エミール・ゾラ『水車小屋攻撃』953(岩波文庫)
クヌート・ハムス『ヴィクトリア』949(岩波文庫)
ミッシェル・ウェルベック『プラットフォーム』953(河出文庫)
ゾラはフランス十九世紀、自然主義文学の提唱者。「居酒屋」とか「ナナ」とか、長編小説
が有名だが、これは短編集。普仏戦争の、いわば戦後小説、表題作の『水車小屋攻撃』、きっ
とグッとくると思う。
クヌート・ハムスンはノルウェーの二十世紀初頭のノーベル文学賞作家。ナチスの台頭を支持
し、戦後財産を没収されるなど、不幸な晩年を送った人。『ヴィクトリア』は世紀末純愛小
説の岩波文庫新刊。
ウェルベックはフランスの現代作家。現代ヨーロッパ文学の代表的なひとりかもしれない。
「素粒子」が評判になり、映画化もされたけれど、さてこれはどうでしょうか。(館長)