充実した楽しい一日を過ごしました。私も5月9日(日)に王子動物園に一緒に行きました。動物たちの前でゆったりとした時間を過ごし、愛嬌ある動作に心を和ませられました。「校長先生。見て。見て。」という生徒の呼びかけで孔雀が羽根を広げた姿を見るチャンスにも恵まれました。こいつは春から縁起がいいや。

 また、5月のゴールデンウイーク中にもかかわらず、多くの生徒がスクーリングに出てきて、真剣に授業に取り組んでいました。国・県の指導のもと本校でも授業においてICTを効果的に活用して「わかる授業」の実現や「学習意欲」の向上に取り組んでいます。普通教室に設置された大型ディスプレーも早速、教科の授業や総合的な学習の時間等で活用しています。

定通高校総体の地区予選も始まり、野球部、卓球部などが順調に勝ち進んでいます。

『ずうっと昔の人間は、水平線の向こうは崖になっとるって信じとったらしいな。アホやな。水平線が「終わり」やて・・・・でもまぁ、その気持もわからんでもない。
 昔の船乗りの気持ちになってみようや。「終わりに」向かって最初に船を漕ぎ出した人の勇気を想像してみようや。1キロ進めば、水平線も1キロ遠ざかる。・・・・で、いつまでたっても着けへん水平線を目指して進んでいくうちに、むこうに陸地が見えてくんねんな。世界の「終わり」やったはずの水平線が、いつのまにやら、新しい世界の「始まり」になっとんねん。
「異状なし、このまままっすぐ進め」いうんを船乗りの言葉では、
こない言うねん。よ〜そろ! よ〜そろ!
わしも、よ〜そろ! あんたも、よ〜そろ!
あんたの目の前の水平線は「終わり」のしるしと違うでぇ!』    重松 清さんの「よ〜そろ」より

                                          平成22年5月23日