努力の結晶「卒業証書」

学校長 清水 温幸

 校庭の木々にも春の息吹が感じられる佳き日、2月28日に卒業の喜びと未来への希望に胸を膨らませて306名の卒業生が青雲高校を巣立っていきました。
 心から、ご卒業をおよろこびいたします。
 自分を律し、自己責任が強く求められる通信制の学校で単位を修得し、苦難と努力の結晶である卒業証書を手にしました。こうした努力に、職員一同深い感慨と喜びをおぼえるとともに、卒業生の皆さん一人一人に心から大きな拍手を送ります。
年齢や生活環境などが様々に異なり、本校への入学動機や学習歴が異なり、そして、卒業までの道のりも一人一人それぞれ異なりました。それは、本校が「学びたい人が、学びたい時に、学びたいスタイルで学べる」通信制高校だからです。
 職場での仕事、家庭での仕事を終えてから、教科書、参考書を読むこと、レポートの作成などは、まさに自学自習の勉学です。通信制高校で学ぶことは、強い精神力が必要な自分自身との闘いです。また、スクーリングで登校してきたときは真剣に授業に取り組み、放課後は部活動に汗を流し、「ふれあい祭」や「生活体験発表会」など積極的に学校生活に取り組む姿は大変印象的でした。

 また、卒業生の皆さんを温かく見守り様々な形でサポートしてこられたご家族の皆様におかれましては、お喜びもひとしおかと存じます。通信制課程で学ぶことに、当初は戸惑いや不安も抱かれ、ここに至るまで、言葉では言い尽くせぬご苦労も多々おありのことと拝察いたしますとともに本校教育活動へのご理解とご支援をいただきましたことに感謝申し上げます。
 卒業生の皆さんがこれから乗り出していく現代社会は、多くの人にとって非常に生きづらい時代です。まだまだ、経済不況が続き、先行きが不透明な中で、日々の難しい問題に対処していかなければなりません。そのためには、一生涯学び続けることが必要です。
 失敗して痛い目に遭っても負けないこと。ダメな自分を認めること。変わろうとし続けること。青雲高校での「出会い、学び合い、支え合い」の中で培った学ぶ力と生きる力に誇りを持ち、前向きに逞しく生きて行ってくれることを確信し、卒業生の皆さんの生きがいある生涯に幸多かれと祈っています。
 在校生の皆さんも、あせらず、あまえず、あきらめず。確かな一歩一歩を刻みながら、立派な先輩たちの後に続いて行きましょう。