カラフルな浮沈子で遊ぼう!
兵庫県立兵庫高等学校
物理研究部
●どんな工作なの?
 さあさあ,どんどんらしゃい!あなたの思いどおりに,浮かんだり沈んだりが自由自在,魚型の圧力コントロールおもちゃですよ。これを浮沈子といいます。材料は,どこにでもあるものばかり,さあ,自分で作ってみましょう。成功したら,もって帰って家でも楽しみましょう。お部屋のかわいいインテリアにもなりますよ。
 
  浮沈子の作り方と原理の解説ムービー
    (4.0MB,1:02)
 
●工作のしかたとコツ
1.魚型のしょうゆ入れのキャップのかわりに,ねじを取りつけます。
2.しょうゆ入れに少し水を入れ,ほとんど沈むくらいで,浮いているようにします。
3.水をいっぱい入れたペットボトルにしょうゆ入れを入れてしっかりふたをします。
4.ペットボトルをギュッとおさえてみて,しょうゆ入れが沈めば成功です。
  うまくいかなければ,しょうゆ入れを取り出して,中の水の量を変えてみてください。うまくいけば,食紅で水に色をつけましょう。
 
●もっとくわしく知るために
 お風呂やプールに入ったとき,自分の体が軽くなったような感じがしますね。これは,みずから浮力という力を受けているからです。
 いっぱいにしておいたお風呂に入ると,あふれ出た水の重さ分の浮力を受けるという話を聞いたことがありますか。今から,2000年ほど前,ギリシャのアルキメデスという人が見つけました(アルキメデスの原理)。
 ペットボトルをおすと,中の圧力が高くなって,しょうゆ入れの中の空気の体積が小さくなります。すると,浮力が小さくなって,沈んでいくのです。おうちで,いろいろな浮沈子を,工夫して作ってみましょう。
 さらにくわしい内容については,次の本を参考にしてください。
 
1.森井清博「おもしろ実験・ものづくり事典」左巻・内村編著,東京書籍(2002)p.98
2.森井清博「サイエンスEネットの親子でできる科学実験工作」川村編著,かもがわ出版(2000)p.12
3.森井清博「たのしくわかる物理実験事典」滝川他共著,東京書籍(1998)p.12
4.森井清博「浮力の授業の効果的な展開について」物理教育48-2(2000)p.145(日本物理教育学会)
5.愛知・岐阜物理サークル「いきいき物理わくわく実験」新生出版(1988)p.102
※ なお,しょうゆ入れとナットを用いる浮沈子および,タコ型浮沈子は,森井清博のオリジナル実験です。