50.エステル

[目的]アルコールとカルボン酸からエステルを合成し、性質を調べる。
[薬品・材料]
 エタノール 酢酸(氷酢酸) 濃硫酸 水酸化ナトリウム 酢酸エチル 沸騰石
[器具]還流用ガラス管
[操作]
1)エステル(酢酸エチル)の合成
 
2)エステルの性質
 
[留意点・工夫点]
濃硫酸は触媒・脱水剤として働く。加えるときは、少量ずつよく振り混ぜながら加えるようにする。
アルコールとカルボン酸は、沸点が低いため、混合液は沸騰しないように注意する。
合成の際、ときどき湯から試験管を出し、軽く振り混ぜるとエステルの収量が増える。
酢酸エチルに水酸化ナトリウムを加えるとケン化により臭いが消える。エステル合成の際、酢酸臭が強い場合は、炭酸ナトリウムを入れて未反応の酢酸を中和させる。
できたエステルをしばらくおいておく場合は、栓をして冷暗所に保管する。
エステルはゴムを溶かすので、コルク栓またはシリコン栓を用いる。
還流用ガラス管は、シリコン栓に50cm程度のガラス管を取り付けたもの。
<参考>
その他のエステル合成
アルコール香りアルコール香り
酢酸+1-ペンタノールバナナギ酸+エタノール
2-ペンタノール1-ペンタノールリンゴ
1-ブタノールバナナ2-メチルブタノール
2-ブタノールメロン酪酸+エタノールパイナップル
1-プロパノールモモ1-ペンタノールアンズ
ベンジルアルコールジャスミン2-ペンタノールアプリコット
1-オクタノールオレンジ2-メチルブタノールリンゴ
ヘプタン酸+エタノールイチゴベンジルアルコール
イソ吉草酸+2-ペンタノールリンゴ
*濃硫酸を触媒・脱水剤として加える。