マルカム・グラッドウェル【アメリカの人気評論家】
「天才!」(講談社)
「急に売れ始めるにはワケがある」(ソフトバンク文庫)
〈世の中に出て成功する。〉そういう定義があると、必ず、方法論を説く人が出てくる。努力の総
量に対して効果の総量を計測すると、要するに何時間やったら何点取れたと考えると、効果的な
成功の方法がわかる。本当だろうか?しかし、そういう本は売れに売れる。その結果、みんなが同
じ成功を勝ち取るということが、すでに眉唾なのだが、大体、成功って何だろう。本を売って、うまく
やる人の成功なんだろうか。ビジネスの世界では経済的収益という物差しが常識的にあるから、な
るほどそうか、という一般論が成り立つかもしれない。さて教育という方法論の成功の到達点は、
天才的能力の獲得だろうか。表紙だけ見ながら、勝手なことを考えている老人思考を、いや違いま
すよって、読んで教えていただきたい。ティッピング・ポイントをつかむマーケティングの極意なんて、
高校生にも結構面白いと思うんですけど。(館長)