2015・師走 その2
木村草太『集団的自衛権はなぜ違憲なのか』(晶文社)

C・D・ラミス『憲法は政府に対する命令である』(平凡社ライブラリー)

樋口陽一『憲法 近代知の復権へ』(平凡社ライブラリー)

木村草太さんは新進気鋭の憲法学者。テレビの解説者としても、明快ぶりを発揮してい

た人。
樋口さんは日本の憲法学の先生の、先生のような。東大と東北大学の名誉教授で、

いわゆる斯界の権威。
ラミスさんは海兵隊員として沖縄にきたことが縁で日本の大学の先生

になった政治学者
。アメリカ人の立場(?)から「日本は本当に平和憲法を捨てるのです

か?」と問いかけている人。それぞれ独特の学者だけれど、論旨は明快、結論は単純。


法、特に憲法の話を読んでいて、つくづく思うのは、主観的な思い込みを排して、論理を追う

ということが大事で、要するに頭の体操なんだということだ。
政治的な主張の是非を言い合

う前に、しっかり頭を使い練習から始めていただきたい。
(館長)