校長室の窓から

2019.2.28.『第71回卒業証書授与式』

 
2月28日、雨模様の中、第71回卒業証書授与式が行われました。71回生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。式辞の一部を掲載します。

 次のステージへと進まれる皆さんに、二つの話をして、餞(はなむけ)の言葉としたいと思います。
 1つ目は、「人生100年時代」ということです。
戦国時代の武将、織田信長は能の「敦盛」を舞うことを好んだようですが、この中には「人間50年」というフレーズがあります。これは人生50年という意味ではないという説もあるようですが、当時でも50年生きる人はそれほどいなかったと思われます。明治時代半ばの平均寿命は男性42.8歳、女性44.3歳でした。この頃は、20代や30代でも、結核や細菌による感染症などで命を落とす人がたくさんおられました。結核の治療法が確立し、抗生物質の開発で感染症を抑え込むことができるようになり、平成29年の厚生労働省の発表によると、現在の平均寿命は男性81.09歳、女性87.26歳となっています。明治時代に比べると、40年近く伸びたことになります。
 昨年、本庶佑さんにノーベル医学・生理学賞が贈呈されました。本庶佑さんの研究により、がんの治療にはこれまでの外科的手術、放射線治療、抗がん剤投与の3つに加え、免疫療法が追加されました。いよいよがんは治療できる病気になりつつあります。また山中伸弥さんの研究によるiPS細胞による臨床治療も始まり、細胞から心臓や肝臓などの臓器を作成し、移植できる時代が近づいてきています。こうした医療の発展が進むことで、人類はこれまでにない長寿の時代に入っていきます。皆さんはいよいよ「人生100年時代」に突入するものと思われます。
 「山月記」で有名な作家の中島敦は「人生は何事もなさぬにはあまりにも長いが、何事かをなすにはあまりにも短い」と述べて、33年の生涯を終わっています。皆さんには、何事かをなすための時間が十分にあるように思います。大きな目標を持ち、粘り強くやり遂げる人生を歩んでもらいたいと強く願うところであります。
 2つ目は、「乗り越えられない壁はない」ということです。
 皆さんの人生を振り返ると、壁にぶち当たってしまった、どうしよう、困った、解決できるだろうか、と不安や心配で大変だったという経験が少なからずあると思います。これからは、ますます困難な出来事に出会ってしまう可能性が高いと思われます。そんなときどうするか。私の尊敬する先輩は、県教育委員会での勤務で本当に大変な時期に、次のような言葉を残してくれました。「山より大きな猪は出ない」このことわざは、「入れ物よりも大きな中身などあり得ないというたとえ。大げさな言い方もほどほどにしろということ」という説もあります。ただ、先輩は「どんなに巨大で恐ろしい猪でも、所詮は猪、潜んでいる山より大きいやつがいるわけがないのだから、あまりビクつくことはない、腹を据えて覚悟しよう」という意味で話をされたのだと思っています。乗り越えられない壁はない、ということを表現したことわざだと理解しました。私がこの式辞で「乗り越えられない壁はない」という話を考えていたところ、水泳競技の池江璃花子選手が白血病という診断を受けたという報道がありました。池江選手は来年の東京オリンピックでの活躍が期待されており、本人もそのつもりで努力してきたでしょうから、その驚きや今後の活動への不安、心配はどれほどのことでしょうか。しかし彼女はツィッターでこのようにつぶやきました。「私は、神様は乗り越えられない試練は与えない、自分に乗り越えられない壁はないと思っています」皆さんと同じ18歳の池江選手が自分の病気に対してこのように書いています。皆さんもこれからの人生で壁に当たったとき、是非、この言葉を思い出し、壁を乗り越えてもらいたいと願っています。



2019.2.5.『マラソン大会が終了しました』

 
1月31日に、3年生の卒業考査が終了し、2月から3年生は自由登校になりました。そして、2月1日は毎年恒例のマラソン大会が開催されました。当日は天候が心配されましたが、無事実施することができました。コースには応援の方も多数お越しいただき、生徒に声援を送っていただき、ありがとうございました。1、2年生の体育の授業で走り込んできたこともあり、おかげさまでほとんどの生徒が完走することができました。
 2月は「逃げる」と言いますが、4日~6日には、農業科学科、家政科の推薦入試の受付が始まり、15日に推薦入試、20日に合格発表と、来年度に向けての行事が始まっていきます。受検予定の中学3年生の皆さん、是非頑張ってください。


2019.1.25.『新聞新聞に掲載されました』

 1月23日に、農業科学科2年生を対象に毎年恒例の「就農講座」が開かれました。兵庫みどり公社様、光都農業改良普及センター様にご協力をいただき、農業の現場で働く先輩たちの話を聞く講座です。今回は無人ヘリコプターで農薬を散布する会社を立ち上げた先輩から、小型無人機ドローンを使った解説もしてもらいました。農業に従事することを進路先の一つと考える機会になったと思います。来月にもう一度開かれる予定です。
 同じ23日には、兵庫県民会館において、「第7回神戸マラソンフレンドシップバンク」の活動報告会が開催されました。佐用高等学校で毎年7月に実施している「東北復興支援ボランティア活動」に補助をいただいているので、生徒3名が発表を行いました。報告会は県下の中学、高校、大学など15団体からの発表があり、どの団体も東北、熊本、岡山等で熱心な活動をしている様子がうかがえました。
 以上、2つの内容が、24日の神戸新聞に記事として掲載されました。またご覧ください。


2019.1.21.『修学旅行が終わりました』

 
1月15日~18日の日程で、佐用高等学校第72回生の修学旅行が無事終了しました。今回は濱田教頭先生に団長をお願いして、越後湯沢と東京への旅でした。詳細については、このホームページにリンクしているブログを見ていただくのが一番です。インフルエンザの流行もあり、なかなか大変なこともあったようでしたが、22日からの登校する姿を期待しています。
 これもホームページに記載があったように、3年1組農業科学科がインフルエンザのため、16日から5日間の学級閉鎖を実施ししていましたが、21日から授業を再開しています。25日からは卒業考査が始まりますので、しっかり準備をしてもらいたいものです。
また、1月19日、20日と、大学入試センター試験が実施されました。佐用高等学校からは19名の生徒が受験をし、21日には自己採点を行いました。国公立大学の出願や、センター試験利用の私立大学への出願に向けて、もう一息です。
毎日寒い日が続きますが、3年生は卒業考査に向けて、1、2年生は2月1日実施予定のマラソン大会に向けて、頑張りましょう。



2019.1.9.『3学期始業式』

 3学期始業式の式辞を掲載します。

 平成31年が始まりました。平成も今年で終わるようです。
 今日は、昭和の時代を振り返ります。昭和の常識は平成の非常識
 ①昔の運動部は水を飲ませてもらえなかった。
 高野連の41年前の野球部部長の話がある。「水分をとることはその疲労度を大きくするため、練習中は一滴の水分も飲ませない方針だった」今では考えられないが、当時は普通だった。当時は今ほど熱中症になる生徒はいなかったように思う。
 ②昔はどこででもタバコが吸えた。
 厚生労働省国民健康・栄養調査によると、平成元年の喫煙者は55.3%、平成29年の喫煙者は29.4%になった。JR、昔の国鉄の車両には灰皿がついていた。学校の職員室にも灰皿があった。
 ③昔の注射針は使い回しだった。
 インフルエンザやツベルクリンの予防注射は、昭和63年頃までは、注射針と注射器は使い回しをしていた。このことで、肝炎ウィルスに感染した人たちがいる。今はもちろん、すべて一回限りの使用になっている。今日の献血もそうなっている。
 というように、昭和の常識は平成の非常識である例は他にもたくさんあります。いいですか、皆さん。ということは、平成の常識は○○の非常識 となることも今からはたくさんあるだろうということです。皆さんが20年後、30年後、平成の時代って、そんなことが常識だったの、と言われるだろうと思います。
 時代が変わると色々なものが変化します。しかし、中には変化しないものもあります。運動会や文化祭、修学旅行などの学校行事は、変化しながらも継続しています。国語、数学、英語等の教科も、内容や教授方法に変化はありますが、教科名は昔のままです。野球部、サッカー部、吹奏楽部等の運動部、文化部の活動も、ルールの変更等はあったかもしれませんが、ずっと続いています。高等学校というところは、昔に比べると大きく変化していますが、案外昔のままのところが多く残っています。
 昭和の話は、しょうわない ということで。


2019.1.4.『年頭のご挨拶』

 
皆様、あけましておめでとうございます。2019年 平成31年が始まりました。

旧年中は、いろいろとお世話になりましたが、本年もよろしくお願いいたします。さて年頭にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
 昨年末に中央教育審議会が教職員の働き方改革についての案を出しました。それによると、残業時間を月45時間までとする等、多くの提案がなされました。しかし、これらの提案はすべて、「お金がかからない」ことが前提になっています。
日本の学校の先生達は「忙しい」ことが当たり前になっています。佐用高等学校でも、朝の立ち番、早朝補習に始まり、授業、部活動を行い、日々の雑務に追われ、夜遅くまで長時間勤務になっている状況にあります。それでも先生達に「残業手当」はありません。「教職調整額」という名の手当が4%ついているだけです。この仕組みはもう何十年も前にできあがり、その後変更されていません。先生達の負担を減らすためには、先生の人数を増やしたり、1クラスの生徒数を減らすなど、「お金がかかる」ことが絶対条件です。
私は日本の教育は多くの課題を抱えながらも、先生達の頑張りで何とかここまでやってきたと思っています。しかし、全国で毎年5000人程度の先生達が休職しているのも現状です。教育にもっとお金を使って、先生達がゆとりを持って教育活動を行い、次の時代を担う生徒を育てていく社会が望ましいと思っています。


2018.12.26.『2学期が終わりました』

 
12月21日に2学期の終業式を行いました。終業式の前には、たくさんの運動部や文化部の表彰伝達を実施することができました。生徒の皆さん、顧問の先生方の頑張りで、良い結果が得られました。お疲れ様でした。
 年末の慌ただしい時期ですが、気になるニュースがたくさん報道されています。今回は2つ取り上げます。1つは日産自動車の前会長のカルロス・ゴーンさんの逮捕、拘留。もう1つは日本が国際捕鯨委員会(IWC)から脱退すること。
 この2つについて、詳しい中身や良いか悪いかについては、私にはよく分かりません。ただ、日本の常識と、世界の常識は違うことが多いということを実感しました。
 カルロス・ゴーンさんが本当にどれくらい悪いのかどうかは、今後明らかになっていくのでしょう。日本の常識では、容疑がいくつもあれば、再逮捕を繰り返して、長期間拘留することはこれまでにもよくあったことです。しかし、フランスではそうではないようです。ただ、被疑者にも人権があり、個人の尊厳を守るという点では、日本の常識も考えなければならない部分もあるように思いました。
 捕鯨に関しても、これまで長く議論が続き、個体数の増減等、これ以上は議論のしようがないという結論に達したのでしょう。しかし、日本の外交は国連第一主義だったはずです。気に入らないから脱退して、商業捕鯨を再開するというのはかなり乱暴な話ではないかと感じます。
 日本の常識は間違いで、世界の常識がすべて正しいとは思いませんが、私には少し気になるニュースでした。


2018.12.14.『12月の県庁緑化は、佐用高等学校が担当です』

 兵庫県の農水産関係の高等学校が、月毎に兵庫県庁の2号館の入り口に「県庁緑化」として、庭園を造っています。今年度の12月は、佐用高等学校の農業科学科が担当しています。少し遅くなりましたが、出張の帰りに写真を撮ってきました。
 12月ということで、右側に雪だるまがあり、綿で雪の感じを出し、赤い葉がきれいなポインセチアをたくさん使って、冬らしい華やかな作品に仕上がっています。
 12月中に県庁に行く機会がありましたら、是非、2号館の入り口に立ち寄ってみてください。




2018.12.12.『マイクロプラスチック』

 私たちの身の回りには至る所にプラスチックがあります。プラスチックは石油を原料にした高分子化合物ですが、安価で加工が容易で丈夫なので広く使われています。台所や、お風呂で、昔は紙や木材や金属が用いられていた物も、ほとんどがプラスチックを使用していると思います。また、化粧品の一部やレジ袋などもプラスチックを使用しています。ただ、プラスチックは丈夫なため、廃棄物が世界で深刻な環境問題となりつつあります。
 例えば、スターバックスやウォルトディズニーカンパニーなどのアメリカの会社はプラスチック製の使い捨てストローを使うのをやめることにしています。ポテトチップなどの食品のための新しいタイプの紙の包装材料の開発も進んでいます。
 大量のプラスチックの廃棄物が、最終的に海にたどりつきます。その残骸が時間がたつうちに細かく砕けて、小さなプラスチックの破片になります。これが「マイクロプラスチック」と呼ばれるものです。これらの汚染物質は、食物連鎖に入り込むおそれがあります。
 コストはかかるかもしれませんが、プラスチックの代替品を作り出すことが望まれます。また、レジ袋を使わずマイバッグを使うとか、普段の私たちの生活の中で、廃棄物を出さないような「環境に優しい」工夫が必要だと思います。


2018.12.10.『12月です』

 
佐用高等学校では、12月6日で2学期の期末考査が終わり、午前中授業に入っています。14日には「収穫感謝祭」を予定しています。毎年、多くの地域の方にお越しいただき、農業科学科の生徒が作った農産物を販売いたします。今年もよろしくお願いします。
 
さて、12月7日には「兵庫県高等学校教育研究会科学部会研究発表大会並びに講演会」が開催されました。これは兵庫県の高校理科の先生の研究会で、毎年この時期に開催されます。私は今年度化学分野の副会長ということで、講演会の講師の先生を手配する役目を仰せつかりました。そこで、今年9月13日に佐用高等学校の1年3、4組で講演をお願いした、甲南大学理工学部の山本雅博教授に連絡したところ、快く引き受けてくださいました。当日は、最近の大学生の様子であったり、甲南大学での実験中心の講義をされておられる様子であったり、高校の教員からすると、非常に参考になる良いお話をしてもらいました。また、山本先生にはこの「校長室の窓から」も見ており、「面白い」と評価していただきました。私も頑張って書き続ける意欲をもらいました。
 寒い日が続くようになりましたが、2学期末に向けて、元気で頑張っていきたいですね。



2018.11.29.『量子コンピューターについて』


 
皆様は「量子コンピューター」という名前を聞いたことがありますか。「コンピューター」とついているので、我々が使っている「パソコン」や「スマホ」のようなものを想像する方もいるかもしれません。
 「量子コンピューター」というのは、普通のコンピューターが半導体などの素子を利用して使用する「ビット」の代わりに「量子ビット」を使用するコンピューターです。この「量子ビット」を使用することができると、「並列計算」ができるようになり、現在存在するコンピューターより遙かに速く、大量の計算ができることが期待されています。では、「量子コンピューター」というのは、神戸市のポートアイランドにあるスーパーコンピューターの「京」のようなものなのか、というと、それも違います。いわゆる「スパコン」というコンピューターは、あくまでも普通の「ノイマン型コンピューター」の仲間で、プログラムを順番通りに処理するコンピューターです。また、使用するには大量の電気消費を伴います。「量子コンピューター」は、電力の消費が極端に少なく、集積度に対して違ったアプローチが可能だとされています。
 さて、ここまで読んでもらった皆様には、「そんなに素晴らしいコンピューターがあるなら、すぐに使いたい」とか、「いやいや、この説明には『することができると』とか『されています』とか書いてあり、実用化できていないものだ」と気づかれた方もおられると思います。実は「量子ビット」を安定に大量に作成することは、まだできていません。グーグル、IBM、マイクロソフトなどの多くの企業や、中国、日本などの国が開発を急いでいますが、現在のところは開発途上の技術です。ただ、今から約70年前のコンピューターであるエニアックは60畳のスペースに、真空管17000本あまりをつないだものでした。何十年か後には、コンピューターと言えば「量子コンピューター」という時代になっているかもしれません。


2018.11.5.『芸術の秋』

 
11月も半ばを過ぎ、秋本番となってきました。先日、京都国立近代美術館へ行き、「没後50年 藤田嗣治展」を見てきました。
 藤田嗣治さんは1886年に東京で生まれ、東京美術学校(現東京芸術大学)に学び、1913年に単身フランスに渡り、ピカソ、モディリアーニ、ルノワール等多くの画家と交流しながら「素晴らしき乳白色の下地」と賞賛される画家として活躍しました。その後世界を旅しながら多くの作品を残し、日本にも立ち寄りながら、1968年フランスで亡くなりました。
 今回は没後50年ということで、初期の作品から100点以上の作品を集めた展覧会が東京と京都で開催されました。数多くの作品を残し、評伝等も出版されている藤田嗣治さんですが、私は過去に何回か展覧会を見に行ったことがあります。非常に細かい、どうやったらこんな絵が描けるのか、という作品がたくさんあります。日本とフランスの間で苦労したのだろうということも伝わってきます。絵画の話題を文章で表現するのは難しいのですが、素晴らしい作品が数多くあります。
 今回の京都での展覧会は、12月16日まで開催されます。もし時間がありましたら、鑑賞に出かけられてはいかがでしょうか。



2018.11.5.『佐用町文化祭、収穫祭が終了しました』

 
今年も佐用町の文化祭と収穫祭が11月3日に開催されました。文化祭はさよう文化情報センターで行われ、家政科の生徒によるファッションショーが行われました。今年は佐用保育園の園児、ママプラザのお母さん方と子どもさん、朝日ヶ丘荘のご高齢の方と一緒に実施しました。たくさんの観客の方々に見ていただき、大きな拍手をいただきました。また、琴部の生徒も地域の邦楽連盟の方々と演奏発表を行いました。茶道部はお手前を披露しました。
 収穫祭は、佐用商店街で多くの出店が出ました。その一角で、農業科学科は野菜、卵、草花を、家政科はケーキやクッキーの販売を行いました。当日は良い天気に恵まれ、小さいお子さんから年配の方まで、多くの人出で賑わいました。
 なお、皆田和紙を用いたファッションショーの記事は11月3日付けの読売新聞に写真入りで掲載されました。




2018.10.15.『ひょうご産業教育フェアが開催されます』

 10月20日土曜日、10時~14時半の日程で、姫路市大手前公園とイーグレひめじを会場として、第1回のひょうご産業教育フェアが開催されます。このイベントは兵庫県教育委員会の主催で、県内の産業教育に関わる学科である福祉、看護、農水産、工業、商業、家庭の学科を有する高等学校が参加し、展示、体験、販売等を行うものです。佐用高等学校には農業科学科と家政科がありますので、両学科ともブースを出して、展示、体験、販売を行います。また、大手前公園のステージでは11時からと14時からの2回、家政科によるファッションショーも行われます。イーグレひめじ会場では、工業部会による「マイコンカーラリー」や「ロボットコンテスト」も予定されています。
当日は、①駅前広場会場 ②みゆき通り南 ③みゆき通り北 の3カ所でひょうご産業教育フェアのリーフレットが配布され、会場を回って8枚のシールを貼り付けて本部に提出すると、楽しい景品もゲットできます。10月20日土曜日、10時~14時半の時間帯で、姫路へ出かける機会のある方々は、是非大手前公園とイーグレひめじへお越しください。
もちろん、この日は高校駅伝の西播磨地区大会が上郡で行われる日でもありますので、そちらの応援に行かれる方は、是非応援よろしくお願いいたします。


2018.10.5.『東北復興支援ボランティア報告会をおこないました』

 今年も7月に東北復興支援ボランティアを行いましたが、10月3日にその報告会を実施しました。参加してくれた生徒のボランティア体験を全校生徒で共有するために、毎年実施しています。昨年に引き続き、ご支援をいただいている、ひょうごボランタリープラザの高橋守雄所長にお越しいただきました。また佐用町の平田教育長様、佐用町社会福祉協議会の大下会長様もご来賓としてお越しいただきました。
 参加した22名の生徒は、現地での写真やビデオをもとに、素晴らしい報告をしてくれました。報告の冒頭には、2009年8月の佐用町における水害の様子のビデオもあり、佐用高等学校が東北ボランティアに行くことになったきっかけを示してくれました。
 報告会の終了後、高橋所長様には大変丁寧な講評をいただきました。長年ボランティア活動に取り組んでこられた経験から、貴重なお話しを伺うことが出来ました。この報告会をきっかけに、また来年もこの活動が継続できれば良いな、と考えています。
 なお、この報告会の様子は10月4日付けの神戸新聞、西播磨版に掲載されましたので、合わせてご覧いただければ幸いです。


2018.10.5.『ノーベル医学・生理学賞が決まりました』

 今年のノーベル医学・生理学賞の発表が10月1日にあり、本庶佑(ほんじょ たすく)京都大学名誉教授が受賞されました。受賞理由は「免疫チェックポイント阻害因子の発見とがん治療への応用」ということです。ここ数年は毎年候補に挙げられていましたが、今回受賞されて、本当におめでたいことだと思います。
 私が本庶佑という偉い先生がおられるということを知ったのは、今から35年前になります。当時、大学4回生だった私は理学部生物化学教室に所属し、もうお亡くなりになりましたが、徳重正信という先生の薫陶を受けていました。徳重先生は酵素の研究では有名な方で、医学部の早石修先生のお弟子さんでした。本庶先生も早石先生のお弟子さんで、徳重先生は本庶先生の兄弟子という関係でした。本庶先生は当時から免疫学の研究で脚光を浴びており、40代の若さで医学部の教授に昇進されました。35年前に徳重先生は私に、「医学部では本庶祐という先生が若くして教授になった。今後の活躍が楽しみだ」と話されました。それがきっかけで、本庶先生の業績は気になっていました。
今回の受賞は昔からの免疫学の研究の延長線上にあります。本庶先生は、もともとがんの免疫治療を研究されていたのではありません。免疫学の研究をしている中で、PD-1という分子とその遺伝子を特定し、それががんの薬になることが分かったのです。
最初からがんの免疫治療をテーマに研究している人は、「免疫機能を高めて、がんをやっつけよう」と考えます。本庶先生は「がん細胞が免疫機能を弱める働きをもっており、その働きをなくす」という逆転の発想で今回の業績にたどり着きました。本庶先生が「基礎研究の大切さ」を主張されることには、大きな意味があります。
 10月2日には物理学賞、3日には化学賞の発表がありました。今年は日本からは選ばれませんでしたが、候補者は何人もいます。ただ、これからの若い年代の研究者たちの先行きはかなり心配です。研究費やポストの充実が望まれます。


2018.10.1.『体育大会が終了しました』

今年は天候が不順で、台風もたくさん上陸して、学校行事もどうなるかと思う毎日ですが、9月28日(金)は本当に良い天気に恵まれて、佐用高等学校体育大会が開催できました。町内の教育長様、小中学校の校長先生等、たくさんの来賓の方々にお越しいただき、花を添えていただきました。ありがとうございました。
 例年通りの内容でしたが、生徒の皆さんは準備から当日、後片付けと良く頑張ってくれました。去年も思いましたが、選手の頑張りもありますが、応援の生徒の力の入り方に感動しました。特に綱引きです。選手ももちろん頑張っているのですが、クラスの応援がすごい。勝ったクラスは狂喜乱舞で喜びますが、負けたクラスのへこみ方も大変でした。また、障害物競走にも最後の男子、女子リレーにも、先生方も参加されました。私も昨年同様、男子リレーのアンカーを走らせてもらいました。絶好のコンディションの中、無事に終了することが出来ました。
 今日から10月が始まります。制服も冬服になります。また、佐用高等学校のホームページもリニューアルされます。今後ともどうかよろしくお願いします。

2018.9.27.『ひょうごまちなみガーデンショー』


毎年この時期に、明石公園を舞台に「ひょうごまちなみガーデンショー」が開催されています。多くの催しやイベントがあるのですが、県内農業系高校がつくる「アグリハイスクールガーデン」という展示があります。他の農業系高校と共に、佐用高等学校は今年も参加しています。この行事は9月22日から始まり、9月30日まで行われます。近くへ行く機会がありましたら、是非ご覧ください。


2018.9.18.『9月も半ばを過ぎました』

9月は台風や警報が出たりしたため、臨時休校になることがありました。そんな中、9月8日土曜日に、毎年佐用高校のグラウンドで実施されてきた、佐用郡陸上競技大会も開会式を行い、競技が始まった段階で、雨天中止になってしまいました。小学生、中学生、保護者の皆様、競技役員の皆様、準備から競技、運営に当たっていただく予定でしたが、残念でした。また、来年お願いします。
 毎年3年生の就職試験が9月16日以降に始まります。それに向けて、校内で面接練習等を実施してきましたが、12日水曜日には、PTAの方々にお越しいただき、面接練習を実施しました。大変ありがとうございました。14日には激励会を行い、就職内定に向けて、頑張ってもらいたいと思っています。
 西播磨の大会を1位で通過して、県大会出場を決めた野球部ですが、1回戦の相生高校との試合が15日に高砂球場で行われました。前日の雨の影響で、試合開始が10時から1時間遅れの11時となり、グラウンドの状況が余り良くない中のゲームでした。よく頑張ったのですが、県大会での勝利は得られませんでした。残念でしたが、次に向かってもらいたいです。
 16日日曜日は久しぶりの晴天で、佐用町内の中学校の体育大会が行われました。私は佐用中学と、三日月中学にお邪魔してきました。中学生は1年生と3年生では、見た目も運動能力も大違いですが、みんなで力を合わせて頑張っていました。佐用高校は28日金曜日に予定しています。

2018.9.4.『2学期の始業式 』

 9月になり、2学期が始まりました。この夏は大変暑い日が続き、また台風もやってきて、天候に心配する日々でした。そんな中、スポーツの大会に注目が集まりました。高校野球やアジア大会等です。これらのスポーツ界では、選手の活躍等、良いこともたくさんありましたが、余り良くない不祥事も目立ちました。少し前になりますが、日本大学アメリカンフットボール部の監督、日本アマチュアボクシング連盟の会長、日本体操協会の役員等、マスコミにも取り上げられました。
 またスポーツ界だけではなく、文部科学省の不祥事や、中央官庁の障害者雇用の水増し問題等もありました。これらのニュースを聞く度に思うことは、それぞれの団体の責任者や指導者の立場にある人が、どうしてこんな事をしてしまったのか、ということです。
 皆さんは「実るほど頭を垂れる稲穂かな」ということわざを聞いたことがありますか。「稲が実を熟するほど、穂が垂れ下がるように、人間も学問や徳が深まるにつれ、謙虚になり、小人物ほど尊大に振る舞うものだということ」です。普通は経験を積んで、指導的立場に立つようになれば、自然と謙虚な姿勢になるものなのですが、そうではない人がいるようです。
 皆さんも、指導的立場になるとき、また何か良いことがあって喜ぶとき、そういうときこそ、自分を振り返り、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」ということわざを思い出すようにしてください。

2018.8.27.『夏休みが終わりです 』

 今年の夏は大変厳しく、また台風も数多く発生し、天候不順が続きました。そんな中、佐用高等学校の生徒の皆さんは、補習に、クラブ活動に良く頑張っています。
 自然科学部の皆さんは8月25日、26日と、「青少年のための科学の祭典」に参加してくれました。県立大学の工学部を会場として、毎年行われています。今年は「偏光板で万華鏡を作ろう」と「虫めがねを通して見える景色」の2つを展示、体験してもらいました。小学生等に大人気だったようです。
 男子バスケットボール部は新チームになり、部員が5人というぎりぎりの人数になっていますが、夏の西播磨地区大会で、所属していたBリーグを二勝一敗の成績で、Aリーグとの入れ替え戦に臨みました。相手の龍野高校に臆することなく、立派に戦い、勝利し、Aリーグへの昇格と、県大会への出場が決まりました。県大会でも、活躍を期待します。
 また、野球部ですが、西播磨Aブロックトーナメントで3勝し、ブロック1位の第一代表で県大会出場となりました。この県大会は、3位までが近畿大会へ出場し、近畿大会で一勝すると、春の選抜甲子園大会への出場が決まる大きな大会です。9月から始まる大会で、佐用旋風が吹き荒れることを期待しています。
 3年生は就職に向けての書類の作成、面接の練習と、いよいよ本番を迎えます。進学の方も、AO入試や推薦入試が始まります。夏休みもあとわずかで終了します。やるべき事をしっかりやって、新学期を迎えましょう。

2018.7.3.『放送部・水泳部・農業クラブ 』

 今年度も佐用高校から全国大会に出場する生徒が出ました。放送部はNHK杯の放送コンクール、テレビドキュメントの部門で県大会3位となり、全国大会への出場となりました。番組のテーマは「命をいただく」で、本校の農業科学科の取組を取材してドキュメンタリーにしたものです。全国大会でも評価が高く、準決勝に進出し、賞をもらって帰ってきました。
 水泳部は1年生から県大会でも上位の成績を残してきた井上君が、3年生の今年も200メートル平泳ぎで近畿大会での上位での記録により、インターハイへの出場が決まりました。この2つについては、7月20日の1学期終業式の前に、壮行会を実施しました。
 今年は兵庫県の学校農業クラブ連盟大会をさよう文化情報センターをメイン会場に、山崎高校、淡路高校とともに主管することになりました。新聞報道でもあったように、7月24、25日の両日、県下11校の農業関係の学科を有する高校から、生徒、教員、約400名の参加を得て、開催しました。この大会では、多くの分野で競技が行われましたが、佐用高校からは、農業鑑定競技の農業の部門で、濱田さんが最優秀賞を取り、10月に鹿児島で行われる全国大会への出場が決まりました。この大会は、農業科学科の生徒はもちろん、家政科の生徒、農業科の先生方、他教科の先生方、地域の皆様方等、多数の方々のご協力により、無事実施することができました。特に佐用町の関係者の皆様には、準備から大変お世話になり、ありがとうございました。
 今年の夏は特に暑い日が続いていますが、佐用高校の生徒は暑さに負けず、頑張っています。

2018.7.2.『理科の先生らしいこと 』

 私は理科の教員なので、たまには理科の先生らしいことも書いてみます。皆さんは「国際キログラム原器」というものを見たり、聞いたりしたことがありますか。1889年から、パリ郊外の国際度量衡局に保管されている、白金とイリジウムの合金でできた「1キログラム」を定義する外形、高さ共に39㎜ほどの円柱形の金属の塊です。この基準が2019年に交代することになりました。
 この「国際キログラム原器」は当初10万年持つとされていましたが、100年ほどの間に50?(指紋1個が付着した分)くらい変化したそうです。そこで、いろいろな研究の成果から、2018年11月に量子力学の生みの親であるマックス・プランクによる「プランク定数」をもとに質量を決定することになり、2019年5月20日から実際に使用されることになります。これにより、私たちの日常生活に何か変化があるのでしょうか。実は何も変化はありません。また、質量の定義に加えて、電流の単位(アンペア)、熱力学温度の単位(ケルビン)、物質量の単位(モル)も新しい定義に改定されます。
 もともと、「1キログラム」は「1リットルの水の質量」を基準に始まりました。しかし、1リットルの体積をきちんと量ることの難しさと、水の質量は温度によって変化することなどから、「国際キログラム原器」が作られました。この度、計測技術の進化により、「科学が進めば単位が変わる」ということが起こりました。世の中にある他の多くの科学技術にも目を向けていきたいものですね。

2018.6.25.『沖縄全戦没者追悼式での一コマ 』

6月23日の「慰霊の日」、沖縄県糸満市摩文仁の平和記念公園で、「沖縄全戦没者追悼式」が行われました。毎年開催されているもので、式典には安倍首相、翁長知事らも出席されていました。
 私は何気なくテレビのニュースを見ていたのですが、その中で浦添市立港川中学校3年の相良倫子(さがらりんこ)さんが、自作の平和の詩「生きる」を発表していました。その内容と発表の見事さに感動したので、こうして皆さんにも知ってもらおうと思い、書いています。詩の全文と、相良さんの発表の様子はネットで検索すると出てくるので、興味ある方は、是非見てください。この詩の最後の部分を掲載します。

  摩文仁の丘の風に吹かれ、

   私の命が鳴っている。

   過去と現在、未来の共鳴。

   鎮魂歌よ届け。悲しみの過去に。

   命よ響け。生きゆく未来に。

   私は今を、生きていく。

 報道では、相良さんは「詩の朗読」をしたとなっていますが、私がテレビを見ている範囲では、原稿を読む朗読ではなく、自分の意見の発表に思えました。中学校3年生とは思えない、堂々とした素晴らしいものでした。沖縄にはこうした立派な考えを持つ中学生が存在しているということが分かり、改めて平和の大切さを考えたところです。

2018.6.21.『塔陵祭、地震、梅雨 』

 6月15日に本校の文化祭である塔陵祭が行われました。途中、少し雨が降りましたが、無事に開催することができました。当日は朝早くから保護者の方々、地域の方々にたくさんお越しいただきました。PTAの方々にもフランクフルトの模擬店を出していただくなど、ご協力いただき、誠にありがとうございました。商品は完売したと聞いています。
 生徒は日頃の練習の成果を発揮し、3年生は主としてステージ発表、1、2年生はクラス展示に頑張ってくれました。書道部のパフォーマンス、吹奏楽部の演奏もあり、家政科は例年行っているファッションショーを披露してくれました。また、準備と運営に関わってくれた生徒会、実行委員の生徒も、そろいのポロシャツ姿で頑張ってくれました。各クラスで旗を作りますが、2年生の出来映えが良かったです。閉会式で表彰をしました。皆さん、お疲れ様でした。
 塔陵祭も終了し、次は期末考査に向けての学習が始まる18日の月曜日、大阪北部を中心とする地震がありました。佐用も揺れましたが、その時点では交通機関も動いており、ほとんどの生徒は通常通り、登校していました。しかし、JR全線が運休となり、姫新線の運行がいつ再開するか分からないという状況になり、急遽午前中で授業を打ち切り、生徒を帰宅させることにしました。保護者の皆様には送迎等でご迷惑をおかけしましたが、スムーズに下校することができました。ありがとうございました。
 また、20日水曜日の朝は姫路市に洪水警報が発令され、姫新線の遅延もあり、生徒の間にも少し混乱がありました。気象警報が発令されたときや、姫新線等の交通機関がストップしたときについては、規定がありますので、それに従っていただければ結構です。梅雨の季節が続きますが、体調を管理し、元気な学校生活を送ってもらいたいものです。

2018.5.28.『鈴木大地スポーツ庁長官の話 』

 毎年、5月には全国の高等学校校長会が埼玉県の大宮で開かれます。私は今年も参加してきました。今年の講演者は鈴木大地スポーツ庁長官でした。鈴木大地さんと言えば、水泳背泳ぎで「バサロスタート」を武器にオリンピックの金メダリストとして有名です。現在は文部科学省の中のスポーツ庁長官として、活躍されています。
 演題は、「スポーツが変える。未来を創る。 ~Tokyo2020とその先に向けて~」というものでした。スポーツというと、それこそオリンピックを目指すような競技スポーツをイメージしますが、そうではなく、ウォーキングもスポーツであるし、そもそも「する」スポーツだけでなく、「見る」スポーツ、「支える」スポーツもあるのだ、というお話しでした。2020年の東京オリンピック・パラリンピックが注目されるが、それで終わりではなくて、その後が大事だ、とも話されていました。スポーツは健康増進にも、地域興しにも、あらゆる可能性を秘めているとのことでした。
 鈴木大地さんは、ジャケットにスニーカーを履いて登場され、「スポーツ庁の13階まで階段を上り下りするのが、今の私のスポーツです」と印象的なお話しをされました。高等学校では、保健体育の授業や部活動や体育大会等、身体を動かす機会がありますが、生涯スポーツという観点も大切だということを学びました。

2018.5.18.『全校集会・中間考査・PTA総会 』

 5月16日の4時間目に全校集会を行いました。4月から5月にかけての大会等で、表彰するものがあれば、この機会に行う予定でした。多くの部が頑張りましたが、残念ながら表彰するものはありませんでした。
 5月21日から1学期の中間考査が始まります。1年生にとっては、初めての定期考査ですので、その注意や心構え等を16日の全校集会で教務部長の先生から話をしてもらいました。生徒の皆さんは頑張ってください。
 その中間考査が終わった翌日、25日がPTA総会になっています。4時間目が授業参観、午後が総会と学年毎の懇談会になっています。保護者の方々には案内が届いていると思います。お忙しいとは思いますが、出席いただければ幸いです。
 佐用高校の敷地内には、多くの緑があります。季節も良い時期ですので、このページをご覧いただいている皆様も、機会がありましたら、一度学校へお立ち寄りください。

2018.5.7.『連休中の部活動 』

 連休中にも運動部、文化部共に頑張りました
 今年のゴールデンウィークが終わりましたが、毎年この時期は運動部、文化部共に校外での試合、大会が行われています。運動部では、サッカー部と女子ソフトテニス部団体戦の応援に行ってきました。選手の皆さんはよく頑張りましたが、結果は残念なものになってしまいました。
 また文化部では、5月4日に姫路のリバーシティで書道部が書道パフォーマンスを披露しました。県下の4つの高校が出演しましたが、来週が「母の日」ということもあり、お母さんへのメッセージというテーマでした。2、3年生12名による素晴らしい作品ができあがり、会場からも大きな拍手をいただきました。当日会場には保護者の方、卒業生の皆さんも駆けつけ、良い雰囲気の中、頑張ってくれました。作品の写真を撮ってきましたので、掲載します。また、塔陵祭でも書道パフォーマンスを披露してくれると思います。期待しています。


2018.4.25.『1年生の集団宿泊研修 』

 4月22日、23日と1泊2日の日程で、1年生の集団宿泊研修が行われました。毎年お世話になっている、広島県福山市にある「ツネイシしまなみビレッジ」に行ってきました。ここは、サッカーの人工芝のグラウンドが三面もある大きな施設で、1日目はこのグラウンドを使用して、集団行動を行いました。その後、大ホールに移動して、国語と数学の学習を行い、夜は各クラス対抗の「校歌コンクール」でした。各クラスとも練習の成果を発表し、「効果」のあるコンクールになりました。優勝は5組でした。
 2日目は近くにあるクレセントビーチで「カッター研修」です。カッターに乗るのは初めての生徒も多く、最初は戸惑いもあったようですが、天候にも恵まれ、最後は競争を行い、1組の2号艇が優勝しました。
 短期間に盛りだくさんの研修で、疲れた生徒もいたと思いますが、みんなでやりきった充実感が得られ、仲間作りもできたと思います。これからの高校生活につなげていって欲しいと思います。皆さん、お疲れ様でした。

2018.4.10.『さくら祭り 』

 4月8日、日曜日、毎年恒例の佐用町「さくら祭」が行われました。昨年は4月2日に行われ、桜がほとんど咲いていなかったと思います。今年は、ほとんどの花が散ってしまった後でしたが、多くの方が参加していました。
 佐用高等学校は、ステージに吹奏楽部と琴部が参加しました。吹奏楽部はいつものように、多彩なレパートリーで、部員の生徒がマイクを持ち、曲の紹介や、4月29日に行われる定期演奏会の宣伝をしていました。琴部は現在の部員が3名ということで、佐用邦楽同好会の皆さんと一緒に、琴、三味線、尺八を交えた演奏でした。
 ステージ以外にも、茶道部がお手前を披露し、農業科学科が野菜、卵、花等の販売、家政科がケーキ、クッキー等の販売を行い、盛り上がっていました。
 今年度も、いろいろな場所で部活動や学科の活動を発表する機会があると思います。地域の皆さんに支えられた佐用高等学校ですので、見かけられた時は、声をかけていただくように、どうぞよろしくお願いいたします。

2018.4.9.『入学式 』

 平成30年度が始まりました。本年度も昨年度に引き続き、よろしくお願いいたします。
 4月9日に、第73回入学式が行われました。当日は天候が心配されましたが、曇り空の中、多数のご来賓、保護者の皆様のご出席をいただき、無事に終了することができました。校長式辞の一部を掲載します。

 皆さんは「未来の人間である」ということです。皆さんが生まれた21世紀になって起きた最も大きな変化は世界が1つになったことです。例えば、ユニクロの服。ユニクロは日本の会社ですが、その服はすべて中国、ベトナム、バングラデシュ、インドネシアなどアジア各国の工場でつくられています。あるいはスマートフォンのiPhone。これはアメリカのアップルという会社の製品ですが、製造しているのは台湾のホンハイ精密工業、これは日本のシャープを買収した会社でもありますが、この会社が日本やアメリカ、韓国、台湾などから部品を集めて中国で組み立てています。このように「メイドイン世界」の製品が生まれてきた理由は2つあります。1つは世界のどこでつくっても品質に大きな差が出なくなったこと。もう一つはアジアの人たちの方が安い給料で働いてくれることです。安い人が選ばれる時代が進んでいくと、最終的に選ばれるのはどんな人たちでしょうか。正解は、ロボットです。皆さんの将来の職業は、ロボットとの戦いになるでしょう。
 ここまでの話を聞くと、皆さんの未来は決して明るくない、という感じがするかもしれません。しかし、皆さんの未来には、ひとつだけ良いところがあります。それは「未来はつくることができる」ということです。未来をつくるのは、今の大人たちではありません。皆さんのような若者だけが未来をつくることができるのです。
 では、どのようにすれば、未来を切り拓いていけるのでしょうか。ドイツ帝国の初代首相のビスマルクはこんな言葉を残しています。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」自分だけの経験、自分だけのアイデア、自分だけの方法にこだわるのでは視野が狭く、新たな道を発見できません。「これからどうするのか」を考えるために歴史を学び、過去の変革者たちを学ぶのです。その未来を切り拓くために、高等学校というものが存在していると、私は考えます。小学校、中学校を卒業した皆さんは、この佐用高等学校という場所で、自分たちで未来をつくるために、様々なことを学んでいって欲しいと思います。

2018.1.30.『修学旅行が無事終わりました』

 1月17日から20日までの3泊4日の日程で、71回生2年生の修学旅行が実施されました。行き先は昨年度から変更して、越後湯沢と東京ディズニーリゾートでした。
 17日の朝は姫路駅に集合し、山陽・東海道新幹線で東京へ出て、上越新幹線に乗り換えて、越後湯沢に到着しました。東京から越後湯沢までは1時間20分くらいで、非常に近く感じました。1日目のうちに、スキー、スノーボードの講習が可能でした。開校式の後には、ゲレンデで花火の打ち上げをしてもらい、素晴らしい眺めでした。今回利用するNASPAニューオータニは、ゲレンデも近く、温泉もあり、大変充実した宿舎でした。2日目の18日は、午前午後とスキー、スノーボードの講習を行い、ナイターも実施しました。3日目の19日は、午前中最後の講習を行い、バスに乗車して東京ディズニーリゾートに向かいました。宿舎はディズニーアンバサダーホテルというとても立派なホテルでした。この日は夜にかけて全員ディズニーシーに行き、最終日20日は午前中、希望によりランドかシーを訪れました。各自JR舞浜駅から東京駅に向かい、全員時間通りに集合し、新幹線で姫路に向かいました。この日、岡山駅で事故があり、新幹線が遅れましたが、30分程度の遅れで到着でき、無事に解散しました。
 保護者の皆様には、いろいろとお世話になり、ありがとうございました。多くの方々に支えられた修学旅行でした。旅行の様子は別にご案内したブログでもご覧いただけます。この修学旅行を機会に、71回生の今後の更なる活躍を期待しています。

2018.1.11.『献血バス 』

 1月9日の始業式に、県赤十字血液センター姫路事業所から、献血バスに来てもらいました。生徒、教職員合わせて30名が献血をすることができました。佐用高等学校の校内献血は1974年に始まり、1980年からは始業式前後に実施され、約40年にわたり続けられています。親子二代にわたり、献血をしている者もいるようです。これも、歴代の先生方、生徒の皆さんのご協力のたまものです。姫路事業所の藤田所長様からも「寒い時期で、また正月明けの血液の少ない時期に有り難い」と、感謝のお言葉をいただきました。今後もこの活動を継続していきたいと思っています。
 この様子は、10日付けの神戸、朝日、毎日新聞に掲載いただき、ケーブルテレビの取材もいただきました。ありがとうございました。

2018.1.11.『年頭のご挨拶 』

 皆様、あけましておめでとうございます。2018年 平成30年が始まりました。
旧年中は、いろいろとお世話になりましたが、本年もよろしくお願いいたします。さて年頭にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
 1年の計は元旦にあり、といいます。今年は色々なことにチャレンジしたいと思っています。佐用高等学校にとっては、普通科1クラスの減が始まる年であり、岡山県からの生徒が入ってくる準備をする年になります。今までにない、新たな取り組みが求められ、それにチャレンジしていくことになります。私個人も、校長としても、プライベートなことにしても、多くの事にチャレンジしたいと考えています。
 先日、青山南さんという英文学の翻訳家として活躍されている方の「60歳からの外国語修行」という本を読みました。彼は主としてアメリカ文学の翻訳を続けていましたが、最近その英文の中に、スペイン語の単語や、文章が多く含まれるようになったと感じました。これは、いわゆるヒスパニック系の人々の影響と考えられますが、彼は、60歳になったことをきっかけに、メキシコへ留学して本格的にスペイン語の学習に取り組み、その様子を書籍にまとめました。普通は60歳になって、新たな語学の学習を始めるということはあまり考えられません。彼のチャレンジ精神を学ぼうと思い、読んでみました。人間、何かを始めるのに、遅すぎるということはないようです。
皆様も、日頃忙しい毎日をお過ごしの事と思いますが、一念発起、何かにチャレンジする1年にしていこうではありませんか。

2018.1.11.『2学期終業式 』

 2月22日に、2学期の終業式が行われました。そのときの式辞を掲載します。

 今日は、仲良く、他人を思いやる という話。
新聞にも写真入りで紹介されたように、佐用町船越にある瑠璃寺の大絵馬が、27回目の今年も三河小学校の児童の図案を、佐用高等学校美術部の生徒が描いて完成した。来年は戌年なので、戌の絵に、大江住職さんが「犬猿融和けんえんゆうわ」「寛仁大度かんにんたいど」と書き入れた。 「犬猿の仲」という言葉があるように、犬と猿は仲が悪いとされているが、仲良く打ち解けましょう。「寛仁大度」は情け深く、度量が大きいことを意味する。「みんなと仲良くし、他人のことを思いやれる年にして欲しい」という願いである。 
 他人を思いやるということでいうと、ボランティア活動がある。今年も佐用高等学校は、いろいろなボランティア活動をしてきた。大きいものは東北復興支援ボランティアだが、2学期には農業科学科、家政科を中心に地域の行事に出て行く機会が多かった。多くの人とふれあう機会があり、学ぶことも多かったと思う。また、12月18日に日本赤十字血液センターの方が来られて、3年生対象に献血セミナーを実施した。センターの方は、佐用高等学校は毎年協力してもらっていて、本当に有り難いという話であった。年が明けて、1月9日始業式の日には献血バスがやってくるので、是非献血に協力して欲しい。冬場で、正月明けで血液が足りない時期だそうだ。ボランティア活動というと、何か大げさなことをしないといけないと思うかもしれないが、乗り物の中で年配の方に席を譲る事でも、立派なボランティア活動である。今世界では多くの問題、紛争が起こっており、とても仲良く、他人を思いやることが考えにくい。
 そんな中、ハーバード大学名誉教授の入江昭さんが「国益より人類益が重要になる」と書いておられた。正に、国の利益だけを優先するのではなく、人間全体として、仲良く、他人を思いやるということである。冬期休業中に是非何かやってみてください。

2017.11.27.『佐用高校の文化の秋 』

 11月も終わりに近づきましたが、佐用高校の生徒はいろいろな場面で活躍を続けています。11月18日は、夏に実施した東北復興支援ボランティアの発表を、ポートアイランドの神戸学院大学会場で行いました。これは県の教育委員会が主催した「防災ジュニアリーダー報告会」で、同じようにボランティア活動を行っている県立舞子高校、県立西脇北高校も発表を行いました。  
 また、25日にはさよう文化情報センターで、「人権まちづくりフェスタさよう」が開かれました。昨年と同様に、大会の司会は佐用高校の放送部が行い、1年生の生徒が人権啓発の作文の部で入賞し、作品を披露しました。26日には味わいの里三日月で、「収穫感謝祭」が行われ、佐用高校の農業科学科が野菜、卵、ポインセチアなどの販売を、家政科がケーキやクッキーの販売を実施しました。また、同じ26日には西播磨文化会館で、「西播磨ふるさと文化祭2017」が開かれ、ステージで佐用高校書道部が書道パフォーマンスを披露しました。これは部員全員で、ステージに置かれた大きな紙に、文字を表していくもので、佐用高校の文化祭、塔陵祭でも披露してくれたものです。多くのお客様から、大きな拍手をいただきました。
 「文化の秋」ということで、多くの校外での文化行事に参加しています。これらの経験を生かして、生徒の皆さんが達成感を感じ、社会参加、自己実現を図っていってもらいたいものです。


2017.11.9.『さよう文化情報センターでファッションショーを行いました 』

 10月24日の午後、佐用小学校の1年生の皆さんと、「減災リュック」をつくりました。これは去る7月20日に「県立こどもの館」の「ふれあい体験ひろば館外事業」として、「防災教室&子育て中のママによるおかしリュックづくり」を佐用高校で開催し、講師の先生から高校生に教えていただいた「減災リュック」を、今度は高校生が講師となって、小学生に作ってもらうものです。
 「減災リュック」は、いろいろなおかしを材料にしてリュックやバッグをつくり、万が一地震や災害が起きたときは、それを持って逃げましょう。そして、食料としてそのおかしを自分が食べたり、周りの人と分け合って、しばらくの間はしのいでいきましょう、というものです。災害にあうことなく、無事におかしの賞味期限が来たら、「おかしびらき」として、みんなでおかしを食べましょう、ということがおまけについています。
 10月20日に小学生の皆さんにリュック等のデザインを考えてもらったので、24日は製作をしました。佐用高校の家政科、家庭クラブの生徒や、普通科の生徒も含め、総勢36名が佐用小学校を訪れ、いろいろなデザインのかわいらしいリュック等ができました。最後にみんなで写真を撮りましたが、小学生と高校生の笑顔が印象的でした。
 このリュック等は、11月3日(金)の9時40分から、さよう文化情報センター行われる「ファッションショー」で、小学生と高校生のステージで披露することになっています。お時間がありましたら、是非お越しください。なお、この様子は、10月26日付けの神戸新聞の西播磨版に掲載していただきました。ありがとうございました。


2017.10.24.『減災リュックづくり 』

 10月24日の午後、佐用小学校の1年生の皆さんと、「減災リュック」をつくりました。これは去る7月20日に「県立こどもの館」の「ふれあい体験ひろば館外事業」として、「防災教室&子育て中のママによるおかしリュックづくり」を佐用高校で開催し、講師の先生から高校生に教えていただいた「減災リュック」を、今度は高校生が講師となって、小学生に作ってもらうものです。
 「減災リュック」は、いろいろなおかしを材料にしてリュックやバッグをつくり、万が一地震や災害が起きたときは、それを持って逃げましょう。そして、食料としてそのおかしを自分が食べたり、周りの人と分け合って、しばらくの間はしのいでいきましょう、というものです。災害にあうことなく、無事におかしの賞味期限が来たら、「おかしびらき」として、みんなでおかしを食べましょう、ということがおまけについています。
 10月20日に小学生の皆さんにリュック等のデザインを考えてもらったので、24日は製作をしました。佐用高校の家政科、家庭クラブの生徒や、普通科の生徒も含め、総勢36名が佐用小学校を訪れ、いろいろなデザインのかわいらしいリュック等ができました。最後にみんなで写真を撮りましたが、小学生と高校生の笑顔が印象的でした。
 このリュック等は、11月3日(金)の9時40分から、さよう文化情報センター行われる「ファッションショー」で、小学生と高校生のステージで披露することになっています。お時間がありましたら、是非お越しください。なお、この様子は、10月26日付けの神戸新聞の西播磨版に掲載していただきました。ありがとうございました。

2017.10.17.『姫新線の乗車マナー 』

 9月23日から10月1日までの期間、明石公園において、「ひょうごまちなみガーデンショー」が開催されています。特に、9月24日の日曜日には、兵庫県の農水産関係の学科をもつ12校が一堂に会して、農水産物の販売と学校紹介を実施しました。天気も良く、他のガーデンショーの出展もあり、多くの方々にお越しいただきました。昨年までは、神戸元町商店街で「食農甲子園」として実施していましたが、今年度から、この「ひょうごまちなみガーデンショー」に参加させてもらうことになりました。佐用高校の農業科学科の生徒は、そろいの赤色のジャンパーを着て、熱心に活動していました。
 JR明石駅から明石公園に入るエリアには、各高校が作成した庭園が展示されています。写真は佐用高校の作品です。また、機会がありましたら、ご覧になってください。

2017.10.10.『東北復興支援ボランティア活動報告会 』

10月4日の6時間目に、全校生徒に向けて、「平成29年度 東日本大震災復興支援ボランティア活動報告会」を実施しました。これは今年の7月14日から2泊3日で、生徒22名、教員3名で、宮城県石巻市と南三陸町でボランティア活動をしてきた報告会です。
 参加した生徒は、現地で撮って来た写真や動画をまとめて、原稿を作成し、大変立派な報告をしてくれました。報告を聞いた生徒達は、自分もボランティア活動に参加したような気分になったのではないでしょうか。また、1、2年生は「来年は私も行ってみよう」という気持ちを持った生徒がいると思います。
 来賓には支援をいただいた「ひょうごボランタリープラザ」の高橋守雄所長と佐用町の平田秀三教育長にお越しいただきました。高橋所長には報告会の講評をお願いしていたところ、素晴らしいお話しをいただきました。
 この報告会をもって、今年度の東北ボランティアはいったん終了しますが、また、来年度に向けての取組を進めていこうと考えています。
 なお、この報告会の様子は10月5日付けの神戸新聞の西播磨版に載せていただきました。ありがとうございました。

2017.9.26.『ひょうごまちなみガーデンショー 』

 9月23日から10月1日までの期間、明石公園において、「ひょうごまちなみガーデンショー」が開催されています。特に、9月24日の日曜日には、兵庫県の農水産関係の学科をもつ12校が一堂に会して、農水産物の販売と学校紹介を実施しました。天気も良く、他のガーデンショーの出展もあり、多くの方々にお越しいただきました。昨年までは、神戸元町商店街で「食農甲子園」として実施していましたが、今年度から、この「ひょうごまちなみガーデンショー」に参加させてもらうことになりました。佐用高校の農業科学科の生徒は、そろいの赤色のジャンパーを着て、熱心に活動していました。
 JR明石駅から明石公園に入るエリアには、各高校が作成した庭園が展示されています。写真は佐用高校の作品です。また、機会がありましたら、ご覧になってください。


2017.9.22.『大学の先生におはなしいただきました 』

 兵庫県には「県立高校特色づくり推進事業~インスパイア・ハイスクール~」という事業があります。この事業を生かして佐用高校は、農業科学科、家政科、普通科といくつかの行事を行っています。今回は普通科で大学の先生をお呼びして、講演会を行いました。9月14日に、関西学院大学理工学部の長田典子教授にお越しいただき、1年3、4組の生徒を対象に「感性情報学」についての講演をしていただきました。
 長田典子教授は私の学生時代からの友人で、2008年から8年間、兵庫県の教育委員をされた方です。「感性情報学」とい名前だけ聞くと、何やら難しいイメージがあるかもしれませんが、高校生向きに分かりやすい話をしていただきました。言葉や、色、音など、イメージや感覚でしか表現できないようなものを、データ化、数値化して、見えるものとすることで、生活の役に立てていこうということです。具体的な例や、映像も披露してもらい、生徒も大いに興味を持ったようです。
 講演後の生徒の感想文を見ると、「興味が持てた」「大学で勉強してみたい気持ちになった」「高校での勉強を頑張ろうと思った」など、前向きの感想がたくさんありました。
 長田典子教授もこの「校長室の窓から」を見てもらっていると聞きましたので、改めて、お礼を申し上げます。講演にお越しいただき、本当にありがとうございました。

2017.9.6.『2学期が始まりました 』

9月になり、2学期が始まりました。9月は29日に体育大会が予定されています。
 始業式で話した内容を掲載します。
 今日は、部活動の話と、生徒の皆さんと先生方の関係について。今日表彰したように、和牛共進会で、農業科学科から全国大会出場があります。水泳部も全国大会に出場しました。また近畿大会に、女子ソフトテニス団体、陸上競技部が出場しました。その他、野球部は夏の大会で4回戦に進出しましたし、吹奏楽部と男子バスケットボール部は長年の悲願であった県大会出場を決めました。どの部も、これまでも頑張ってきていましたが、今年度は特に多くの部が良い成績を残してくれて、大変嬉しく思っています。切磋琢磨という言葉がありますが、同じ佐用高校の生徒として、他の部に負けないように、これから秋冬に向けて新人戦等があると思います。是非これからも頑張ってください。
 ところで、禅宗の言葉の中に、「?啄そったく同時」という言葉があります。ひよこが卵から生まれる時、殻の中から卵の殻をつついて音をたてます。これを「?」といいます。そのとき、親鳥が外から殻をついばんで破る。これを「啄」といいます。「?」と「啄」が同時であってはじめて殻が破れて雛が生まれるわけです。これを「?啄同時」といいます。もともとは、座禅の修行をするときに、師匠と弟子の関係を表したものです。「?」だけでも、「啄」だけでも卵は割れません。「?啄同時」が大切になるわけです。
 この関係は親と子、コーチと選手、先生と生徒等との関係と同じです。いろいろな場面で力を付けようとする人がいて、その人に対してサポートする人がいます。その両者の関係が上手くいくタイミングがこの言葉に表れていると思います。
 学習も部活動も、頑張る生徒がいて、それを導く先生がいて、「?啄同時」の精神で佐用高校がうまく運んでいくことを願っています。
 特に3年生はこれから就職、進学と、これまでの人生で経験したことのない壁にぶつかっていくことになります。学年、進路指導部の先生を中心に面接練習等をしていきますので、素直な気持ちで、しっかり道を切り開いてください。

2017.8.1.『夏季休業に入りました 』

7月20日に1学期の終業式を行い、夏期休業に入りました。とはいうものの、補習や三者面談等があり、2年生は農業科学科・家政科全員と、普通科の希望者がインターンシップに出かけ、暑い中部活動に汗を流す生徒達は頑張っています。
 部活動ですが、今年度の佐用高校は次々と良い結果を出してくれています。県大会を勝ち抜き、近畿大会に出場した部が、陸上部と水泳部と女子テニス部。女子テニス部の団体戦では、近畿大会でも1勝をあげ、活躍してくれました。水泳部は近畿大会でも記録を出し、昨年に引き続き、全国大会に出場することになりました。
 また野球部は夏の兵庫県予選で3勝をあげ、4回戦まで進みました。春の地区大会では残念な結果でしたから、本当に良く頑張りました。吹奏楽部はここ数年西播磨地区大会では、県大会に行けない「金賞」を獲得(それはそれでたいしたものです)していましたが、今年は念願の県大会に出場できる「金賞」をとってくれました。22年ぶりだそうです。男子バスケットボール部は、今年からできた「チャレンジ戦」(2日間で4試合)を勝ち抜き、県大会への出場を決めました。こちらは何年ぶりか分かりません。
 努力し続けても、なかなか結果に結びつかないこともあります。しかしながらこうやって、続けて良い結果が出てくると嬉しいものです。暑い日が続きますが、生徒の皆さんは勉強に部活動に励んでもらいたいものです。


2017.7.10.『被害と東北 』

7月に入りましたが、梅雨空が続いています。
  九州では、特に福岡県と大分県では、豪雨による大変な被害が出ています。亡くなられた方や、行方不明の方、避難をされている方、多くの方が悲しい思いをされていると思います。河川や建物の被害はもちろん大変ですが、復旧することは可能です。ただ人の命は二度と帰ってきません。お悔やみ申し上げます。
 さて、期末考査が終わり、今年も佐用高校は東北ボランティアに出かけます。ひょうごボランタリープラザ、兵庫県教育委員会、佐用町、同窓会等のご支援をいただき、7月14日から2泊3日で、宮城県石巻市の追波川仮設住宅と、南三陸町を訪れます。今年もボランティアの募集を行ったところ、多数の生徒が手を上げてくれました。バスの定員のため、生徒は22人に限られます。抽選に漏れた生徒は、また来年参加を希望してください。参加する皆さんは、いろいろなものを見たり、聞いたりして、多くの事を吸収して帰ってきてください。そして、全校生徒の前で、発表することで、全員で共通理解をしたいと思います。

2017.6.12.『梅雨の季節 』

 6月になり、梅雨の季節に入りました。佐用高校の近郊の水田では、田植えが終わっているところが多くなっています。
 6月12日、佐用高校では、毎年恒例の田植えが実施されました。佐用小学校の5年生の皆さんに来ていただき、本校の農業科学科2年生の生徒が教員役となり、昔ながらの手植えで稲を植えていきました。当日は神戸新聞さんが取材に来てくれていましたので、13日か、それ以降に掲載されるものと思います。
 さて、佐用高校では文化祭である「塔陵祭」の準備が進んでいます。本番は6月16日の金曜日です。昨年も多数の方にお越しいただきましたが、今年度もお時間がありましたら、是非生徒の活躍を見に来ていただきたいと思っています。私も昨年度に引き続き、家政科3年生のファッションショーに、少しだけ参加させてもらいます。

2017.5.8.『薫風の候 』

 現在、佐用高校の敷地内に植えられているツツジが紅白の花を咲かせて、それは見事な景色です。
 5月を表す季語に「薫風」という言葉があります。「新緑の間を吹いてくる快い風」という意味ですが、まさに風薫る季節になりました。5月はPTAの会議として、11日に代議員会、29日に授業参観と総会が予定されています。役員の皆様にはご苦労をお掛けしますが、多くの皆様に佐用高校を見ていただければありがたいと思っています。
 また、23日から4日間の日程で1学期の中間考査があります。1年生にとっては、最初の定期考査ですし、3年生にとっては自分の進路に関わる大きな定期考査になります。しっかり準備をして、テストに臨んで欲しいものです。


2017.5.1.『5月になりました 』

 月が変わりました。
 新学期が始まり、1ヶ月が過ぎました。生徒の皆さんは元気に学校生活を送っていることと思います。
 1年生は4月22日、23日と、広島県福山市にある「ツネイシしまなみビレッジ」で集団宿泊研修に行ってきました。研修の内容としては、集団行動、学習、校歌コンクール、カッター訓練の4種類でしたが、どの研修も各クラス、学年全体で非常に良く頑張りました。天候にも恵まれ、充実した研修ができました。佐用高校へ帰ってきた後の解散式で「この研修で学んだことを今後の学校生活に生かして欲しい」という話をしました。
 世の中はゴールデンウィークに入りますが、この時期は運動部にとっては、3年生最後の県の総体、またはその総体に向けての西播磨の地区大会が行われます。全力で頑張り、悔いのない大会にしてもらいたいと思います。
 連休が終わると、中間考査があり、次は塔陵祭です。文化部、クラス、生徒会の皆さんの出番です。頑張りましょう。

2017.4.11.『入学式 』

 平成29年度が始まりました。本年度も昨年度に引き続き、よろしくお願いいたします。
 4月10日に、第72回入学式が行われました。当日は天候が心配されましたが、曇り空の中、多数のご来賓、保護者の皆様のご出席をいただき、無事に終了することができました。校長式辞の一部を掲載します。

入学式にあたり、大切なことを2つ述べておきます。
 一つは、ビジョンをもつことです。ビジョンとは、将来のあるべき姿を描いたもの、将来の見通し、構想、未来像のことです。皆さんは中学校を卒業したばかりで、将来の見通しなど、まだ先の話だと思っているかもしれません。しかし、目標のないところに成果はありません。小さなものでも何でもいいのです。目標を立てましょう。もちろん勉強は大切ですが、クラブ活動でも、専門学科の実習でも、地域のボランティア活動でも、自分が活動する中で、「こんな風になりたい」「これだけはできるようになりたい」というビジョンをもって取り組んでください。また、目標は一度立てたらそれで終わりと言うことはありません。大きな目標の下に、小さな日々の目標を立てることも必要でしょう。一つの目標が達成されたら、次の目標に向かうことも忘れずにいてください。
 二つ目は、ワークハードです。賢明に努力するということです。ビジョンが確立すれば、次はその目標に向かって全力で取り組むことです。これについては、プロ野球メジャーリーグで活躍するイチロー選手が日本の野球少年に大変良い話をされています。「イチローは人の2倍も3倍も頑張っていると言う人が結構います。でも、そんなことは全くありません。人の2倍とか3倍頑張ることってできないよね。みんなも頑張っているから分かると思うけど。頑張るとしたら自分の限界…自分の限界って自分で分かるよね。その時に自分の中でもう少しだけ頑張ってみる。ということを重ねていってほしいなと思います。」
 誰もがイチロー選手のようになれるわけではありません。しかし、イチロー選手は毎日自分の限界よりもう少しだけ頑張ることを積み重ねることで、今の地位を築き上げたのだと思います。皆さんも、高校生活の中で賢明に努力する姿勢を忘れないでください。

2017.3.14.『卒業式 』

 少し日が経ってしまいましたが、2月28日に第69回卒業証書授与式が行われました。当日は晴天に恵まれ、多数のご来賓、保護者の皆様のご出席をいただき、無事に終了することができました。校長式辞の一部を掲載します。

 次のステージへと進まれる皆さんに二つの話をして、餞の言葉としたいと思います。
 一つ目は「社会とつながる 社会とつなげる」ということです。皆さんはこれまでも「社会とつながって」来ました。特に昨年から選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられ、18歳を迎えた人から国政や地方の選挙に参加できるようになりました。皆さんの中には、主権者として選挙に参加した人がいます。主権者教育の目的は、単に政治の仕組みについて必要な知識を習得させるのみならず、主権者として社会の中で自立し、他者と連携・協働しながら、社会を生き抜く力や地域の課題解決を社会の構成員の一員として主体的に担う力を発達段階に応じて、身に付けていくこととされています。選挙に参加することだけが求められている訳ではありません。しかし皆さんは、選挙権を行使し、自分の意思を政治に反映させるということで、社会につながることができます。卒業してからも、主権者として選挙に参加し続けてほしいと思っています。
 また、皆さんの中には7月に東北ボランティアに参加した人がいます。11月には東北ボランティア発表会を行いましたが、その中で参加した皆さんの感想の中に、「被災した方々を元気づけようと思って参加したが、逆に向こうの方々から元気をもらった」というものがありました。私も南三陸町の土産物販売をされていた方から「佐用町も水害があって、大変だったでしょう」という言葉をいただき、感激しました。あの東日本大震災からもうすぐ6年が過ぎようとしていますが、現地にはまだまだ苦労をされている方や地域が残っています。兵庫県は22年前に阪神淡路の大震災、佐用町は8年前に水害があり、自然災害の恐ろしさを経験しているからこそ、ボランティア活動には格別な意味があると考えます。私はボランティア活動というものは、今からボランティアをするぞ、と大上段に振りかぶってするものだけではないと思います。佐用高等学校では、今年度だけでも佐用駅において、階段で転倒して怪我をし、困っておられた方に、タオルやハンカチを渡し、救急車を呼ぶ手配をしてくれた生徒達がいました。また大雪で立ち往生しておられたトラックの運転手さんに、食料とカイロの差し入れをしたりと、自主的に心温まる活動をしてくれた生徒もいました。このような活動こそが真のボランティア活動というものだと思います。これからも小さなことでも良いので、ボランティア活動を通して社会とつながる、社会とつなげることを心がけてください。
 二つ目は「人とつながる 人とつなげる」ということです。佐用高等学校は、多くの人で成り立っています。生徒の皆さん、先生方、保護者の皆様、地域の方々等、たくさんの方々の協力により、教育活動が成り立っています。皆さんは佐用高等学校で何が一番良かったですか。いろいろな答えがあるかと思いますが、多くの皆さんは「友達が良かった」と答えるのではないでしょうか。自分とその友達をつなぐものは何なのでしょうか。今頃の事ですから、メールやSNSでつながることは多いのでしょうが、私は顔を見ながら話をすることだと思います。人と話をする。人と会話する。人と対話する。このことが人とつながる 人とつなげることだと思います。皆さんはこれから多くの人に出会います。先生、先輩、上司、異なる年齢、異なる性格、異なる国の人と話をすることもあるかもしれません。そのときには何が大切でしょうか。経済学者である暉峻淑子さんが最近の著書「対話する社会へ」でこう書いておられます。「対話が続いている間は殴り合いは起こらない」という言葉をドイツの友人が教えてくれました。時間が経つにつれて、その言葉に含蓄された意味が私にも分かってきました。そしていま私は「戦争・暴力の反対語は、平和ではなく対話です」と考えるようになりました。
 今世界では「何々ファースト」という言葉が流行しています。ファーストですから、その何々が一番だと言うことでしょうが、そうするとその何々以外は二番目、あるいはどうでも良いということになります。それで良いのでしょうか。人は一人一人異なる存在です。その違いを乗り越えて、友情や協力、連帯ができるものだと思います。そのためには、よく話をする、対話をすることが必要です。違う背景を持っている人を理解しよう、協力しようという意思がなければ対話は生まれません。皆さんには、是非「人とつながる 人とつなげる」ために、会話する、対話することを重視してほしいと思います。

2017.2.3.『トラックの運転手さんへ差し入れ 』

 うれしい連絡をいただきました。
 1月27日に、トラックの運転をされておられる方からお電話をいただきました。23日でしょうか、佐用町にもたくさんの雪が降った日、中国道が通行止めになり、その方はトラックの中で、夕方から佐用高校の周辺で立ち往生されていました。そこへ、本校の女子生徒が「食料とカイロ」を差し入れてくれて、大変ありがたかった。そのときは学校も名前も聞かなかったが、チェックのスカートだったので、どうやら佐用高校の生徒さんらしい。きちんとお礼もできていないので、もし生徒さんがわかれば、校長先生からお礼の言葉を伝えてほしい、との内容でした。
 早速職員朝礼で先生方に、確認ができればしてくださいとお願いすると、生徒を特定することができました。担任の先生とその生徒に校長室に来てもらい、電話の話をし、その方が大変感謝されて、お礼の言葉を伝えてほしいという話をしました。その生徒は担任の先生から、大雪による通行止めで困っている運転手さんがいるという話を聞いたということで、家にあるあり合わせのもので差し入れをしたということです。
 佐用高校では、これまでも地域の方々との交流や、ボランティア活動に力を入れてきていますが、今回は私にも大変うれしい出来事でした。こういう心の交流が大切だな、と再確認できました。今後もこのような優しい心を持つ生徒を育てていきたいと思います。

2017.1.20.修学旅行が終わりました

1月12日から15日までの3泊4日の日程で、70回生2年生の修学旅行が実施されました。行き先は北海道で、ちょうど全国的に寒波が到来しており、交通機関が大丈夫かどうか、少し不安がありました。
 12日の朝は大変早く、多くの先生方に見送られ、佐用高校を出発し、伊丹空港から、羽田を経由して、新千歳空港に到着しました。12、13日の宿泊は北海道のほぼ中心の富良野です。2日目の13日は、朝からとても良いお天気で、スキーとスノーボードの実習には最適でした。気温はとても低い状態でしたが、初心者の生徒もどんどん上達していきました。夜は近くの富良野演劇工場に出かけて、倉本聰さんが作、共同演出の芝居「走る」を観ました。非常に熱のこもった素晴らしい舞台でした。今後、全国公演に回られるとのことです。3日目の14日も大変良い天気で、午前中スキーとスノーボードの実習をして、旭川の旭山動物園を訪れました。寒い中でしたが、多くの動物を観ることができ、ペンギンの散歩も見学できました。その後小樽に向かい、この日は小樽で宿泊しました。最終日15日は小樽市内研修で、観光とお土産購入を行い、新千歳空港から羽田経由で伊丹空港に帰ってきました。
 結果として交通機関の乱れはほとんどなく、予定通りの日程で実施することができました。保護者の皆様には、いろいろとお世話になり、ありがとうございました。多くの方々に支えられた修学旅行でした。旅行の様子はこのHPのブログでもご覧いただけます。この修学旅行を機会に、70回生の今後の更なる活躍を期待しています。

2017.1.11.ワークライフバランス

 新年あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。さあ平成29年が始まりました。今年はどんな年になるでしょうか。
 これからの社会はどのようになっていくのでしょうか。10年前、20年前の社会とは全く異なる10年後、20年後がやってくるのではないでしょうか。時代は少子高齢化、情報化、グローバル化等、これからの予測がつかないような社会になっていくことが予想されています。
 そんな中、これからの社会をにらんだ様々な取り組みがなされています。これまで日本という国は、個々の力はそれほどでもない場合も、集団としてのパフォーマンスに優れているという強みで生きてきました。確かに国全体のGDP(国内総生産)はアメリカ、中国に次いで、世界第三位ですが、国民一人あたりのGDPは非常に低いものになっています。これはどういうことでしょうか。
 高校卒業後、すぐに職業に就く人もいます。大学・専門学校に進学する人も、いずれは職業に就く人がほとんどだと思います。その職業における「生産性」が低いと言うことです。昨年来話題になっているように、長時間労働による問題が発生しており、その解決の目処はなかなか立ちにくい状況です。日本における「働き方」には大きな課題があります。
 「生産性」を上げるには、短時間で集中して働き、付加価値の高い製品やサービスを生み出すしかありません。そんなことは誰が考えても明らかです。その実現が困難なのです。また、仕事をしている人たちの意識の問題があります。日本には、長時間、賢明に働くことが素晴らしいという美徳があります。それを払拭することはなかなか大変です。
 これからの社会を担っていく人は、しっかり仕事をすることはもちろん大切ですが、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)に気をつけ、一人一人がゆとりのある生活を送ることができるように働くことが大切になると思います。そういう意識を持って社会に出て行きましょう。

2016.10.7.読書の秋

 「○○の秋」という言い方をします。芸術、スポーツ、食欲などがありますが、読書はどうでしょうか。
 私は佐用高校に赴任して佐用町の役職をいくつかいただきました。その中に「佐用町立図書館協議会委員」というものがあります。協議会は佐用町立図書館を充実及び発展させる機関です。これをきっかけに、佐用町立図書館を訪れるようになりました。
 町立図書館は役場の隣の「さよう文化情報センター」にあります。建物もきれいですし、子供向けの書籍が充実しているのと、新刊の図書も充実しています。
 特に夏期休暇中に何冊か借りて、読書の機会を得ました。せっかくなので、一冊紹介をします。池井戸潤さんの「陸王」です。池井戸さんといえば、数年前評判になったテレビドラマ「半沢直樹」の原作者として有名です。「陸王」は新刊の小説です。大まかなストーリーは、「こはぜ屋」という百年の歴史を持つ足袋を作るメーカーが、新たな事業としてランニングシューズを作るという話です。かなりのページ数がありますが、一気に読むことができました。
 この本には、いろいろと心に残るフレーズがありましたが、一つだけ紹介します。
 「ビジネスというものは、一人でやるもんじゃないんだな。理解してくれる協力者がいて、技術があって情熱がある。一つの製品を作ること自体が、チームでマラソンを走るようなものなんだ」
 私は「ビジネス」を「教育」に、「一つの製品」を「一つの学校」と置き換えて、このフレーズを読みました。なるほど、そうだな、と思いました。
 この「校長室の窓から」を読んでおられる、高校生、中学生、保護者の方、あらゆる方々、一度佐用町立図書館へ行って、としょかん利用カードを作ってみませんか。午前10時から午後6時まで開館しており、月曜と祝日が休館日です。

2016.10.5.10月です

今年は非常に雨の多かった9月も終わりました。
 9月30日は天候が心配されましたが、予定通り体育大会を実施することができました。前日の夕方まで雨が降り実施が危ぶまれましたが、本校のグラウンドの水はけの良さに感謝です。当日は多数のご来賓の皆様や、保護者、地域の皆様にお越しいただき、生徒の入場行進でスタートしました。
 私もいくつかの県立学校に勤務してきましたが、これほど堂々とした立派な入場行進は初めて見ました。体育の時間に行進の練習の大きな声が校長室まで聞こえていましたが、当日のできばえは大変良かったです。
 多くの競技が行われましたが、私が印象に残ったのは、競技する生徒はもちろんですが、それを応援する担任の先生、クラスメート、学年の先生と生徒達です。大きな声で、全身を用いて応援をする姿を見て、高等学校のあるべき本来の姿を感じました。
 総合優勝は3年1組でしたが、どの学年も、どのクラスもよくやったと思います。来年もまた素晴らしい体育大会にしたいと思いますので、是非ご観覧ください。
 本校の農業科学科が、いろいろな場所で活躍しています。10月2日で終了しましたが、明石公園において「ひょうごまちなみガーデンショー」に農業系学科を持つ11校で出品しました。各高校が工夫を凝らした「ガーデン」を制作しました。写真が本校の作品です。

 また9/30付けの毎日新聞でも報道されましたが、本校の家政科が10月15日(土)に平福の「お休み処 瓜生原」でオリジナルランチを提供します。その他、いろいろな行事に本校生徒が参加しますので、よろしくお願いします。

2016.9.5.2学期始業式

 9月1日に2学期の始業式を行いました。「校長訓話」の概略です。

 2学期が始まりました。この夏は大変暑い日が続きましたが、皆さんは元気に過ごせましたか。今日は、「1人ではなく、集団でやると成果も出て、喜びも大きい」という話をします。例としては、三つの内容を挙げます。
 1つ目は、8月5日から21日まで行われたリオデジャネイロオリンピックです。皆さんもご存じの通り、日本選手団は41個のメダルを獲得しましたが、その中には男子体操団体、卓球男女の団体、そして陸上の400mリレーがありました。1人1人の実力は当然必要ですが、団体種目になったときのチームワークがいかに大切かを教えてくれました。
 2つ目は、6月8日に理化学研究所の皆さんが発見した113番目の元素ニホニウムです。新しい元素が見つかると、その見つけた人や機関が名前を付けることになっており、今回、日本という名前を付けました。この元素に国の名前を付けるということを最初に行ったのが、ノーベル賞を2回もらったキュリー夫人です。研究をしていた国のフランスではなく、自分の生まれ育った国であるポーランドをもとに「ポロニウム」という名前を付けました。多くの人に支えられたキュリー夫人らしいやり方でした。
 3つ目は、8月7日に、アメリカメジャーリーグで史上30人目の3000本安打を達成したイチロー選手です。私はどちらかというとイチロー選手は個人的なプレイヤーだという印象があったのですが、3000本安打を打ったときに、観客やチームメイトから祝福され、こんな言葉を残しています。「僕が何かをすることで、僕以外の人たちが喜んでくれることが、今の僕にとって何より大きなことだと言うことを再認識した時間でした」
 さて、皆さんは1学期に塔陵祭等でクラスや学年の団結を実感したと思います。2学期はすぐに体育大会があります。「1人ではなく、集団でやると成果も出て、喜びも大きい」ということを実感してもらいたいと思います。

2016.7.21.1学期終業式

 7月20日に1学期の終業式を行いました。「校長訓話」の概略です。
 
 皆さんは「ズートピア」という映画を知っていますか。ディズニーのアニメで、動物園の「ズー」と理想の楽園の「ユートピア」を合わせたタイトルです。主人公のウサギがキツネと一緒に動物の世界の警察官になる話ですが、この映画の主題歌が「Try Everything」です。「何でもやってみよう」という意味です。高校生の皆さんにも「何でもやってみよう」ということを提案します。
 そのことについて1学期にあった、2つの話をします。1つめは、7月16日から18日まで、東北ボランティアに行って来ました。「百聞は一見に如かず」という通り、現地で実際に見てわかることがたくさんありました。詳しくは「発表会」に譲りますが、今回のボランティアは生徒22名しか行けませんでした。皆さんの中には「自分一人が参加したところで、何かの役に立つのかどうか」と思う人がいるかもしれません。しかし、やってみることに価値があります。来年も実施する予定ですので、今の1、2年生は参加を考えてみてください。
 もう1つは、7月10日に行われた参議院選挙です。今回から18歳になった皆さんに選挙権があります。自分一人が投票したから、しなかったから、別に影響はない、のではなくて、一人ずつの積み重ねが大事です。今後も国政選挙や地方自治体の選挙があるかもしれません。棄権せずに投票してください。
 このように、自分が参加できる機会に、是非いろいろな事をやってみてください。明日から夏期休業に入りますが、補習、クラブ活動、3年生は就職の話、2年生の農業科学科と家政科と普通科の就職希望者に対するインターンシップ、今の中学3年生に向けてのオープンハイスクール等、大変忙しい日々だと思います。確かに一人一人の力は小さいかもしれませんが、始めることに価値があります。「Try Everything」です。9月には、元気な顔で登校してください。

2016.7.20 東北ボランティア

 梅雨空が続いていますが、もう7月になります。7月1日から7日まで、一学期の期末考査が実施されます。夏休み前、生徒の皆さんは日頃の成果の見せ所です。
 この6月の後半には、佐用町の4中学にお邪魔して、佐用高校のPRをしてきました。各中学が他の公立高校、私立高校と合同で説明会を開催しており、そこへ参加させてもらいました。日頃は高校生を見ているせいか、中学生は本当に幼く思えます。中学3年生は7月1日に、佐用郡中学校総合体育大会があり、その後は高校入試に向かうことになります。どうか、しっかり目標を持って、頑張ってください。来年の4月に佐用高校で会えることを楽しみにしています。
 6月30日には、第1回の学校評議員会を行いました。今年度の佐用高校の取り組みを説明した後、評議員の方にはいろいろと貴重なご意見を伺うことができました。ありがとうございました。今後とも、よろしくお願いいたします。
 お知らせです。夏の全国高校野球の兵庫県予選の抽選があり、佐用高校は7月10日、13:30から豊岡こうのとり球場で、六甲アイランド高校と1回戦を戦うことに決まりました。応援しています。


2016.6.30 7月になります

 梅雨空が続いていますが、もう7月になります。7月1日から7日まで、一学期の期末考査が実施されます。夏休み前、生徒の皆さんは日頃の成果の見せ所です。
 この6月の後半には、佐用町の4中学にお邪魔して、佐用高校のPRをしてきました。各中学が他の公立高校、私立高校と合同で説明会を開催しており、そこへ参加させてもらいました。日頃は高校生を見ているせいか、中学生は本当に幼く思えます。中学3年生は7月1日に、佐用郡中学校総合体育大会があり、その後は高校入試に向かうことになります。どうか、しっかり目標を持って、頑張ってください。来年の4月に佐用高校で会えることを楽しみにしています。
 6月30日には、第1回の学校評議員会を行いました。今年度の佐用高校の取り組みを説明した後、評議員の方にはいろいろと貴重なご意見を伺うことができました。ありがとうございました。今後とも、よろしくお願いいたします。
 お知らせです。夏の全国高校野球の兵庫県予選の抽選があり、佐用高校は7月10日、13:30から豊岡こうのとり球場で、六甲アイランド高校と1回戦を戦うことに決まりました。応援しています。

2016.6.22 塔陵祭大成功

 新聞報道にもありましたが、6月11日(土)に龍野経済交流センターにおいて、「姫新線300万人乗車達成記念式典」が行われました。JR姫新線は昭和11年に全線開通し、今年で80周年になるそうです。平成21年の乗車人員が238万人まで減少しており、「チャレンジ300万人乗車作戦」を開始し、平成27年度に301万人まで回復したということです。
 当日は姫新線利用促進・活性化同盟会会長の栗原たつの市長を始め、副会長の庵逧佐用町長他、県会議員、市会・町会議員の方々、地元自治会の方々、多数の方が出席されていました。
 佐用高校はかなりの数の生徒(438人 65%)が鉄道を利用して通学しており、姫新線は315人 46%の生徒が利用しています。本校の美術部の生徒がパネル画を制作し、佐用駅に掲示したことで、他の団体と同様に感謝状をいただくことになりました。
 大変ありがたいことだと思います。これからも姫新線の利用について、マナーアップを図っていきたいと思います。

2016.6.16 感謝状をいただきました

 新聞報道にもありましたが、6月11日(土)に龍野経済交流センターにおいて、「姫新線300万人乗車達成記念式典」が行われました。JR姫新線は昭和11年に全線開通し、今年で80周年になるそうです。平成21年の乗車人員が238万人まで減少しており、「チャレンジ300万人乗車作戦」を開始し、平成27年度に301万人まで回復したということです。
 当日は姫新線利用促進・活性化同盟会会長の栗原たつの市長を始め、副会長の庵逧佐用町長他、県会議員、市会・町会議員の方々、地元自治会の方々、多数の方が出席されていました。
 佐用高校はかなりの数の生徒(438人 65%)が鉄道を利用して通学しており、姫新線は315人 46%の生徒が利用しています。本校の美術部の生徒がパネル画を制作し、佐用駅に掲示したことで、他の団体と同様に感謝状をいただくことになりました。
 大変ありがたいことだと思います。これからも姫新線の利用について、マナーアップを図っていきたいと思います。
  

2016.6.6 思うは招く

 6月に入りました。校長室からは玄関が見えるのですが、ツツジの赤い花が咲き誇り、何ともいえない美しい光景が望めます。
 学校の方は5月の中間考査が終わり、運動部が県の総体を迎え、3年生の最後の大会に参加している部もあります。新聞紙上に結果が掲載されている部もあり、それぞれドラマが生まれていると思います。よく頑張りました。また、頑張ってください。
 さて、先日植松努さんという方のお話を聞く機会がありました。北海道で、植松電機という会社を経営されておられます。工業用の磁石を作っていますが、ロケットも作っています。会社には大勢の小、中、高校生が見学に訪れ、自作のロケットを作って、飛ばしています。その植松さんは小学生の頃、先生にロケットを飛ばせたいと言ったそうです。その先生は、ロケットを飛ばすのは、お金もかかるし、ものすごく頭が良くないとだめだから、「どうせ無理」と言われたそうです。植松さんは「どうせ無理」という人は、「自分ではやってない人」だと思いました。「どうせ無理」かどうかは、やってみないとわかりません。やってみて、失敗したら、「ただいま成長中」と思えばいい。できるまで、思い続ければいい、「思うは招く」である、と話をされました。ユーチューブ等で見ることもできます。
 私は高等学校の世界は、他のいろいろな業界の世界と同じところがたくさんあると思っています。植松さんの話もロケットだけの話だとはとても思えませんでした。生徒の皆さんは、「昨日までできなかったことが、今日できるようになる。去年の私からはすごく成長した今の私」になってほしいものです。自分で勝手に限界を作らずに、大きく成長してもらいたい。そのために、先生方はいろいろなアドバイスをしてくれます。是非、植松さんのように強い気持ちを持って努力し続ける生活を心がけてください。

2016.5.9 風薫る5月

 連休も終わり、新しい学年がスタートしてⅠヶ月がたちました。4月以来、佐用高校では、いろいろな教育活動に取り組んできました。
 1年生については、4月22日、23日と広島県福山市の「ツネイシしまなみビレッジ」へ集団宿泊研修に行ってきました。今年度はこれまで行ってきた集団行動、カッター研修等に加えて、「学習」の時間を持ちました。1時間程度でしたが、よく集中して成果が上がりました。
 3年生については、4月21日、22日と「進路ガイダンス」を実施しました。進学、就職に向けて、いよいよ本格的に取り組みをスタートさせていきます。
 また4月27日には、農業クラブと家庭クラブの総会を持ちました。農業科学科、家政科の生徒が自主的に運営する活動が始まります。
 クラブ活動もこれまで以上に盛んに実施しています。運動部は西播磨の大会や、県の総体が始まっている部があります。結果はいろいろですが、生徒諸君はこれまでの成果を十分に発揮してくれています。
 私はこの佐用高等学校に着任して、「この高校は本当に地域に支えられているな」という感想を持っています。佐用町交通安全の会議や、佐用郡中学校の球技大会、光都で行われた「出る杭大会」、PTAの本部役員会等に参加させてもらい、多くの方から「佐用高校、がんばってよ」という声をいただきました。これからも、より一層連携を深めていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

2016.4.11H28入学式式辞

 学校周辺の木々が一斉に春の装いをこらし、命あるものすべてが勢いよく活動を開始しようとする今日の佳き日、ご多忙中にも関わりませず、多数のご来賓、並びに保護者の皆様のご臨席を賜り、兵庫県立佐用高等学校の入学式を挙行できますことは、この上ない大きな喜びとするところでございます。誠にありがとうございます。
 ただいま入学を許可いたしました239名の新入生の皆さん入学おめでとうございます。
 皆さんはおそらく人生で初めての試練というべき入学試験に見事合格され、本日、晴れて兵庫県立佐用高等学校の生徒としての入学が認められました。
 これは、皆さん一人一人の努力の成果であることは勿論ですが、同時に保護者やご家族、中学校の先生方などの励ましや支援があったからです。長い間、深い愛情を注いでくださった方々への感謝と、今日の感激を忘れることなく、学生の本分である勉学は言うに及ばず、部活動やボランティア活動等、新しい高校生活に全力を傾けて努力してください。
 さて、本校は明治42年に佐用郡立農蚕学校として開校され明治、大正、昭和、平成の歴史を重ね平成21年には100周年を迎えた伝統ある高等学校です。現在は農業科学科、家政科、普通科の計6学級を擁し、地域に根ざしたさまざまな活動に積極的に取り組むたくましいリーダーの育成を目的として活動しています。
 そこで、入学式にあたり、大切なことを2つ述べておきます。
 その一つは意欲をもつということです。大きな目標をもち、その実現に向けて努力することです。しっかり本を読み、様々な経験をし、自ら考える生活をすることです。3年後の進むべき道を早く考え、それに向かってどのような生活を送ればよいかを考えてください。人生や進路、友情等について深い思索の時間を持ち、その思索の中で時には迷い、悩んでください。高校時代は一生の中で一番時間に追われ、忙しく、そして充実し光り輝いている時期であるはずです。様々な経験が人としての素養を身に付けてくれます。人はその一生の中で、苦しさを感じる量と楽しさを感じる量は、決まっているとも言われます。いかに若い時に悩み、迷い、そして努力したかによって、三年後の、いや一生の道の開け方が大きく変わってくるでしょう。三年後にこの体育館で行われる卒業式で成就感、充実感を、思いっきり感じてほしいものです。
 二つ目は態度の問題です。自由を楽しむためには、自分で自分を律すること、自律の生活態度が大切になります。中学校までは、どちらかというと親や先生の指示に従うだけの他律的な生活態度でよかったかもしれませんが、本校生には自分の気ままを抑え、自分で自分を律すること、自分で考え、自分で正しく判断し、責任をとることのできる力が必要とされます。自分を甘やかすことなく、自己を厳しく律してください。自律的な生き方をする人は、自らの主体と責任を重んじ、探究心を旺盛にして、自らの課題を解決するためによく考える人であり、辛抱強く取り組み「継続は力なり」を実践することのできる人でもあります。
 自由を楽しむため、強靭な心と自律の精神を身に付けるためにも、本校での3年間は校訓である「自主独立・敬愛協力・創造工夫」のもと文武両道を目指して頑張ってください。
 最後に保護者の皆様、本日はおめでとうございます。高校時代は、心身ともに急成長をするとともに、また心が不安定になる時期でもあります。お子様の健全育成のために職員一同、全力で教育活動に邁進する所存でありますが、家庭との連携なくして効果は望めません。立派な人間に育つことは、保護者と教師の共通の願いであります。ともに理解に努め、協力し合う関係を構築していきたいと願っております。今後とも一層のご支援を賜りますことを祈念いたしまして式辞とします。