66回生と67回生、68回生より,卒業記念として図書館に書籍の寄贈があり,それに伴い新コーナーを設置しました。
一度覗いてみてください。
【書物】
書物は、価値そのものでなく価値の代替物であるという点で、貨幣に似ている。書物の、それ自体としての用途は積み重ねて踏み台にするこ
と、棚に並べて家具(室内装飾具)とすること、一ページずつむしって洟をかむこと、昼寝の枕、チリ紙交換、押し花をつくるためのプレッサ
ー、女子大生のアクセサリーなどである。しかし、「読む」ことによってたちまち、価値は増える。それは、体験を理念に変え、「自分自身であ
ること」を「自分自身であろうとすること」に変えるからである。書物は、それ自体では、欠落だらけの真実を補完し、いつのまにか私たちに幻想
による別の真実をもたらしてくれる。(寺山修司『両手いっぱいの言葉 413のフォリズム』より)