2015・師走 その10

エミール・ゾラ『水車小屋攻撃』953(岩波文庫)

クヌート・ハムス『ヴィクトリア』949(岩波文庫)

ミッシェル・ウェルベック『プラットフォーム』953(河出文庫)

 ゾラはフランス十九世紀、自然主義文学の提唱者。「居酒屋」とか「ナナ」とか、長編小説

が有名だが、これは短編集。
普仏戦争の、いわば戦後小説、表題作の『水車小屋攻撃』、きっ

とグッとくると思う。

クヌート・ハムスンはノルウェーの二十世紀初頭のノーベル文学賞作家。ナチスの台頭を支持

し、戦後財産を没収されるなど、不幸な晩年を送った人。
『ヴィクトリア』は世紀末純愛小

説の岩波文庫新刊。

ウェルベックはフランスの現代作家。現代ヨーロッパ文学の代表的なひとりかもしれない。

「素粒子」が評判になり、映画化もされたけれど、さてこれはどうでしょうか。
(館長)